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終わりの終わり

私は彼を愛している。
でも、彼にとって私はただの都合の良い女の一人にすぎない。
最初からわかっていたのに。馬鹿な私。

彼に会う度、自分から胸のボタンをはずした。馬鹿な私。

最近、彼が私を見る眼差しは、紛れもなく夫と同じだ。明らかに飽きられている。彼の口から近々別れの言葉が出るか、フェードアウトされるのか二つに一つ、いや、それとも。

私は、県境にある海岸に彼を誘った。私から誘うのは最初で最後。

彼も自分の妻を愛してはいない。彼が妻を利用しているだけだと思うのは女の感。

なぜ私が彼を誘ったのか。
勿論、二人の関係を終わらせるため。

私は彼の妻を彼に内緒で呼び出した。
夫の不倫に妻は夫より不倫相手を憎むと言う。私はナイフを買ってきた。
彼女に渡せば、私は死ねる。人が増えた。急ごう。



ところが、私は生きている。
死んだのは彼と彼の妻。

彼女は夫を刺して、自分を刺し、ナイフを私に持たせた。

ナイフの領収書は犯人を示すだろう。私の終わりは終わった。



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#爪毛の挑戦状


同じワードの二度使いはアウトかな。
あらかた書けそうなワードは使ってしまった(少な!)笑って誤魔化そう😄