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鳥に 青ブラ文学部

今度生まれ変わるなら、何がよいかとあなたは尋ねた。あれからどのくらいの時が過ぎただろう。
あの時、私は考えたこともないと返事をしたが、思い直してこう言った。
「鳥になりたい」と。


空を自由に飛ぶ。私でなくとも、誰もが一度は空高く飛びたいと願ったことがあるだろう。

あなたは大人になってから高いところが怖い人になってしまった。
だから私のこの返事を聞いた時、眉をひそめたのだ。

あれから、あなたはどこかに行ってしまった。私の前から姿を消した。その前日、あなたは私の目を見ないで言ったのだ。
「君の目が怖い、鳥みたいだ」と。あれほど私の目を讃美していたのに。
あなたはいつから私を避けるようになったのか。よくわからない。少しずつだったのか。ある日突然なのか。私達二人は特別な時間を生きているというのに。


私は今回は鳥になった。だが、願いが叶ったとは言えない。とても虚しい。

前世の私はあなたの女だった。そして今はあなたの嫌いな鳥だ。
しかも、私は飛べない鳥。異郷に棲む名も知れぬ鳥。

ねえ、あなたも空を飛べない鳥になるといいのだわ。
鳥だったら私たち、きっとうまくいくわ。きっとね。早く私をみつけてよ。私、待っているの。

たけどそれよりも私、やはり空高く、もっと高く飛びたいのだ。


山根あきらさん
今回の企画『鳥だったら』に参加させていただきます。よろしくお願いいたします。めい


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