見出し画像

大切な友達

 私には、高専に1人だけ、親友と呼べる友達がいます。Tくんです。部活もクラスも一緒で、高専に入ってから悩みを高専の友達に打ち明けたりするのはTくんにしかしたことがありません。

 怖かったこと、悲しかったこと、辛かったこと、嬉しかったこと。たくさんのことを(私から一方的に)共有してきました。今日は学校には行きましたが、授業には出なかったので、こんなことを聞いてみました。

私「数Ⅰの先生、何か言ってた?授業で」

すると、

T「謝罪会見なしで普通に授業だった」
 「ノート送ろうか?」

私「まあ今年で高専辞める気なのでお気になさらず」

T「え、まじ?」

私「留年しなかったら続けたい気持ちもあるけどね」

T「留年するかどうかか…」
 「1年でそれだと少しきついかもしれないし辞めるのもひとつの選択だが…」
 「部員が減るのは少し悲しい」

私「素直に『(私)に会えなくなるのは』って言ってもいいんだよ」

T「確かに俺が恥じらうの正直きついな」

私「今年終わらずに辞める気もある」

T「まじか…」
 「せめて高専祭までは残ってくれ…」

私「高専祭までは残るよ!」
 「ただみんなに伝えたいことだけ伝えて去ろうかなと」

T「なんだろうそれ…」

私「喪失感?」

T「悲しいなあ…」
 「どうにも出来なかった…」

私「いや、新しい友達になってくれたよ」

T「それだけでいいのか?」

私「あとTにしかこんなこと話してないし」

T「(他の部員)にもしてないのか?」

私「全く」

T「まじかよ」
 「果たして話し相手が俺で良かったのか」

私「さあね」

T「高専辞めても相談乗ってくれる人がいればいいな」
 「もしいなかったら俺が聞く、役には立たないけど」

私「ごめん、ありがとうしか出てこなかった…」
 「本当にありがとう」

T「全然謝ることない」
 「俺で良ければ力になる」


 なんて優しいんでしょう。教室では全然言葉を交わさないのに、ちゃんと私のことを分かってくれています。これは一生仲良くしてほしいな、と思った夜でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?