クリープハイプ 歌詞解釈No.1

今日はクリープハイプの「アイニー」の解釈記事を書いてみようかなと思う。

今すぐ伝えたい事が あるなら早く呼んでよ

関係なんていらないなら ただ割り切ってよ

あなたとは次元が違うから きっと分かり合えない

展開なんて知らなくても ただやり切ってよ

冒頭の部分だが、ここでは語り手が男か女なのか、どんな関係なのが二人がどんな状況なのかはわからない。
ただ、〜してよという文が多いことから、語り手が誰かに何かを望んでいる、満たされてない関係というのがわかる。
冒頭の二文では、うまくいっていないので別れたい、でもその思いを伝え合えてないカップルなのかなとも思う。
そして後半は、別れに及んだ理由、(この後二人がどうなるかのか)展開は分からないけど、付き合っているなら最後まで、やり切って(別れをはっきり告げて)欲しいという意味にとれると思った。

引き出しの中に 入りきらない

整理してもキリがないから気づく

心の引き出しに、別れたい感情を押さえ込んでいたけど入りきらない。
今までの二人の楽しかった思い出とか素敵な思い出を思い出して、本当に別れるべきか心の整理をしたけど、決着がつかない。
つまり、いろいろ考えたけど、「別れたくない、このままでいたい」という答えは出なかった。ここで自分の気持ちは冷め切っているんだと気づく。

という解釈だったのだが…

めくるめく日々めくれば風が吹いて飛べる

でも また会う日まで ずっと暇で いつも悲しくなる

私に触れるあなたの顏がちょっと赤くなる

いつか超えて会いに行くから 待ってて

ん?なんか展開変わったな、そしてこの後の歌詞を見て、今までの推理が的外れだったことに気づく。
ちなみに、めくるめく〜で風で本のページがめくれている映像が思い浮かんだのは私だけではないはず。
そして、私に触れる〜のところが私的胸が締め付けられるポイント。なぜかここで心がうずうずして、17歳くらいの男女が、土手で夕日に横顔を照らされながら、見つめあっている絵が思い浮かんだ。この歌詞はクリープハイプの全歌詞の中で一番好きかも。
多分私は赤面フェチなのかな。笑
恥ずかしいけど、触りたい欲求と彼女に近づきたいという思いに後押しされて、手を彼女の頬に伸ばしたのかななんて考える。可愛い男子学生だ。

吹き出しの中に 入りきらない

習慣になる 週刊

吹き出しの中に 入りきらない

何ページあっても足りないから続く

ここからあ、これ漫画の話だって気づく。
吹き出し、週刊、ページなどのキーワードで確信した。
あなたと話したいことは、たくさんあって吹き出しには入りきらないから、何ページも続いてしまうということだろう。

めくるめく日々めくれば風が吹いて揺れる

君の 髪の匂いは 紙の匂いで いつも寂しくなる

君に触れる僕の親指はちょっと黒くなる

いつか超えて会いに来てね 待ってる

君の髪の匂いを本越しに嗅ごうとする語り手はかなりロマンチストだと思う。ちょっと狂気を感じる。
たまに漫画とかアイドルのグッズにちゅーしたり、抱きしめたりする人いるけどそういう感じ?
「君に触れる僕の親指はちょっと黒くなる」のは、インクが乾いていなく、それを擦ってしまったのかな、そっか、この語り手は漫画を描く人で、自分の生み出したキャラクターに並々ならぬ感情を抱いているのだったら、合点がいく。
前の、「習慣になる〜」からも、ただ習慣で描くだけの漫画が、評価され週刊掲載されることになったんだろう。この人は自分で漫画を描いているんだね。
最後の「いつか超えて会いに来てね 待ってる」は次元の違いを超えて、君と触れ合いたいということだろう。

さて、一応全ての歌詞に触れて、その都度自分の考えをまとめてみたが、その結果いくつかの可能性が出てきた。
そしてこの歌は、主人公が一貫してなく、歌の前半は女性(漫画のキャラクター)、後半は男性(漫画家)の語り手に変わっていると思う。

いくつかの可能性というのは
1.ファンタジー。
主人公と女性は不思議な力で、実際に肌がふれあえる状況になったことがあり、その思い出を胸にまたあえることを夢見て、男性は彼女とのつながりっを途切れさせないように、漫画を描き続けている。
「また会う日まで」から、実際に過去会ったことがあるのが想像できる。

2.思い出。
男性の思い出から、漫画が創作され、過去に好意を寄せていた女の子との恋愛を描いたものになっている。
だから、現実的な描写「私に触れるあなたの〜」「また会う日まで〜」が節々に入っている。
だが現在は、その女性とは縁が切れてしまっているのだろう。そうなると前半の女性の語りは男性の妄想ということになりそう。

3.妄想。
全て妄想という解釈。自分の作った女の子に魅了され、(元々モデルがいた可能性もあるが)いつか会いに来て欲しいし、彼女もそう思ってるという、少々キモい漫画家(いい意味で)の話。

この曲はアニメ境界のRINNEの主題歌だし、1が似合うなと思いつつも、
クリープハイプの、汗とか涎とか恋愛の綺麗じゃないところを思い起こせる、生々しいちょっと気持ち悪い感じの作品たちを考えると、3の解釈が好きだ。

書けば書くほど色々思い浮かんで、まとめきれないし、まとめ切れたとも思えないが、とりあえずはこれでやめにしようかな。結構時間がかかったけど楽しかった。


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