天才を悼んで

アレキシ・ライホが死んだ。

熱心なファンではなかったけれど、children of bodomは本当に神様のようなバンドだったと思うので、note一発目には相応しくない気がするけれど思いの丈を綴ってみようと思う。本当に自分のための棚卸でしかないだろうけれど。


そもそもchildren of bodomを聴くに至ったのが一体いつだったのかあまり覚えていない。

高校生の時に足繁く通っていたTSUTAYAでメタリカとかスリップノットとか手当たり次第にドコドコいってるバンドをディグっていた時期に同じように出会ったのだと思う。

私は中高一貫校の女子校に通っていて、軽音楽部には所属していたもののヘヴィメタルに傾倒している子は知る限りでは一人もいなかった。みんながエルレとかフジファとか言っているなか、ひとりシコシコくっさいギターと内臓に響くツーバスに酔いしれていたわけだけど、新譜聴いた〜?なんて話せる友だちもいなくてちょっと寂しかったような気がする。嘘です、全く寂しくはなかった。カッケー趣味してんな自分!と思ってはいたけど。

ただ、当時はApple Musicとかないから、YouTubeみて、気になるバンドをとりあえず聴いて気に入ったらTSUTAYAでレンタルしてみるということをひとりでやっていたし、情報源も少ないから、せいぜいAvenged Sevenfold来日!?!!ってたまたま気づいてライブに行ったくらい(もちろんこれもひとり)

(A7Xもめちゃくちゃ好き、ギターがエッチよね…)

そんな具合だったから、大学入学前にLINEを通して集まった学部の同級生と「初めまして」の挨拶から始まって「Needled 24/7は俺たちの青春」まで至ったのが、本当にようやく同志に出会えた感じがしてとっても嬉しかった。

大学生になってもバンドサークルに入ってバンドしていたわけだけど、やっぱりここでもヘヴィメタル大好きな先輩や同期に恵まれて、ラウパやダウンロードに一緒に行けて本当に楽しかったな〜〜!けどまさにchildren of bodom中に痴漢にあってまじで相手ぶっ殺したかった。一生忘れない。

こうしてchildren of bodomについて話せる友だちが増えて、常々言っていたのが「チルボドにはイデアを感じる」ということ。

ヘヴィメタルの、特にギターって真のメロディがどこかにあってそれを現世でも再現しようとしているような気がするよね。って、話をしても曖昧な相槌を打っていただいていた記憶。くっさいギターが大好物だけど、チルボドに関してはくさいとかの前に気持ちがいい。アレキシ、イデア界にある旋律もってこようとしているでしょ!!って。

プラトンのイデアの考えなんてとうに乗り越えられている思想だし、そもそもイデア=絶対の正解がある世界なんてナンセンスだけど、それでもアレキシの曲にはイデアを感じないではいられなかった。彼は神だと本当に思っているよ。


思えば、children of bodomは学部やサークルの友人とつながるきっかけをくれたり、思想(哲学)の棚卸なんかの一助となっていたりしたのかもしれない。音楽でしかないんだけど、わたしの視野や世界を広げ続けてくれていたみたい。

奇しくも、children of bodomで盛り上がり仲良くなった友だちの1人が、アレキシが亡くなった日と同じ日に子どもを授かったらしい。なんともベタだけど、この世から消える命があれば一方で新しい命もこの世に誕生するのだと思ってしまった。

アレキシのように、わたしを興奮させるものを創り出せるひとにまた出会いたいと思う。そして、今までわれわれを幸せにし続けた天才を通して、世界中の人と共に興奮できる時代に生まれたことを幸運に思う。(雑なまとめで恐縮です)

最後にわたしが最も気持ちよくなってしまう、イデアを感じる曲です。



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