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公務員のやりがい

 最近、国家公務員界隈では、人材の流動性が高まっている。
 そう言うとなんとなく聞こえがいい気もするが、要は転職する人が増えてきているということだ。

 自分は、「今すぐにでも転職したい」と思っているわけではないが、自分の市場価値を確かめたいという自己満足のために転職サービスには登録している。たまに流れている求人を眺めていると、「世の中にはこんな仕事もあるのか」と勉強になるのは盲点だったが。

 転職活動の準備としてよく言われるのが(というか新卒の就活であってもそうだと思うが)、自分がどういう仕事をしているときが楽しいと思うか、を整理しておくとよい、ということである。単純に今の職種にとらわれず、真にマッチする仕事と出会うために、準備しておくということだろう。

 この点、自分に翻って見てみれば、単純作業をしている時が楽しいとも思えるのである。よく国家公務員の転職・辞めたい理由として挙がるのが、「やりがいがない」「裁量がなく思うように政策を考えられない」ということだと思う。単純作業自体は特にやりがいがあるものではないが、その結果が今後の政策立案の推進力になる、という青写真を描くことによって間接的にやりがいを見出している感じだ。

 それに加え、自分の場合、「目的達成のためのプロセス」という思考様式があることに気づいた。つまり、大きな目的達成のために必要なタスクを棚卸しし、その一つ一つをこなしていくことが、自分の仕事における満足感につながる、ということに気づいたのである。

 それはシンプルに言えば、小さな達成感をいっぱい積み上げていくということかもしれない。「やりがいがない」というのは、つまり自分の仕事にどういう意味があるのかわからない、ということだと思うが、都度都度達成感を感じていれば、なんとなく前進している気がするし、自分の仕事に意味を見出すのも容易になると思う。

 日々の仕事に忙殺されていると、なかなか目の前の単純作業が面白いと思えるわけではないと思う。逆説的だが、ゆったり落ち着いて「やりがいとは」と考える日もあったらいいのではないだろうか。

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