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ふぞろい梨を買って感じた日本のクオリティの高さ

 先日、夜遅くまで遊んだ帰りにスーパーで梨を買った。そうは言っても、そんなにお金があるわけではないので、「ふぞろい」幸水を買った。ちなみに、調べてみたところ、幸水は果汁が豊富で甘さとほどよい酸味が特徴的な梨らしい。

 話を戻そう。そんな遅い時間で疲れていたので、私は商品をよく見ずに選んでレジに持っていった。そこでレジ担当の店員さんがバーコードをスキャンする際、その中の梨の一つに大きく黒ずんだ部分があることを見つけてくれた。

 「これダメですね」と言われ、私が戸惑っている間に、すぐさま店員さんは手元の呼び出しボタンを押して他の店員さんに代替品を持ってくるよう頼んでくれた。

 そして、いくつか代替品を見せてもらい、一番良さそうなやつを買って帰った。さらに、万が一それを食べた際に中が腐っていたらレシートと引換えに交換してくれるという文句付き。

 正直、海外だとここまでの対応はしてくれないと思う。私は過去10年海外で暮らしていたが、そこでは、ふぞろい品なのだから、当然一部腐っていたとしてもそれは自己責任の範疇だし、本来誰も買わないであろう物が売れればお店側はもうかるのだから、果たしてそう声をかけてくれるのかも分からない。

 それに、そもそも日本の規格外品の品質はすごく高い。これがふぞろい梨らしいが、果たしてどこがふぞろいなのだろうか。言われてみれば、若干キズがあったり小ぶりであったりするのかもしれないが、ふぞろいというほどだろうか。少なくとも海外なら普通に正規品として売ってそうな気がする。

これがふぞろい梨、らしい

 事実、海外のスーパーで卵を買うと、中の中ぐらいの値段のものを買ったとしても、たまに卵の中から得体の知れない緑色の液体が出てきた。また、ローカルの人からは、本当か嘘か、ごくまれにスーパーの卵から「ひよこの残骸」が出てくるという話を聞いたことがある。

 他にも、値引きシールが付いている牛乳を買ってみたら、中身が発酵していてヨーグルトになっていることとか。とにかく、日本だからこそ訳あり品にも安心して手を出せるが、海外だと本当に「訳あり」である可能性が高いからリスキーすぎてとても買えない。

 何より、驚くのがこの対応をしてくれるのが普通のスーパーの一アルバイトさんだということだ。

 お金持ち御用達の高級スーパーというならば分かる(そんなところに訳あり品など売っていないかもしれないが)。しかし、私が行ったのはただのスーパーである。

 つまり、日本の隅々まで「ジャパン・クオリティ」が浸透しているということが分かる。私はスーパーでアルバイトをしたことはないが、単にそこのスーパーだけ新人教育制度が相当優秀なのだろうか。いや、そんなことはないだろう。

 とにかく、日本で暮らしていると当たり前に享受してしまうが、よくよく観察してみると商品から接客まで至るところのクオリティが高い。そんな日本を支えて下さる方々にありがたく感じる。



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