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介護における意思決定と指導の仕組み


普段の仕事では基本的動作訓練や日常生活動作指導といった決められたものに対してこちらから説明を加えて実践してもらう。つまりは決められた「正解」に向けて手順を指導してそれができたら良し。という順番で繰り広げられている。



この場合対象者が考えることは、聞いたことを正しく実行するかということで、これは言い方を変えると、短期記憶の練習になる。

認知症が進行していくと、昔の出来事や同じことを繰り返し発言することが増加する傾向にあるといわれている。新しい記憶はなかなか入ってこないため、一つの解決策として反復練習というものがあり、何度も何度も同じ練習、指導をすることは動作の習得のためなら一つの解決策になると考えられている。 

 しかし、これらは対象者からすると一つの指導に過ぎず、自ら考えることはほぼ無いということに指導する側の人間も気付いてないのかもしれない。

自ら決断する事を増やしていかないと、認知力はおちていくいっぽうで、指導というものは動作の習得には繋がるけど、将来的な安全面などでは全く繋がりがなく、その時だけの応急処置にすぎないということになる。 


 対象者に求められることはすなわち決断力であり、この能力が介護度が悪くならないための最良のものであるとここに記す。

 続く

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