マガジンのカバー画像

ショートストーリー

107
短い創作小説を置いています。
運営しているクリエイター

#星

銀河の片隅で(ショートストーリー)

ただただ、宇宙は広い。こんなお話はいかがでしょうか。 銀河の片隅に青い小さな星がありました。 小さな星はひとりぼっち。 少し離れたところに赤い星があるのですが、赤い星はずっとどこか遠くを見ているままで、一度だって小さな星の方に顔を向けてはくれません。 小さな星の周りに赤い星以外の星は見当たりません。 小さな星は時々歌を歌います。流れ星達が通り過ぎる時、歌を歌いながら落ちていくのです。その歌を小さな星は覚えているのです。 小さな星が歌を歌えば、赤い星が一緒にハミングしてく

灯り(277文字のお話)

ねぇ、おじいちゃん ん? お星さまって、見えるけど、とっても遠いところにあるって、ほんとう? 本当だよ おばあちゃんが亡くなった時、おじいちゃんは、おばあちゃんが遠いところに行ったって言ったでしょ そうだよ、お星さまより遠いところだよ そうか、だから見えないんだね。淋しいね でもね、おばあちゃんからはコチラが見えるんだよ うん、ママも言ってたよ なんて? おばあちゃんは、いつも見守ってくれてるよって そうとも、お星さまもな 空を見上げている二人に、お星