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2022年牡羊座新月。「お互いに自分らしくいられる自由を」

※旧ブログの過去記事を転載

牡羊座新月 概要

今回は牡羊座で新月が起こります。
日付は2022年4月1日、時刻は15時26分。
こちらは東京のチャートです。

牡羊座新月図 東京(2022年4月1日)

牡羊座の性質
一般的に牡羊座には、新奇性への関心や冒険心、自由(freedom)、チャレンジ精神、独立精神、主体性、スピード、本能、生まれたての魂、そして最も原始的な形での「自我」などの象意があります。
牡羊座のキーワードは“I am(我あり)”。赤ちゃんがこの世に生まれてきた・飛び出してきた瞬間が、牡羊座の世界です。瑞々しく力強い生命力にあふれ、未知の世界に対して危険を省みず飛び込む行動力なども、牡羊座の世界観です。
支配星は、行動力・実行力・自己主張力・攻撃力・意欲・いわゆる「男性性」・性衝動などを司る火星です。このため、牡羊座にはしばしば闘いやケンカ、スポーツなどのイメージも付随します。
全力で、ストレートに自分を主張し、闘い、欲しいものを勝ち取る。「私はここにいる」と、燃え上がるような魂や情熱で以って自分を世界に対して開く星座が、牡羊座です。

火のサインの牡羊座は直観力にも優れ、情熱的でありながら、子どものような素直さや純粋さも持ちます。ただ、ともするとわがままと受け取られてしまいがちな言動をしてしまったり、少しせっかちで向こう見ず、思い込みが激しいところも。時には人の話を聞いてみることも意識するといいかもです(笑)!

石井ゆかりさんの『12星座』を読んで以来、私の中で牡羊座は「生命の奇跡」そのものだと思っています。
(『12星座』の牡羊座の章を初めて読んだときは、感動と感激のあまり泣きました)

新月のテーマ「お互いに自分らしくいられる自由を」


全体的な天体のバランスと分布から。
今回も前回の満月同様、西半球が強いですね。約2週間前の乙女座の満月では東半球(しかも1ハウス )に月がありましたが、今回は東半球に星がひとつもありません。
また、上下(北半球と南半球)のバランスを見ると、南(上)の方が多いことも注目ポイントかなと。
つまり、今回の新月では「自分」よりも「他者」だったり「他者と自分」、そして仕事など社会との関わりや、社会・公的な場における自分、社会的立場といったところにフォーカスが当たりそうです。

「自分が」どうなんだ!とか、「私は」こうなんだ!みたいな、自分ひとりで完結するムードというより、「この人と私はどうなんだ」「この人ってどうなんだ?」とか。

あるいは「社会の中での関わり(他人との交流も含む)そのもの」や「社会における活動や立場の中での自分」など、「他者や社会」という外側の世界と、それに対する自分(牡羊座の要素)に意識が向く新月かもしれません。

「重苦しい情念の糸」をほどきたいなら、魂からの叫びに従おう

今回の牡羊座新月では、太陽と月のコンジャンクションに牡羊座の水星も加わっています。
また、新月が起こる8ハウスが最も重要なハウスになりそうです。小惑星のキロンも入れたら天体が4つも集まりオーバーロードとなっているため、8ハウスのテーマが強調されています。

上述したように、今回の新月はそもそも「他者」にフォーカスが当たりそうですが、新月が起きる8ハウスも、「他者」の性質を色濃く帯びた分野・領域です。

特定の他者との共有/特定の他者との(物質的・精神的な)深い結びつき/精神的な変容/親や師匠、パートナーからの継承/DNA/遺産などの相続/他者から貰う金銭
などが、8ハウスのキーワードとなります。

このため今回の新月では、特定の誰かとの関係や結びつきに対して、
・新しい何かが舞い込んでくる
・あるいは新しいアプローチがかかる
・今まで考えたこともなかったようなフレッシュな視点が入る
といったことが起こりやすい期間となりそうです。
牡羊座の性質的に、ストレートな形とか、スピード感や勢いのある形で影響が出る可能性も考えられます。
ミソは、「特定の」誰かというところ。それは少なからず責任がついてくるような関係で、優先度・重要度が低いような、軽い関係ではありません。

もしくは、その軽くはない関係を持つ特定の誰かとの間で、自分自身が精神的に深く変容し、成長していくためのスタートを切るのかもしれませんね。

特定の誰かとの間で何か停滞していたこと・待っていたことがあれば、その状態を打破するチャンスを掴みやすいことも考えられます。

牡羊座って、性質的にホット&ドライ(熱くて乾いている)なので、必ずしも他人を必要としない星座なんですよね。基本的に自己完結型の世界ですし、いわゆる「情念」みたいな、ウエッティな感情や情緒を司る星座ではない。
しかし、今回の新月の特徴は「(セックスや金銭などの物質的・精神的な要素も含めて)自分と他人の境界が溶解し、一体化するほどの他者との深い結びつき」を表す8ハウスに牡羊座の天体が集中していることです。8ハウス単体の要素を鑑みると、牡羊座の性質とはむしろ相入れない世界である点が、今回の新月面白いですね。(まあ、8ハウスを管轄する蠍座の副支配星は火星ですから、牡羊座と蠍座って共通項がないとはいえない気はするのですが…) 

なので、今回の新月は例えばですが、
・グチャグチャに絡み合ってしまって、最早ほどく術がないと思い込んでいた、特定の誰かとの「重苦しい情念の糸」みたいなものがパッとほどける
・余りに込み入ってしまった関係をリニューアルする
・因縁めいたものの解消や、もはや腐れ縁になってしまった関係に風穴が開く
ようなことも、人によっては起こり得るかもしれません。

先日の満月同様、アセンダントは乙女座にありますから、チャートルーラーはコミュニケーション力・言語・知性を表す水星です。
その水星もまた、新月が起きる8ハウスにいます。
よって、もし特定の誰かとの関係のリニューアルや、「重苦しい情念の糸」をほどくことを望んでいる方であれば、自分の魂からの思いや主張を「言葉にすること」がカギになるかもしれません。
ただし、牡羊座の性質を鑑みると激しい言葉のやりとりにもなりかねませんので、不要な争い事は避けたい方は、カッとなった末の発言にはお気をつけ頂ければと…。

また、牡羊座には「自由」という象意があります。
場合によってはですが、その関係から「自由になる」選択をする可能性もあるでしょう。
もしくは、水星が絡むため「対話の結果、自由協定を結ぶ」という選択を取るかもしれませんね。
8ハウスは、精神的・内的な変容による成長も表します。特定の誰かとの関係のリニューアルや、お互いの自由協定の締結を選んだことにより、双方の内面が成長していく可能性も考えられます。

本来、人と人の健全な関係というのは、お互いの「自由」の尊重のうえで成り立つはずです。お互いがお互いに自分らしくいる、その自由を尊重すること。
束縛や執着、そして一方的な支配や共依存は、「他者との深い結びつき」「他人との精神的な深い絆」の証では、決してありません。
この前の満月の記事でも、似たような話を書いたなと思います。もし、グサッときている人や、私の言葉に重苦しいものを感じてしまっている方がいらっしゃったら、ごめんなさい。誤解のないように言いたいのですが、決して圧を与えたいのではないのです…汗 
ただ、もしそういった一方的な関係やお互いの自由の尊重がない関係に辛さを感じているのであれば、牡羊座の「自由」のエネルギーを借りるのも、ひとつの手だと思います。

牡羊座的な「自由」とは、何にも縛られることがない自由です。澄み切った青空のような自由。ありのままの自分でいていい自由。牡羊座のそうした「自由」の力を借り、自分の魂からの叫びに従ってもいい新月ではないでしょうか。私はそう思います。

他者との関係・公的な活動。いずれにおいても発破がかかる

また、8ハウスは「他者から貰う(お金などの)物質」も表すので、人によっては親や兄弟・パートナーなどの遺産相続や不動産、保険、家業の話、誰かの何かを引き継ぐといったテーマが浮上するかもしれませんね。
例えば、パートナーの仕事を新月の期間に自分が受け継ぐことになり、0から新しい道筋を作っていく…など。

MCも少し気になるところです。
MCは社会的立場、社会における自分の肩書などを表します。上述したように、今回は南半球=公的な領域にも天体が多いですし、チャートルーラーの水星が管轄する双子座は、この新月のMCでもあります。そしてMC双子座の支配星である水星は、新月が起きる8ハウスにいます(なんかゴチャゴチャですみません)。
さらにいうと、細かいですが、牡羊座の太陽・月・水星と双子座のMCはセクスタイルを形成しています。

人によっては、会社(他人から貰うお金=給料が発生する場所)との関係にリニューアルの息吹が舞い込むかもしれませんね。
例えばですが、会社を相手に新規の交渉事に臨むとか。自分のアイデンティティが会社や雇用主などと一体化している人は、その関係や距離感に新しい視点が入るとか、その関係を刷新していこうとするとか。
8ハウスは公務員の部屋(他人から貰うお金=国民の税金が給与)でもあるので、公務員の方々にも、何か新しい仕事や引き継ぎなど、新規の話が訪れるかもしれません。

そうそう。会社や職場の文脈でいえば、今回は6ハウスにも天体が集中(火星・金星・土星)していますね。
いずれもサインは水瓶座ですので、会社員の方々は職場で革新的な行動を起こすとか、働き方改革に取り組むとか、ストイックに仕事に集中すると、成果を上げるチャンスになるかもしれません。

ただし、牡牛座の天王星とスクエアという厳しい角度も作っています。
そのため、良かれと思ってやったこと、勢いよく提案したこと、貢献・奉仕の意図で起こしたことが思わぬミスを招いてしまうとか、想定外の経済的な損失が起こりかねない点には、注意が必要でしょう。
始める前に一度冷静に考えるとか、ちょっと慎重になってみるとか、先々の影響も一旦シミュレーションしてからどうするか決めるなど、気をつけてみてくださいね。

新月リーディングの総括としては、他者との関係や公的な場において何か新しく始めるにしても、状況を打破するにしても、エネルギッシュに「発破がかかる」ような期間になると、考えられます。

それでは、皆様にとってよき新月となりますように!

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