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2022/12/5 『トリメンダス』

すなわち広域に渡る動くことのない精神
真空を仮定する、真っ青の時代区分
吐きそうになる胃と喉の攪乱
蛇腹の申し分ない脾臓を
傑出したわが軍の〈ひびき〉、銅鑼の音、喇叭の音
または軍象の高らかに響く時
クチクラのベースをはみ出して、祭る
すこはかとなく支配する高名な獅子たちである
リスボンからの派遣、海洋部隊の西洋剣
水を切る、海水を切る、空気を切る、宇宙を切る
ハッシッシのめくるめく犯罪的膨張を知るのは
五寸の釘を曲げて、わたしの手の甲を打つ、金管
あざとく見える帽子の飾りのように
諸君はすでに潜水艦の中に幽閉されている
ここは水深三千メートルである
そのためには潜水服のボルトをこのようにして
ゆるめる、・・・ゆるめる、・・・
夜見る夢のボルトがゆるまるとおかしな男たちが
登場する〈にわか〉のように
これはこれは太郎冠者ではあるまいか
それへまいるか、それへまいるか、
深海のそこへまいるか、とんとんととん
あしぶみして、深海へまいるか
広域の神官ははるばると、ここへ来たのか、この街へ
ドレスデンの飛行艇から、真澄さす、まさに飛行艇から
落下傘部隊は低空から、まっさかさまのてんらくです
ととんととん、てんつくととん、てんてんつくつく、つくつくてん
本来であればさきざきのことを考えて
わたしはここで思考して、さらに試行して、恥垢して
はずかしき風袋である
スピノザの愛はすべからく世界を覆うだろう
柑橘の匂いがする、空輸部隊、空の英雄たち
ワーグナーの音楽隊が歌劇する街の夜である
低く聞こえる、低く泪する、ひげの男たち
そして音楽はまだ始まらない
てんてんててん
てんつくてんつく
てんてんてん。