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ホールリーマーNについて

本日はこちらについての記事を書かせて頂きます。

P!MODEL LABOさんで取り扱っているホールリーマーNです。

結論から言わせて頂ければ・・・

軸受けの圧抜きとしてはとても使いやすいです^_^


◯今回使用した方法

今回は実験的に軸穴の中心や距離については何も考えず、リーマーが奥まで入った状態で5回転させています。

結果として、リーマーを回転させる時に抵抗が無くなるまで削りました。

実際に使用する際にはこまめに確認しながら、回転中心を意識して丁寧に使用して下さい。

また、今回は条件の統一のため、差し込んでから削りましたが、削りながら差し込む方法もあります。

皆さんにとって、より精度が出る方法をお選び下さい^_^

◯利点

サイズが5.975±0.025くらいになりました。(主に5.975)【下表一覧参照】

私の場合はM6の丸棒ダイヤモンドビットを使用するより安定して同じ値になりました。

また、軸受け穴の縦・横の寸法測定を行い、偏心の確認をしたところ、回転中心を意識しない状態で最大±0.05でした。

0.001の誤差が無い真円加工を目指すとかでなければ、十分な作業性と加工精度だと思います。

ベアリングの保持圧については個人的には程よい圧でした^_^

また、データ取り以外も含めて15個シャーシを削りましたが、切れ味が落ちることは無かったです。

◯問題点

VSやS2で顕著に出ましたが、支えのメタル軸受けが軸穴に入らない時がありました。

シャーシの個体差かも知れませんが、使用したVSの軸穴はほぼ全てキツかったです。

無理に入れると写真の様に軸穴にかじり傷が発生しました。

図1


そこで、私はメタル軸受けを削って対応しました。

画像6

この様に、半分くらいをマスキングでカバーして、リュータで直径が5.95になる様にしました。無加工が6.00なので0.05程の加工です。

画像7

それだけでかなり楽に入る様になりました。

加工は自己責任になるので、スカスカにならないか不安でしたが問題ありませんでした。

真円?なにそれおいしいの。

なお、後日オプションパーツとして5.9と6.0の段付き品が出品されるそうです。

スペックはこちら

画像8

・穴径:2mm

・細い方の直径:5.9mm 

・細い方の長さ:5mm 

・太い方の直径:6.0mm 

・太い方の長さ:10mm 

・長さ:15mm 

・素材:SUS303


こちらが販売されれば、これを使えば作業がしやすくなると思います^_^


◯その他

今回は奥まで入れた状態で5回転させていた為、軸受け奥の壁も削れました。

写真は軸受け穴をマジックで塗り潰した後に加工したものです。

奥の壁の中心部は削れていませんが、周囲が削れている事が分かります。

画像9

実走行まではしていないので、これが走行に影響を及ぼすがは分かりませんが、やり過ぎると奥の壁を貫通するかもしれないので注意して作業を行なって下さい。

なお、軸穴を平行に出来るかについては分かりません。

2mm中空ペラシャのまっすぐなものがあれば、620を左右それぞれの軸穴に入れた状態でペラシャを差し込み、傾けた時にペラシャが落ちるかどうかで確認できたのですが、手持ちのが曲がっていた為、断念しましたorz

4本とも微妙に曲がってたもんなぁ・・・

これについては気が向けばやってみます。


あと、元から穴のサイズが加工後の寸法と大差ないのも関係しているかも知れませんが、炭Xでは刃が滑る様な感じであまり削れなかったです。

以上です。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ここまでは個人的な使用感などをまとめました。

以下は加工前後で測定した寸法をまとめた内容となります。また、圧については620の保持について下記項目で判断しました。

・入れる時にキツくないか。

・逆さまに傾けて620が自然に落ちないか。

・軽く叩いた時に620が落ちるか。

数値などでは無く、感覚的な評価なので参考程度にしておいて下さい^_^

〇測定箇所と選定理由

まず、それぞれの測定箇所と選定理由について説明します。


図2

図3

図4

1~4:軸穴の番号。該当箇所の寸法を測定しています。

(縦)(横):縦横を測定して円が極端に変形し、偏心していないかを確認しています。

5、6:同じ側の軸受け穴同士の最短距離(穴の端~穴の端)を測定しています。これは軸同士の平行度合いの参考になればと考え測定しています。ここが同じだから軸が必ず平行というわけではないですが、加工前後で何か違いが出るのかと思い、測定しました。

◯測定結果

表1.測定結果一覧

画像9

◎:傾けても落ちず、軽くたたくと落ちる

〇:軽くたたいても落ちないが、きつくはない

×:傾けるだけで落ちる

キツイ:はめ合いがキツくて620を入れにくい


表に詰め込みすぎました(;´Д`)

要点としては最初に述べた通りで、

・キツさは安定して同じ程度になる

・偏心も大きくない

・平行になるかはともかく、5と6の差が明確に変化する傾向はない

です。

細かい内容まで見ると、寸法に変化がないのに緩くなったり、削ったはずなのに軸間距離が変わっていないなど「?」な内容もありますが、その辺は単に私が測定下手なだけだと思います(;´Д`)

一応、各寸法3回ずつ測定し、確認しているのですが・・・(;´Д`)

欲を言えばやっぱり平行も確認したかったですね。


◯まとめ

適当にやっても5.975±0.025で加工できるので軸穴の圧を抜くのがやりやすい治具です。

今回は精度を追求した加工はしていませんが、こまめに測定しながら丁寧に加工すれば、これより精度はよくなると思います。

また、この記事を書き終わるまでに15個程シャーシの全軸受けを削りましたが切れ味の低下は感じられないので、長く使えると思います。

TやLも出るので、圧抜きという面においてはそれぞれの好みに合った加工ができるようになると思います。

最後までお付き合い頂き、ありがとうございました^_^





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