２０１７

ずーっと遠い存在だった追いかけても追いつかない背中を、追いかけることにした。

---

仕事を辞めて、地球一周。

安定した収入、ステータス、培った技術。両手も両足も背中もふさがるほどに恵まれた荷物を背負うワタシが、仕事をやめる理由は無いに等しかった。

それでもワタシは仕事を辞めた。

「なんで辞めるの？」と、何度も聞かれる度に、「世界一周するんです」と説得力に欠けるこのフレーズを何度も使った。

世界一周はとても充実していた。
人の温かさと大きさ。自然の壮大さと強さ。生きるものの美しさ。何もかもが新鮮で、時にはワクワクよりも戸惑いの方が強かった。

帰ってきてからずっと、「本当にこれでいいのかな」が頭を駆け巡っている。口では「コトバを使ったことがしたい」と言って編集関係に進むためのトライを繰り返しているが、迷ってばかり。

背負いすぎた荷物が少し多すぎたのかもしれない。それでも、進行方向は決まっている。追いかけるものは確かにそこにある。一人で行こうとしているから苦しいし、迷うのかもしれない。

If you want to go quickly, go alone. If you want to go far, go together. ー急いで行きたいなら一人で行け、遠くへ行きたいならみんなで行け。

尊敬する伊佐さんがよく口にするコトバ。

今いる場所からもっと遠くへ。行きたいんじゃなくて、行く。

追いかけようどこまでも。そして、肩を並べよう。語らおう。盃を交わそう。

---

追いかけることにした。そんな１年だった。
さあ、2018はどんな年にしようか。

今の心境にしっくりきたので、カナエナカさんの写真を拝借させていただきました。