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名探偵ボディビルディング 毎週ショートショートnote

私のボスは半年前からボディビルディングにはまっている。

ここは探偵事務所。私は事務員兼助手として働いている。ボスはなかなかの探偵だ。

内緒だけど、私の裏の顔は『ルビーアイ』と呼ばれている義賊。
この事務所は良い隠蓑だ。
勿論、誰も知らない事。

でも最近、ボスは何か感じるものがあるのか私を見る目が違う。とても小さな変化だが、私に疑問が芽生えたのかと不安だ。

ボスはこの頃、何かを調べているようだ。行先も告げずふっといなくなる。何かあるはず。

私はボスを慎重に尾行する。
彼は気付いていたようで、突然振り返り、私に手招きをした。

覚悟を決め、彼の側に行く。
いきなり抱きしめられる。

「君がルビーアイだとは。盗みは止めて欲しい」
ビルダーに抱きしめられたのは初めて。なんだかとてもウットリ……する。

私は彼を更なる名探偵にするべく、力をつくそう。
私は名探偵ボディビルディングの右腕になるために、『ルビーアイ』は廃業するが、ノウハウは役に立つはずだ。


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たらはかにさんの企画です。

名探偵と最初にであったのは、マダラの紐のシャーロック・ホームズだったと思います。
感動した私は、ホームズとルパンを、ドキドキして読みました。多分、中1の頃かな。