こんな感じか!
某鑑定番組の再放送を何気なく見ていたら、藤原定家という人の明月記の直筆の一部らしいというものが出てきた。学の浅い私だが、藤原定家がいつの時代の人かくらいのことは知っている。百人一首の人だ。平安末期から鎌倉、今から約800年くらい前の人だ。
依頼人の話では、お寺だとか、代々伝わったものだとかではなくて、今は亡き夫が古美術商の人から買ったという事だ。江戸時代の代物でも相当の物だとは思うけれど、戦国時代よりももっと前の、もう古典と言われる時代の人だ。
そんな昔の物が、きちんと保存されたかどうか怪しい状態で、しかも保存状態が良く残っている訳がない、贋作だと思っていたらなんと本物だった。
つぶやきで書いた桜の開花時期の記された書物はお寺の文献に残っていたらしい。だから無名の僧か誰かが日記として書いた物がたまたま残ったのだろうと思っていたのでさほどの驚きはなかったのだが、藤原定家は日本史を学ぶ時、あるいは古典を学ぶ時、日本文化を学ぶ時、そして百人一首で読み人として名を連ねている、名前は必ず耳にする、いわば有名人だ。その人の直筆が状態良く残っているなんて信じられなかったのである。
はからずも1200前の文献が残っていると聞いて驚いた外国人と当たらずとも遠からずな驚きをしてしまった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?