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#トレンドクリップまとめ 2023/7/7

⚠️Twitterメディア「 #トレンドクリップ 」で日々発信している今週のTweetからユーザー反響の高い25項目に絞って、まとめています。全てのTweet及び情報ソースを確認したい方は最終行に記載のURLリンクでTwilogにアクセスしてご確認下さい。


 今週のポイントは昨年の11月から熱狂が続いていたChatGPT祭りが一息付きそうだというところでしょうか。日本でも大手ベンダーが続々と生成AIビジネスに参入しており、開発アプローチが変わります。いままでは汎用のChatGPTにプロンプトエンジニアリングなどでカスタマイズする手法が提案されていました。大手ベンダーは業種・業態のクライアント毎に専用の独自LLMなどを開発して性能効率を高めてユーザーに提供する方向です。一般ユーザーも不慣れなプロンプトコーディングを習得して、業務適用するのでは無く、大手ベンダーから提供される専用AIをオベレーションする方が効率的です。潮目が変わります。高額な独自LLM開発予算が取れないプロジェクトは従来通りにアプローチするしか無いでしょう。
 若手社会人として、また次代の顧客層として登場したZ世代について、その扱いとマーケティングに上長が悩んでいます。生まれながらにSNSネイティブであり、グローバルな価値観を持っています。従来の広告代理店によるTVなどのマスコミを主導としたマーケティングは効果が弱くなっています。極端に言えば、取り扱いとしては日本人の皮を被ったアジア人というイメージを持った方が正解かも知れません。例えば女子の化粧品では日本製品よりも韓国、中国製品に親しんでいます。一方、コロナ明けで原則出社勤務となりつつある中、営業の強化が謳われています。インハウンドセリングやWeb会議などの営業ではやはり限界があります。営業はアナログへの回帰です。直接、客先に出向きヒューマンタッチなサービスで満足頂き、お客様の「機微」な情報を掴んで競合他社を出し抜く。ここに勝負のカギがあります。
 教育やクリエイティブでは生成AIの個人の能力拡張効果で既成の概念が壊されています。中高生でも日本語の壁を越え、英語を活用する事でインターネットに広がる海外の高度な専門情報を直接に学ぶ事ができ、学習成果を出しています。クリエイターも生成AIツールを使うことで、限定されていた2Dのアートワークから3Dのデザインや動画編集にと仕事のテリトリーを拡張し、メタバースのビジネスにも参入する人が出始めました。
 Twitterはそろそろ賞味期限切れかも知れません。代替としてBlueskyやThreadsが候補に上がっていますが、同等機能への横滑りでは進歩がありません。TwitterやTikTokなどの課題はアラブの春でも露呈しているように衝動的なバズりのみで、問題点を深掘りしたり、議論を深めるという意見集約などの民主化機能が欠けている点です。例えばAIファシリテーターロボットなどが開発できればチャットの流れに介入して、参加者の意見を整理・まとめして議論のキッカケを作り、熟議の結果として創発を生み出す事ができるかも知れません。そのような次世代の民主化SNSサービスの開発が待たれます。


⭐️ジェネレーティブAI関連トピック

⚪︎新技術・マーケ

 ChatGPTのWebへのアクセスが鈍化し、マイナス成長に転じる可能性もあります。ChatGPT自体はプログラマ向けでツールですので、テスト評価が一巡したという事だと思います。今後は一般ユーザー向けに直感的操作型のプロダクトが多くなると予想されます。市場参入するITベンダーはLLMを元に顧客毎に特定目的のAIサービス、例えばAI教師ロボットなどの形で提供します。
 LLMを開発するAIベンチァーはあまりに多くて食傷気味ですが、リード・ホフマンと、DeepMind共同創業者が立ち上げたInfrection AI がなんと22,000個の H100 で構成されるGPUクラスタとなっており、世界最大になるとの事です。

⚪︎運用・ツール

 今後のAIの運用は様々な特長を持ったAIを複数使用するAIオーケストレーションに変わって行くと言います。ChatGPTが苦手なことが得意なAIツールの一覧は、その意味で貴重な情報です。

⚪︎アプリ

 ChatGPTを組み込んだ医療者向けアプリが普及し始めました。HOKUTO : 患者応じて病状や治療内容を説明する文章を生成、Eventomy: 当直表を作成、CalqKarte:診療中の医師の発言を基に議事録作成、medimo: 音声入力と自動要約の機能により電子カルテ入力支援。医療現場の業務効率化に寄与する事を狙っています。
 2D画像から3Dモデルへの変換アプリがバリエーションを揃えています。3D頭部を生成するPanoHead、全身3Dモデルを生成するAny Image to 3Dいずれも活用の場が広がりそうです。


⭐️小売・EC・営業・マーケティング関連トピック

 Z世代向けマネーティングに関してコンサルファームが珍しく論考を出しています。 サステナビリティを考慮したビジネスで収益を伴った結果を出すためには、Z世代の心をつかめるかどうかが鍵と分析しています。Z世代には従来の広告代理店が展開して来たビジネスロジックが通用しないので、これからはコンサルファームの出番だと主張しています。
 第一生命は事実上のノルマである営業目標を復活させ、新商品の投資信託や個人型確定拠出年金を含めて展開して行く。営業力のカギは依然にして生保のオバちゃんネットワークに頼っており、その力の及ばない「ほけんの窓口」は成長力に翳りが出て、本部の伊藤忠はフランチャイズの大胆な見直しに着手しています。
 BtoB営業の鏡、キーエンス。シェア獲得の武器は神出鬼没の営業パーソンだという。販売代理店には任せず「直接営業」の担当者が常に需要を探り続け、チャンスとみたら電光石火で勝負をかけ、競合を出し抜く。臆面もなく人事異動や投資計画を聞き出そうとするその様子を、ライバルは「産業スパイのようだ」と表現しています。


⭐️Sier・IT・SaaS(BtoB)・AI関連トピック

 生成AIで破壊的イノベーションがいつ起きるのか検討している記事が注目されています。
音楽や映画での発生が予想されています。本誌としては語学において起きる可能性があると予測します。特に日本の英語教育は学生からサラリーマンまで需要が高いにも拘らず利用サービス価格が高止まりしています。業界全体として価格競争を避けているフシがあります。他業種からの新規参入で1ヶ月千円を切るような低価格でのAI英語教師ロボットによるサービスで新規参入すれば一気に市場を独占できると読みます。
 NTTが今年度中に、ソフトバンクも開発に乗り出すなど競争が激化している中、NECが法人用生成AI外販に1番乗りです。企業が自前で持つ汎用サーバーで利用可能にする事で、情報漏洩を防ぎます。
 一時、ブロンプトエンジニアリングが話題でしたが、先のPC創世記を回想するにExcelやパワポにAIが搭載されたときだと思うという見方が出ています。本誌はExcelなどのように目的ごとに開発されたアプリで一般普及すると考えています。例えばAI英語教師ロボットと言うようなイメージです。


⭐️Web3・空間コンピューティング関連トピック

 米大手金融などが相次ぎ現物上場投資信託を申請しており、機関投資家の資金流入期待がある中、ビットコイン1強状態が鮮明になっています。この流れから外れた仮想通貨の未来は暗いので、市場から淘汰される仮想通貨が増えると思われます。
 フォートナイトで個人が作ったワールドの同時接続プレイ人口が10万人を突破したと密かな話題です。収益は1ヶ月で億を超えると見られます。大手メーカーの最新作が同接20万人でヒットなんですから、今回の結果が如何に素晴らしいか確認して下さい。
 VR・メタバース・ARを一括して空間コンピューターと定義して、それを使う端末としてVision Proを発売を発表しました。直ぐにシェアを取ることはないと思いますが、UI/UXのクオリティの基準が上がり、ARのあるべき自然な体験の「基準」をAppleが作ってしまうという人もいます。しかし、先のGUIのビジネス展開を見れば、Appleが先行する事で成功を独占できるワケではありません。後発に追い越される可能性があります。


⭐️教育関連トピック

 広尾学園が育てる未来の人材。「若き研究者」が中高6年で難題に挑む。取材によれば中学3年の男子生徒2人は米国立生物工学情報センターのデータベースで論文を検索していたとの事。生成AIがもたらすのは個人の能力の拡張でもあります。自動翻訳で英語の壁を超え、AIで研究の深掘りをする。論文も英語で執筆する事も生成AIの支援があれば難しくは無いでしょう。ここに未来の学習スタイルを見ているようです。
 伊藤穰一氏が千葉工業大学の学長に就任しました。伊藤氏は「日本の技術者不足という問題と、技術者のさらなる社会的地位向上に貢献する」とコメントしています。中堅偏差値の大学を組織改革してどこまでプッシュアップできるかが見ものです。


⭐️政治トピック

 警官による北アフリカ系の少年射殺事件をきっかけに、フランス各地で暴動が広がっています。この報道をキッカケに日本では移民の受け入れを加速しない方が良いという民意が台頭するでしょう。10年後の絶対労働者不足には人型ロボットで対応して行くのが良さそうです。政府は開発投資をして対処すべきと考えます。


⭐️放送・新聞・SaaS(BtoC)・SNS・アプリ・広告&クリエイティブ関連トピック

⚪︎Twitter代替

「Bluesky始めましたツイート」が急増中
/Twitterの「閲覧制限」で始まったSNSマウント合戦の行き着く先。このままTwitterは本当に終わってしまうのか。との事。日本人には不可欠ですが、「バルス」祭りでシステム側がアタフタするのが楽しめれば他のアプリでも良いかも。

Twitter制限に広告主も対応 米メタが対抗SNS「Threads」公開へ
/でも、どうかな。少なくとも日本人はFBの同窓会思想には、もう飽きていると思います。特に女性は引いてますね。私的には仕事繋がりはLinkedInに移して行きたいんですが、友人達がついて来てくれるか。

⚪︎クリエイティブ

 生成AIで誰でも数秒でロゴを生成できるようになるので、ロゴデザイナーの仕事はなくなるでしょうと警告しています。本誌もそう思います。生き残りたければデザインの下請けを止めて、製品化と直販に乗り出すか、リスキリングして転職するかでしょうか。AIへのスキルトランスファーを目指す方もいます。
 腕や足などの体のパーツを自在に動かすことができるDragGANが登場しています。これを使うとAIで画像生成して、好きなポーズを取らせることができるので、これでアパレルのモデル撮影が不要になりそうとの事です。自分の体型でアパレルのバーチャル試着ができるGoogleの類似機能に1票投票します。
 iOS版Google Chromeが生まれ変わると発表されていますが、改善されてもSafariと同じブラウザーエンジン、WebKitの制限の中なので魅力は無いですね。Chromeプラグインを使えるようにして欲しいですが、Appleのセキュリティ方針からすると許可されないでしょうね。ChatGPTアプリ内のプラグインに期待します。


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