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ラグビーとぼく その2

今回は前回の続きです。
ひ弱な中学生がラグビー部に入ってからのお話しです。
当時の僕の身長は170cm。体重はたぶん55kgぐらいでした。
バンザイをすればあばら骨が見える。そんな感じのガリガリくんでした。
入部をしてみて驚いたことを下記に明記します

①ラグビーボールをつばで磨くこと
当時は革のボールが主流で(いわゆるスクールウォーズのあのボールね)
そのボールにツヤを出すのがなんとつばきだったのである
先づ1年生全員に自分のマイボールが2年から渡される。
その2年から渡された汚い革のボールを自分の担当ボールとして
1年間きっちり面倒を見る(無くしたり、ボールが汚かったりするとセービングという名のいじめ)
②完璧なカースト制度
1年は奴隷。2年は平民。3年は神。
③挨拶が異常
どこにいても、どんな場所でも2年生や3年生をみたら
(たとえ相手がこちらを認識していなくても)
でかい声で『ちわーーーーーーーす』と挨拶する
もちろん声が小さかったり、挨拶をし忘れるとセービング(いじめ)
④3年生が以上にデカい!!たった2年しか変わらないのに身体のデカさや
もう全てが圧倒的に凄い。もちろん思っていた以上にチームも強くでびっくりした
⑤これはもう当然のことであったが、予想以上に、いやその遥か向こうをいくくらい練習がキツイ!!
⑥ラグパンをパンツを履かずに履く。つまりフルチン状態でラグパンを履くのだ
そんな経験はないので暫くラグパンの中で落ち着かない息子がいた。。

そんなこんなで入部してもすぐに辞める1年生もいたりして、そんな退部していく同級生を半ば羨ましく思っていた…
なんでその時に辞めなかったのかわからない…
今までの僕だったら確実に逃げるはずなのにその時は逃げなかった
なんとか歯を食いしばって耐えていたのだ

でもその気持ちもゆらぐ出来事があった

毎年夏休み期間にラグビー部は合宿を2回する
校内合宿と菅平合宿の2回だ
そんなことを聞かされたのが入部して2ヶ月くらいたった頃だったと思う
その時に2年生から言われた一言
「校内合宿の最終日にルール講習会やるから、1年ルールちゃんと覚えておけよ!!」
えっ?ルール講習会??やばい!!勉強しなくちゃ!!ルール覚えなくちゃ!!
ということでその翌日にはラグビーのルールブックを本屋で購入して、時間ある限り勉強して、同じ1年生同士で問題を出し合いっこしていたりしていた。

夏合宿の話しはまた次回ということで
ここでちょっとセービングという名のいじめ
に関して話しておこうと思う

セービング。ラグビー経験者ならわかると思うが、野球でいうところのスライディングである。ボールを相手に取られないようにグランドにあるボールに向かってスライディングをしつつボールを確保するやつと飛び込みみたいにボールを確保していく2つがあるが言葉ではわかりづらいので下記にセービング動画は貼っておきます。

で、このセービングがなぜいじめかというと…

入部して1ヶ月くらいたった後、3年が帰った後に2年から呼ばれた。
まだどこか優しい2年が鬼に変わるのがこの日で、僕たち1年が激しく2年を憎むのがこの日からだった。(もちろん優しい2年もいましたよ!!)
「お前らさぁ。今日練習中声出てなかったよな。。」
「今度から声が出てなかったり、たるんでいたらセービングな!!」
「今日は取り敢えず基本50!」
????えっ?何??はい?みたいな感じになってる1年にかなり強めの口調の2年
でセービングという名のいじめスタート。
ボールは自分のつばでみがいた小汚い皮ボール。転がすのはそのボールのかつて担当だった先輩(基本はポジションでわけられる)転がったボールをセービングするのは僕。そして回数は基本50なので50回。できなかったらもちろん回数は増える

最初に話しておきますが、昭和のしかも県立の高校。グランドは芝生であるはずがなく硬い土のグランド。そこに短パンとラグビージャージの少年がトップスピードで走りながらのセービング。太ももの両サイドは傷だらけ、なんなら皮むけまっせ
という感じになる。。これを50??そうセービングという名のいじめである
これがほぼ毎日続く。声をどんなに出しても、一生懸命練習をしても2年は難癖をつけて1年を集合させる。
ああーーー書きながら思い出してきた
3年が帰ったあと、姿が見えなくなった後に、2年の部室前で集合している2年
そしてその後の毎度のセリフ『いちねーーーーーん。。。。ボールもってしゅうごうーーーー』

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