#君に届かない 青ブラ文学部
空を見上げる。
まるで皮肉のように赤い星が一番最初に目に留まる。
君が出て行くと言った時、私の目の届くところに居るなら良いと確かに私は言った。そして、君はそうしたのだ。
君の住む星は目視で確認できることもある。けれど、それは何の意味も持たない。
私が君に会うためには、かなりの距離と出費を覚悟しなければならない。
そんなに私から逃げたかったのか。
そこまで君を追い詰めていたとはね。笑うよ。いや、分かっていたさ。
認めたくなかっただけだ。君を離したく無かった。だが、する事なす