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四半世紀のお付き合い

りんごの花が風に揺れる頃、年に2度のピアノ調律、春の部に赴く。
かれこれ25年続いているので、50回以上この邸宅に通っていることになる。
長いお付き合いもここまでくると歴史だ。

 ピアノの持ち主の現役時代は大学病院の外科医だった。
今年85歳になられた。
趣味のピアノ演奏はどうも最近気力がなくなりつつあるとか。
それでも定期調律は欠かさない。

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毎回、調律作業が終わると次回の訪問日を決める。
コーヒーとクッキーの傍に季節の小さな花を添えてくれるのも
毎回必ず受ける優しいおもてなし。

秋の調律予約を手帳にかきこみながら、次に会う日まで幸せで健康でいることを互いに願い合う。                 〜ま〜

2013年5月に執筆

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