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労働観って考えたことある?
yuyです。
note爆ハマりしていた割に、すぐ飽きて全く書かなくなってました。
ネタは腐るほど抱えているのでぼちぼち書いては投下していこうという所存です。頑張るぞい。
ってなわけで今回は労働観について書いてみようと思います。
一応ワタクシ就活中なんですが、この労働観ってのをすごく意識するようにしています(普段の働きにおいても意識してます)。
結構面白いと思うので良かったら目次だけでも読んでみてください。
はじめに+労働観って何ぞ
労働観って言葉に聞き覚えはありますか?多分聞き覚えがなくても字面で大体意味はわかると思います。労働に対する考え方や見方のことで大方合ってます。
今日本ではそのような労働観についてしっかり考えようね〜、という風潮がどうやらあるみたいです。
というのも、終身雇用制度が崩壊したり、ワークライフバランスという言葉が生まれたりする中で高度経済成長期に確立された日本らしい働き方が崩壊しつつあります(というよりほとんど崩壊したのではないでしょうか?)。
詳しいことは後述しますが、とにかく多様化し変遷する働き方の中で、我々労働者は労働に対する想いを今一度整理してみる必要があると思うのです。
どのような労働観の元働くかは当然自由ですが、思考のきっかけになるように海外の事例と比較しながら軽く紹介しようと思っております。
労働の始まり@海外
労働の始まりと労働観について、幾つかのターニングポイントに絞って軽く話していこうと思います。
労働の始まりっていつからか知ってますか?
始まりは古代ギリシャだと言われています。もっとも最初は奴隷が与えられた苦役のことを指していて、卑しい行為と考えられていました。ずいぶんマイナスイメージです。
当時の仕事内容は主に食糧確保でした。これは生きるための糧を得ること、つまりは動物が獲物を捕らえることと同じだと考えられていたため人間的で無いため、卑しい行為と捉えられていたそうです。
ちなみにこの時代での人間的な活動とは「真・善・美」にまつわることで、簡単に説明すると、真は哲学、善は政治活動(善い行い)、美は美しさを感受することでした。ですので、哲学史などで出てくるソクラテスなんかは当時の考えでいくととても人間的な生活を送っており、彼の活動は労働と捉えられていなかったのです。
そんなマイナスイメージな労働ですが、ローマ時代に突入し少し変わります。この辺りから労働観は宗教と深く結びついていきます。
この時代では、おそらくみなさん聞いたことがあるキリスト教のカトリックが発展しました。カトリックの聖書の中で労働は、人間が生まれながらの罪を償うための「罰」であると位置付けされています。マイナスイメージなのは変わらないのですが、奴隷に強いる「苦役」から人間誰しもが与えられた「罰」に変遷したわけです。
ちなみに、英語のlaborに「労働」と「陣痛、分娩」という意味があるのは、その教えを受けてのことだと考えられています。
この考え方は中世までそう変わらず引き継がれることになります。勘の良い方は気づいたかもしれませんが、16世紀に起きた宗教改革で大きく転換することとなります。
宗教改革とは簡単に言うと、カトリックやめようぜ!新しいの作ろうぜ!プロテスタント作ったよ!みたいな話なわけですが、このプロテスタントが生まれたことで労働の位置付けが変わったわけです。一応宗教改革の子供向け説明ページを貼っておきます。
プロテスタント的な(プロテスタンティズムな)労働観とはズバリ、神から命じられた「自由な行為」でした。これだけだとあまりピンと来ないかもしれません、でもマイナスイメージでは無くなったと思いませんか?
実際、この時代では働くことは良いことなんだよ!という考え方に変遷します。と言うのも、毎日働いて、週末に神に祈っておけば救われるやで。とプロテスタントは教えたのです。
ここでいわれるのはlaborではなく、ドイツ語の“Beruf”、日本語でいうところの「天職」です。このようにしてマイナスイメージを払拭し、今までと比べ少し自由な考え方を手に入れた労働観の中で、人々は働くことに意味を求めるようになりました。
そんな考え方があちこちに広がり、イギリスで産業革命が起こりました。直後に出てくる今っぽい労働観のきっかけになる資本主義の考え方が生まれたやつですね。
このような労働観が広がり、アメリカ大陸が発見され、
あの地で1発当てて自由を掴み取ってやろうぜ!なんせ資本主義だからな!金を稼ぐやで!と人々が言い出しました。
これが「アメリカンドリーム」なわけです。この辺までがざっくりとした海外の労働観変遷で、いまだにこの影響を引き摺っています。
カトリックの影響が大きいイタリアなんかではいまだに労働を嫌う傾向があります。イタリア人はバカンスを楽しむために働く絶対定時で帰るマンになったわけです。
一方、プロテスタントの影響が強いアメリカやドイツは真面目に働くのは良いこと(日本人からするとは?という印象を持つかもですが)とされ、新しい財産の獲得とかええやんええやん。というプラスイメージだそうです。
という点を踏まえて日本の労働を見てみましょう。
労働の始まり@日本
さて、日本で働いている方が多いとは思うのでここからが本題になると思います。
日本での労働は、諸外国のそれとは違います。今まで説明してきたように、欧米の労働観が宗教とともにあったように、日本の労働観は家や村といった集団のあり方と関わりがあります。例えば江戸時代、労働のことを「家業」という言葉で指していたように。
家が食べていけるようにするための仕事である「生業」もあれば、士農工商のように社会的に身分を与えられて職務を全うする「職分」というものもありました。
もっとわかりやすく言えば個人のための労働というよりは、なんらかの団体の一部として責務を全うすることが当時の日本での労働観でした。
大抵の人が気づくと思うのですが、今の日本の労働観とそう大差ないのではないでしょうか?
もちろんこの身分制度などはのちに崩壊します。村という考え方も薄くなっていきます(今の時代で村八分とか聞かないですしね)。
そのような仕組みが崩壊したものの、この考え方は根付いていたため、江戸時代以降「富国強兵」とか、「立身出世」とかって言葉が生まれたんだと思います。
そして最終的に、戦後の高度経済成長期などで法人がたくさん現れてきます。こういった会社という存在が、昔の家と置き換わっていったのです。なので、「終身雇用」なんて言葉も生まれました。
日本での労働観はこれまでそう変遷しませんでした。それはきっと、鎖国をしていた過去や敗戦し統治された過去、島国という地理的特性により諸外国からの人の流入が少なかったことなどが理由でしょう。
そんな日本も、労働観が今変わってきています。その話は後述するので、まずはここまでの話を踏まえて海外と日本の労働観の違いをまとめましょう。
海外と日本の労働観の違い
これまでの説明を踏まえて考えると、一番大きな違いは働く目的意識なのは明らかだと思います。
海外の労働観の中には歴史的にも何かの一部として役に立つように仕事を頑張るという考え方は存在しなかったです。あくまで、自らに与えられた苦役や罰、自らが神に救われるため、自らが財を得るため。言い方を変えれば利己的なわけです。
それに比べ日本は利己的な感情がほとんど介入していないと言えます。家のため、村のため、社会に与えられた役職だから、会社のため、国のため。そういったところでしょう。
そして何より、日本は労働観がほとんど変わらずにここまで来ているということが大事なポイントだと僕は捉えています。
最後に、理想の働き方を考えながら今後の労働観についてまとめていこうと思います。
理想の働き方って?
現代ではさまざまな働き方が生まれました。よく言うのがコロナ禍で生まれたリモート勤務などでしょう。他にもフレックスタイム制などもありますね。僕はIT系と言うこともあり、そのような制度をフルに活用して学業と仕事を両立しています。
このような動きの中で日本の労働観は変わりつつあります。
少し上の世代の方はわからないかもしれませんが、新卒雇用と中途採用の割合が半々になってきています。これは終身雇用制度の実質的な終わりを意味していることに変わりありません。
また、ワークライフバランスという言葉も生まれました。労基法も見直され、よりプライベートを大事にすることを社会の風潮として推しているのが見て取れます。
それにこれは肌感で感じていることですが、採算どうこうよりも、好きなことを仕事にしたい人や、仕事にしている人が増えてきている気がします(服を売るとか、インフルエンサーになるとか)。
完全に愚痴ですが、上がる物価と上がらない給与の中で新しい働く意味を無意識に探しているのかもしれません。
他にもさまざまな事象が考えられますが、これらを一重に働き方の多様性と呼びましょう。
この多様性こそが、これからの日本の労働観になっていくと思います。そして、この新しい労働観を適切に捉えてキャリア選択をすること。人生を考えることが大事ではないかと思います。
なので、今まで労働観がそう変わらなかったことがここで効いてくると思っていますし、すぐに古い考え方がなくなるわけではないので我々世代はこの転換期に相反する労働観の狭間でキャリアを考えることになるわけです。
などと、長々語りましたが結局は個人個人が納得のいく考え方で仕事に向き合えたらそれでいいと思います。原理理屈を知ってるか知っていないかが大事だと思っているだけです。
長かったですが、お付き合いいただきありがとうございました。
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