詩91「真面目な二人」
三角と四角のどちらが好きかと聞かれて、そんなこと考えたことがないので黙り込むと、真面目なんだねと笑われる。君はいつも、真面目なんだねと言いたくて、僕に質問する。もしも、三角と答えたら、すかさず、どうして? と質問を重ねるだろう。なんとなく、とか、理由なんてないと開き直れない僕は、また黙り込むから、やっぱり真面目なんだね、と行きつく先は決まっているのだ。
僕は冗談も言えないし、愛想笑いもできないつまらない男だと、自分を思ってきたけれど、君に出会ってから、つまらないから真面目に