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帰ってきたDOKIDOKI


人間とは、とかく自分勝手な生き物である。

やれダイエットは明日からだ、やれプリンに名前を書いておかなかったお前が悪いだ、雨が降ってるからランニングは明日にしようだとか、人間は合理化の天才である。その具体例の枚挙にはいとまがない。

だから、そう。僕の行為も、そんな人間の愚かしくも愛おしい一側面なのであって。決して故意に約束を破ろうと思ってしたことではないのだ。もう会わないことが最適解であることは、今だって僕の中では揺らがない。だけど、だけど……。



あの?????????????


すみませんあの??????????



買いました。

もう何とでも呼んでくれ。僕は激チョロオタクです。

DL版なのでパッケージ版についたというアクリルスタンド他は無い。惜しいような気もするが、あったらあったで見るたびに罪悪感に襲われてそれどころではなさそうだし……。

まあ何はともあれ一周はしてるし、前回ほどDOKIDOKI(物理)されはしないだろ!という甘い目論見の元、ゲームを起動した。

前回↓

https://note.com/01093/m/m5f6f2e4e442e















(以下ネタバレあり)


やっぱりDOKIDOKIには勝てないんだよなあ……。

無印の時とは違って(レビューを見るとシステムエンジン?とやらが変わったからというようなものを見かけるが)、本物のローカルファイルを見ても仕掛けはなく、ゲームの中で起動する架空のOS「METAVERSE」なるものと本編を行ったり来たりする仕組みになっているようだ。本編では無印の時と変わらずゲームの本編を、「METAVERSE」内ではおなじみのローカルファイルの閲覧や、追加されたギャラリーモードを楽しむことができる。ちなみにキャラクターたちの前日譚も追加されているが、僕はまだ見られていない。Switch、PS4、PS5などパソコンではないハードに対応しているのも、今回「METAVERSE」が導入された一つの理由なのかもしれない。Switchとかだとローカルファイル見れないもんね……。

ゲーム本編だが、今回はサヨリを”守護”ろうと心に決めていた。大丈夫、僕たちには前回の記憶がある。語感でうっかりナツキルートに入ってしまったが大丈夫!突然ユリが拗ね始めて現場は大混乱だがまあヨシ!そんなめんどくさいこと言うんだ……という驚きの方が勝ってしまって大した苦にはならなかった。ナツキ→サヨリ→ユリ(爆速で終了)で平日を終え、週末へ。サヨリの告白に心がぐちゃぐちゃになりながらも、ナツキとのお菓子作りに励む。修羅場になるが構わずサヨリをハグ。今度こそ絶対に離さないからな……。

強い決意を抱きながら文化祭当日を迎える。相変わらずどこか恐ろしいモニカの言葉を聞きながら、ダッシュでサヨリの家に上がりこむ。

嫌な音が、している。


もういや

もう いや

おれ これ いや

いやだ

ウー


ウーである。もうウーしか言葉が出てこない。ウー。具合が悪い。

めまいがするようだった。眩しいあの光に、ようやく目を細めながら触れることができたと思った。しかしどうだ。その温みは彼女から溢れ出る血潮でしかなくて、彼女の痛みあってこそのもので、彼女が体現した「理想的な彼女」そのものでしかなくて。彼女を愛したつもりになって、楽しくなっていたのは僕だけだったのだ。ならどうしたらよかったのだろうか。見捨てることも、手を繋ぐこともできない。残された道はどうあれ、彼女にとっては毒ばかりだ。そう思う事すら独善的に感じて、また胸が苦しくなる。

もうわからない。モザイク模様の彼女を見ながら、思考が混線していく。何もわからない、だが理解しようと足搔くことは出来る。先へ進もうと思う。彼女を理解し弔う事になるのなら、見知った道を行くのもまた悪くない。




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