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「羽川翼LO」の解説と紹介

1.はじめに

皆さんこんにちは。
はじめましての方ははじめまして。ご存知の方はお久しぶりです。水希です。
このご挨拶をするということは、今回は僕が遊んでいるPrecious Memories(プレメモ)の記事ということです。

今回解説とご紹介をするデッキは、プレメモにおける前期『けいおん!』環境において、僕が思いつきで練っていた、当時誰も使用者がいなかった僕の最推しタイトル『物語シリーズ』のデッキ【羽川翼LO】というデッキです。
カードプールとしては2020年に『傷物語』ブースターが発売して以降、特に新たな強化を得たわけではありませんが、現環境において若干細い線ではありますが優位性を発揮できる部分もあると感じたので、対環境デッキ用として構築したものとなります。

今月末にはようやく新規カードの発売もされるということで、少しではありますが環境が変わりそうなタイミングだったので、前期に練ったものを供養も兼ねて、今回は構築・プラン等の解説記事としてまとめました。

残念ながら競技シーンの開催がなく、明確に何かしらの実績があるものではありませんが、一プレイヤーとして環境デッキとの調整を突き詰めて行ってきた結論ですので、興味のある方はぜひ読んでみていただけたらと思います。ちなみに全文無料です。

2.「羽川翼LO」というデッキの考案

そもそものデッキ構築としてのルーツとしては、決して羽川翼を使おうというところから始まったものではなく、現環境における最強デッキ『けいおん!』に対して、『物語シリーズ』有するストップカード「面白い話をしてあげる(02-031)」の刺さりがよく、通りもいいという点から始まった構築でした。

現代に残された稀有な対象を取らない防御カードであり、『けいおん!』の対象耐性持ちの天使中野梓(P-058)、及び継承持ちの3年生4人のアプローチを1枚で止めることができる、非常にこのマッチングにおいては強力にプレイできるカードです。
0Cイベント封印田井中律(P-055)も主流の構築では採用されている型は見かけず、警戒すべきはカウンターのみとなっているという点も追い風でした。

このカードを強く使えるデッキとして、スロットの枠を多く消費せずにデッキの回転率を高められ、かつ防御的なプランを得意とする羽川をピックし、構築への採用を決定しました。
クロック性能等を考慮すると暦が良いように感じますが、確定クロックではなく打点数でのクロックを行う暦とアプローチを封じてキャラが活動の状態でターンを返ってきてしまう面白い話の噛み合わせがそもそもあまりよくなく、肝心なクロック性能も『けいおん!』における止血田井中律(P-063)をケアするためにはリーサルに絡めるために少し手間のかかるプレイ封印神原駿河&戦場ヶ原ひたぎ(02-009)を絡める必要があり、少し要求値が上がってしまいます。

では羽川でどうやってクロックを行うのか、という問題が発生しますが、それを解決しうるのが、今回採用した「戦場ヶ原ひたぎによるLOギミック」になります。
これらの採用により、時間稼ぎそのものが勝利に直結し、羽川の防御プランについても価値が生まれます。
元々薄い羽川のクロック力をデッキデスプランに委ね、防御カード+デッキを回す羽川+デッキデスの戦場ヶ原の3つを合わせて構築したのが、今回の「羽川翼LO」というデッキになります。

3.構築

デッキメーカー様より。

こちらが前環境における主要デッキである『けいおん!』『きんいろモザイク(アリス&カレン)』『おちこぼれフルーツタルト(衣乃&はゆ)』の3つと調整を行い、最終的な結論としてまとめた構築になります。
こちらの構築を基に解説を進めていきます。

・防御カードと羽川と戦場ヶ原

先ほど書いた通りこのデッキは上の3種類のカードにてデッキが構成されています。
たまに名称の違うキャラがいたりメタ枠などがありますが、大枠はこの3種類です。
また、明確に全てが別々な役割なわけではなく、当然防御カードによる延命=ゲームの長期化(≒実質的なデッキデス)であったり、バウンス羽川(06-040)と睡眠(06-101)を合わせることでドローソース兼防御カードになったりと、ある程度全ギミックがLOでの勝利に向かって噛み合っている構築にしたつもりです。

・基本的な環境デッキへの優位性

詳細は各対面への立ち回りの項で語りますが、今回想定した3つのデッキに対しての優位性として、「ロングゲーム力」という部分があります。
環境王者『けいおん!』がもたらした過去最高の高速化環境において、かねてより言われていた「先攻3ターン、後攻2ターンでゲームエンド」という考え方が不動のものになった今、当然のことながらロングゲームを意識したデッキ構築やプレイというのはほぼ現存しません。
今回、この「羽川翼LO」が持つ環境デッキへの優位性というのは、その「ロングゲームを切り捨てたデッキに対して豊富な受けとリソースで無理矢理ロングゲームに持ち込むことができる」という点です。
キーカードである「面白い話をしてあげる」がある程度各対面への通りがよく、継承時の3年生による平パンや〔突破〕メインのビートプランなどの妨害可能なアプローチが比較的多い環境であるためEX2回収羽川翼(06-037)でリソースを稼ぎやすいこと、そしてデッキ回復系のカードが採用されないことが多く、どのデッキも序盤からデッキを掘り進める速度がかなり早いことなどが要因で成立したデッキです。
当然LOが間に合わないゲームもありますし、対『けいおん!』においてはおまけレベルの6S山中さわ子(P-066)のデッキ回復効果に苦しめられる展開もありますが、上記の優位性から十分に戦い得るデッキであると考え、今回の構築としています。

4.採用カード解説

次に採用カードの役割・採用理由についてです。
基本的には全カードについて触れていこうと思いますが、採用種類が多く文量が多くなるため、一部割愛する部分もあります。ご了承ください。

・イベント回収千石撫子(01-053)
・キャラ回収羽川翼(03-062)
・3ルック貝木泥舟(03-070)
・5ルック羽川翼(P-021)

役割:デッキの潤滑油
便利カード各種。まとめて紹介しちゃいます。
イベント回収撫子とキャラ回収羽川は採用することで小回りが効くようになり、動きやすくなります。
言わずもがな撫子は面白い話を拾うことでプレイ回数を1回増やすことができますし、キャラ回収羽川は同じく回収効果を持つ2C羽川翼(P-040)も採用していますが、あちらとは異なり使い切りな代わりに0Cでキャストできるため、手札を減らさずに動くことができます。

3ルック貝木と5ルック羽川はドローソースとしての採用です。
貝木は能動的に手札を増やせる可能性のあるカードとして、羽川は掘れる枚数が多い他、ポイント入れ替えの回数が限られるこのデッキにおいてポイントに落ちるカードも調整できたりして見た目以上に重宝します。
また、貝木は流石に意味ありませんが、撫子は焼却撫子(04-090)、羽川はSR2種(06-038,039)と複数の可能性(04-114)からキャストしたい対象を採用しているため、除外コストとして使用しやすい0Cサポートキャラを採用したかった面もあります。
除外できるため複数採用して使い回すプランもありでしたが、それを狙うには複数の可能性の枚数を取れなかったので、1Sが嵩張るリスクも考え、欲張らずに1枚ずつの採用になりました。

・アプローチ2デッキデス戦場ヶ原ひたぎ(02-002)

役割:デッキデス枚数の嵩増し
『物語シリーズ』最強のデッキデスカードである殿堂戦場ヶ原ひたぎ(04-048)との組み合わせで1パンで4枚デッキデスできるようになるため、非常に破棄効率をあげることができます。
捨て札にあればサポート釣り出し忍野忍&阿良々木暦(05-063)や2ドローキスショット(06-002)で蘇生できるため、ゲーム中どこかで触れられればよく、複数の可能性から出しても仕事し、逆に引いても基本コストにしかならないため複数枚の採用はやめ、1枚のみとしました。
基本的にはサポートで仕事するカードですが、メインに置いておけると最終盤に効果誘発から自由登場で圧殺、2ドローキスショットで蘇生と動くことでデッキデス枚数を2枚追加できるため、覚えておくといいかもしれません。

・デッキ回復月火(03-031)

役割:デッキ回復、活動ソース
便利カードとはまた違うかな、と思って分けましたが、こちらも役割は書いてある通りのものです。
デッキ回復効果は基本的にリカットのないこのデッキにおいてはそのまま戻ってくる形になるため、順番や送るカードの選定は重要になります。
デッキ回転自体は羽川のドロー効果が回るとゲーム中1周はできるので、後々のドローソースとの兼ね合いも考えて積む必要があります。
活動ソースとしては、SR我慢羽川翼(06-038)がノーリスクで殴りながらドローできたりに貢献するため、こちらも優秀な効果です。
除去は手軽なものが環境的に多くなく、こちらは墓地回収も複数採用していたり、焼きたいシステムキャラが複数いるためヘイトが分散するであろうということで1枚のみの採用です。

・アプ禁阿良々木暦(03-045)
・アプ禁阿良々木月火(03-083)

役割:キャラによるアプ禁
どちらも相手のメイン時点でアプ禁対象を選択済みのため、場出しの多い現環境においては圧殺出し直しなどでケアもしやすいですが、こちらも0Cイベント封印サイクルの採用率の低下により寝坊互換イベントが通りやすくなっており、重ねて打つことで有効に使用することができます。
主に『けいおん!』対面では継承持ちの3年生を止めて天使梓にコイン4枚貯めるのを防ぎ、面白い話の温存に使用します。
対『きんいろモザイク』では面白い話では止めきれないため、9C九条カレン(P-040)と5C九条 カレン&アリス・カータレット(P-016)のアプローチを同時に止め、3C松原穂乃花(P-048)のバーンを抑制します。
また、『おちこぼれフルーツタルト』対面も面白い話が有効になりにくいため、このカードたちに頼ることになりますが、この対面は極端な話1面でも殴れれば連パン4枚で5点刻むことが可能なため、これらも有効になりにくい場面も多いです。
使い切りのカードであり、名称的にも使い回しは難しいので各1枚です。

・-10/-10付与戦場ヶ原ひたぎ(03-081)

役割:置きデッキデス
-10/-10付与については、時たまデバフ羽川(06-042)によるデバフ値が相手の我慢ケアに足りない場合に活躍することもありますが、重要なのはそこではなく、このカードが蟹を食べに行きましょう(02-025)の使用条件を満たすために序盤からキャストして仕事をする戦場ヶ原ひたぎであるという点です。
とはいえ蟹を食べに行きましょうは序盤から積極的にキャストするカードではない場合が多いですが、その辺りは後述するとして、このカードは当然置くのが早ければ早いだけ強力です。
特に受けが成立しづらい『おちこぼれフルーツタルト』対面においては、このカードが成立すると相手のドロー効果と合わせて1パン毎に相手のデッキが2枚ずつ削れていくことになり、キルターンが早まるため、かなり受けの要求値が下がっていきます。
その分除去のヘイトも買いやすいですが、サポート釣り出し忍&暦もあり再キャストもできるので、除去がボトム送りではなく捨て札送りの現環境は追い風とも言えます。
『物語シリーズ』における受けが被ダメを抑制するダメ禁ではなく、アプローチそのものを抑制するアプ禁であるのは若干噛み合いが悪いですが、その点を考慮しても防御カードが切れた後の相手の詰めを捲れたりと活躍が大きかったので採用しています。
こちらも可能なら枚数を増やしたい気持ちもありましたが、特定のカードを増やすよりもデッキをリカットしつつ全体の枚数を+1できる複数の可能性の採用を優先し、1枚のみの採用。

・2デッキデス戦場ヶ原ひたぎ(P-016)

役割:cipでのデッキデス
即効性のあるデッキデスカードが少ないこのデッキにおいて重要なcipでデッキデスを行えるカードで、墓地回収と合わせて詰めで複数回キャストしにいったりもします。
2C回収羽川と合わせてひたぎキャスト2枚破棄→羽川で圧殺しつつひたぎ回収→回収したひたぎキャスト2枚破棄と動くことができます。
めちゃくちゃにリソースを使うのでホントに最終ターンだって時にしかやりませんが。
詰めで複数枚キャストするにしても圧殺要員も必要になるため、3枚全てをキャストできる場面はそうそうないため1枚は複数の可能性で除外してしまっても大丈夫です。

・3減千石撫子(P-024)

役割:キャラアプ禁&面埋め&コンビキャスト
天使梓への継承ギミックで平パンをしやすい『けいおん!』に対して妨害することで1面継承を減らすことができたり、『きんいろモザイク』の9Cアリス(P-033)の4C以上妨害不可に対して有効な妨害キャラになったりと防御面での活躍もそこそこにしやすい環境でした。
序盤のリソースの薄さから実質3ソースになりながら手軽に横並びができる点も便利であり、何より盤面リソースとしてキーカードになりがちなサポート釣り出し忍&暦のコスト事故を回避できる札として有用です。
この撫子を絡めることで任意のキャラをコストにしながら2面展開しつつコストにしたキャラをサポートに釣り上げることができます。
こちらも中盤以降は墓地回収で使い回せるため、必要であれば1枚は複数の可能性で除外して焼却撫子をキャストしても問題ありません。

・自由登場貝木泥舟(04-014)

役割:EXカードのキーカードのハンデス
対『けいおん!』における天使梓のハンデスは、相手のEXデッキに1枚しか採用されていないor相手の手札にEX回収カードが他に存在しないという場合のみ有効になりますが、前者は多くの場合構築上ケアされており、後者もよほどの事故でなければ起こり得ません。また、天使梓は初動でキャストされるカードであるため、ケアするためには先手後手問わずこのカードを確実に1ターン目に引き込む必要があります。
そのため、このハンデスによって天使梓をケアするという動きは想定しておらず、役割は別な部分にあります。
対『けいおん!』においては天使梓のアンブロバーンのワンショットに使用されるもういっかいっ!(P-070)や自由登場平沢憂(P-067)、バーン中野梓(P-065)をハンデスすることでワンショットを防ぐことができます。(バーン梓は1ドローで轢かれるリスクもありますが。)
対『きんいろモザイク』では5Cカレン&アリスが多くの場合1枚採用であるため、バウンス羽川で手札に戻してハンデスすることでクロッカー1枚を使用不能にしてゲームを有利に進められるようにします。
そして一番重要な『おちこぼれフルーツタルト』対面ですが、この対面はとにかくはゆの〔天然5〕がこのデッキではほぼ妨害不可であるため、こちらもバウンス羽川と合わせて相手の〔天然+2〕はゆ(01-039)を除去することで、相手のクロックを遅らせていきます。これも多くの場合は1枚のみの採用だったので、このプランを取ることにしました。
展開次第では早急に引きたいカードではありますが、バウンス羽川との合わせ引きが要求されることが多いこと、1ソースの枚数をこれ以上増やすのが厳しかったことから、1枚のみの採用としています。

・殿堂戦場ヶ原ひたぎ(04-048)

役割:メインアタッカー(デッキデス)&リソース
主にはコイツで相手のデッキを削りながらリソースを得て受けを成立させていきます。
前述のアプローチ時2デッキデスひたぎと合わせて4枚破棄しながらドローと非常に強力な動きをすることができ、2ドローキスショットの登場によって殿堂(プレシャス1)も気にせずコストに切りながら墓地からアクティブ状態で蘇生してすぐ活躍できるようになったため、活かしやすくなりました。
多くはないですがアプ禁を採用した『けいおん!』なども見かけますが、キスショットを利用することでメイン中のアプ禁はケアもできるのでその点も強力です。
対『きんいろモザイク』には9Cカレンの格闘効果で除去されてしまうため、使い切りになってしまうか使用自体難しくなるため、このカードに拘らず羽川で盤面をつなぎます。
これも序盤から殴っていけると手札も終盤の展開も楽になります。
殿堂なので当然1枚。

・焼却千石撫子(04-090)

役割:対『おちこぼれフルーツタルト』におけるアタッカー除去
明確に意識したのは役割に書いた通り『おちこぼれフルーツタルト』対面において、SRサイクルがロコを除き同名のアプローチ時に1ドローする効果を持っているため、3パン目以降であれば任意のキャラを除去できる点を評価しての採用でした。
メイン中にカードを2枚以上引いていれば1パン目から除去効果を打つことも可能ですし、このカードはデッキにあれば複数の可能性から、捨て札にあれば2ドローキスショットから不意打ち的に飛び出すことが可能で、相手がケアを怠ったタイミングを咎めることができます。
おそらくありえないですが、相手が2パン(2ドロー)以内で止まろうものならロングゲームはこちらの真骨頂ですし、仮に見えていても相手側からのケアは難しいカードになります。
こちらもハンデス貝木で書いたのと同様、〔天然+2〕はゆを除去できればそのターンのクロックを軽減できるため、そこを狙いたいカードです。
1点注意なのは、終盤の受けもこのカードに頼る必要がある場合は、イベントの切り方を考えないとテキスト無効前原仁菜(01-067)で止められて轢かれるゲームもあります。
他の対面については、『きんいろモザイク』はメイン中のドローはあまり多くありませんが2ドローアリス・カータレット(P-044)をキャストしたターンにこけしの髪飾り(P-042)が誘発すると発動条件を満たせたり、『けいおん!』対面は2ドロー澪(P-053)や歌詞作成中(01-123)が絡んでメイン中で3枚以上ドローしていたり、継承秋山澪(P-052)の1ドローで条件を満たしたりと、各対面において十分有効に使用できる機会のあるカードです。
とはいえ意識されると脆い部分もあるカードのため、奇襲的に使用するため1枚採用。

・5Cデッキデス戦場ヶ原ひたぎ(05-001)

役割:置きデッキデスその2
往復で2枚デッキデスでき、こちらは相手に依存せずデッキを削っていけるため、キャストのタイミング問わず安定して仕事をするカードです。
環境的には『きんいろモザイク』がサポートの打点持ちを焼却する日暮香奈(P-049)を採用している構築もありますが、『けいおん!』と『おちこぼれフルーツタルト』には採用されていないため、ほぼ安定して活躍でき、仮に焼却されてもサポート釣り出し忍&暦でケアもできます。
キャラ以外を破棄した場合のアプ禁・拒絶効果は、アプ禁は受けを温存できる重要な効果ですし拒絶は相手の我慢を弾いて羽川で殴りやすくなることで、相手のキャラを減らすこと(≒殴り手を減らしてゲームを長期化する)かダメージを通すこと(≒1枚デッキデス)ができ、優秀な効果です。
キャラが落ちた場合のパンプ効果は多くの場合関係ありませんが、こちらも羽川の打点を上げてデバフ羽川を消化せずとも殴れるようになることで、盤面への圧が強まり上の2択を強要しやすくなるため、特に『きんいろモザイク』対面などで有効になる場合もある効果になっています。

・2ドロー貝木泥舟(05-028)

役割:ドローソース兼デッキデス
こちらは手札を1枚増やしながら、相手のデッキを1枚削れるカードとして採用しました。
どうしても羽川のドローギミックが回り出すまで、序盤のリソースが薄くなってしまう展開が多かったため、能動で手札を増やせるカードが重要でした。
相手に1ドロー捧げるデメリットは、比較的リソースの薄い『きんいろモザイク』に対しては塩を送る展開になりやすかったりしますが、多量のドローソースを有する『けいおん!』や『おちこぼれフルーツタルト』には「この1ドローで手札が増えて助かったぜ!」という展開にはなりにくいと考え、デッキデスの一環として割り切って考えています。
また、イベントがプレイできないデメリットについては、このデッキにおける自メインでプレイするイベントが傷物語のみであるため、こちらはほぼ意識せず使用することができます。

・ポイント入れ替え阿良々木月火(05-061)

役割:任意のポイントの回収
基本的にはポイント回収は4C忍野メメ(06-090)で十分ですが、あちらはデッキトップから2枚落とす都合上、引きこみたいカードが落ちてしまうリスクもあり、蟹食べなんかは引きたい上に1Sなのでポイントに落ちるとかなり痛手になるカードであるため、任意のカードを回収できる月火を採用しました。
ポイント落ちを割り切るにはプランとして落ちちゃいけないカードも多かったので1枚採用。
アドが減るカードなので困った時以外は使いませんが、メインキャラなので回収して使い回すこともできるため、選択肢として1枚あればいいかなと思います。

・サポート釣り出し忍野忍&阿良々木暦(05-063)

役割:サポートキャラの展開、焼却ケア
ここまで何度か出てきた通り、サポートキャラの展開と焼却に対するケアを行います。
コンビコストがあまり多くありませんが、重ね引きもしくは3減撫子と合わせることでキャスト可能で、あまりこれのコストを増やして重く運用しようとしても今度はキャスト先のサポートに置きたいキャラが引けない場合に腐ってしまうので、現状のバランスで十分かと感じています。
歯磨き(03-125)ギミックは枠の都合採用できなかったので、釣り上げ先も素引き前提になってしまうのが難点ですね。
基本的に前出し効果は使う機会がなく、cipとpigで1枚で2回サポート出しができるため、複数回ゲームで使うことは多くないですが、コスト要員+素引き前提なので2枚の採用としました。

・ダメ禁阿良々木月火(P-036)

役割:複数回使えるキャラ受け
ダメ禁であるため継承ギミックを止めるのには使えず、『けいおん!』対面においてはあまり役に立ちませんが、面白い話でクロッカーを止めきれない『きんいろモザイク』対面や、全面ストップしないと連パンで複数点刻まれてしまう『おちこぼれフルーツタルト』対面において、重要になるカードです。
メインキャラであるため複数回出し直して使うこともでき、奇襲性はありませんが1ハンドやポイントソースを防御カード化してくれる優秀なカードです。あと可愛いです。
ただし、『きんいろモザイク』にはテキスト封印大宮勇(02-050)、『おちこぼれフルーツタルト』には焼却緑へも(ST-014)とテキスト無効仁菜でケアされてしまう展開もあるため、過信は禁物です。

・2ドローキスショット・アセロラオリオン・ハードアンダーブレード(06-002)

役割:デッキ潤滑油兼展開
流石に4枚確定で言うことないですが、上で書いた通りこれのおかげで殿堂戦場ヶ原がアクティブで出てきて殴れたり焼却撫子が相手アプローチ中に出てきたりして強化されています。
毎ターン格闘ができてしまう『きんいろモザイク』対面では殿堂戦場ヶ原が狙われて基本殴れませんが、EX回収大宮忍(P-043)が出なかった返しや相手が格闘効果を使い終わった後に蘇生することでアタックをチャンスを得ることができます。
ゲーム中4回しか使えないのでリソース管理が必要になりますが、これ見ると流石に花嫁(01-002)って最強すぎますね。

・EX2回収羽川翼(06-037)

役割:EX回収兼ドローソース
こちらも流石に4確定。
神風アタックをせずとも割と効果を使える環境だったので今回のデッキが組めたとも思います。
マジで語ることないですが、このデッキでは回収したデバフ羽川で2ドローしながらその後も効果を活かせるのでちょっとパワー高い気もします。
暇な時にサポート釣り出し忍&暦のpigで釣り出して即時2ドローしたりします。

・SR我慢羽川翼(06-038)

役割:我慢受け兼リソース兼ビート
大型我慢としての仕事、ノーリスクで殴って1ドローする仕事、そしてデバフ羽川と合わせて相手の面をじわじわ削る仕事をします。
デッキ回復月火もしくは活動キスショット(06-033)と合わせることでノーリスクで毎ターン1ドローしつつ防御にも回れるので、防御的なこのデッキでは優秀なカードです。
バウンス効果も活かすことは少ないですが、これがあることで相手は妨害を要求されるため、デバフ羽川で強気に殴れる場面では強く働くこともあります。
主な展開方法は傷物語、2ドローキスショット、複数の可能性での場出しで、墓地かデッキから場出しということで引きたい場面と引きたくない場面が分かれるカードになってしまったため、2枚採用で素引きしてもデッキに残っても対応できるようにしました。
リソースカードでもあるため早期に展開できるに越したことはないですしね。

・SR連パン羽川翼(06-039)

役割:ビートダウンによるLOプランの加速
基本的には殴る展開にはなりにくいですが、対『けいおん!』や『おちこぼれフルーツタルト』において、デバフ羽川を構えながら殴ることで面の退場もしくは1枚デッキデスを要求することができ、LOプランの加速を担うことができます。
『けいおん!』対面では天使梓以外を処理していって複数ターンかけて殴る展開を作っていったり、『おちこぼれフルーツタルト』対面では我慢持ちはデバフ羽川で処理しながら面を処理したり、どちらに対しても被ダメを要求してデッキを削ったりと、殴れるなら殴った方が有効な展開もあり、採用としました。
『きんいろモザイク』対面は殿堂戦場ヶ原と同じく格闘で処理されてしまいあまり活躍の機会がありませんが、サポートに出してドローソース化することもできますし、最低限の活躍はするカードです。
受けがアプ禁メインなので起きづらいですが、相手がどうせ殴ってこないやろと受けを捨ててメインを横にして返してきた場合に、圧殺+2ドローキスショットで蘇生のプランを取ることで単体で4パンできたりもするので、実はそういう勝ち筋にも貢献します。
枚数については上記の我慢羽川と同じ展開方法になるため2枚の採用です。

・バウンス羽川(06-040)

役割:除去兼ドローソース
物語基盤のデッキには標準的に採用されていますが、今回のこのデッキにおいても除去とドローのスイッチ、あるいはその両方の役割を担うことができます。
EX2回収羽川やpig2ドロー羽川翼(06-058)の効果使用のためチャンプブロックする機会も多く、『きんいろモザイク』対面などでは突破が通るアプローチでもブロックし、意識して面数を調整することで返しにバウンスと2ドローの両方を使うことができるよう立ち回る場合もあります。
プレイの項でも解説しますが、LOを狙う性質上後攻プランを取る考えで構築しているため、一番有効に使用しやすい後攻1ターン目のキャスト率を上げるためや、前述の睡眠やハンデス貝木との兼ね合いもあることから中盤以降も活躍できるカードであることから、今回は4枚採用としています。
重ね引きのリスクも複数の可能性の存在からある程度能動でケアできるのも、4枚採用に踏み切れた理由の一つです。

・pig2ドロー羽川翼(06-058)

役割:面受けにおけるリソース確保
比較的高コスト帯の採用が多くなってしまったメインキャラの中で、『きんいろモザイク』の9Cアリス・カータレット(P-033)の4C以上妨害不可を受けることができる羽川名称を探したところ、リソース確保も可能なこのカードが好相性で採用しました。
長期戦を狙うこのデッキにおいて、アンブロなどの確定クロック以外の平パンをスルーして受ける選択はできず、毎ターン妨害で面数が削られる展開もあり得たため、その中でリソースを失わないこのカードは、EX2回収羽川と合わせて相手の平パンを心理的に抑制することもできるカードです。
『きんいろモザイク』対面ではブロック可能な3C以下を9Cカレンに除去される展開もありますが、このカードであれば除去されても無償でドローできるため、除去されないケースも多いです。
空いている面を埋めるのには有用ですが、効果はpigで受動的な弱みもあるので、被りのリスク低減で3枚となりました。

・4C忍野メメ(06-090)

役割:ポイント回収
特に語ることのない便利カードですが、入れ替え月火と異なるのはポイントに落ちた蟹食べなどの1Sを裏返しながら回収できる点です。
ただし前述の通り、このデッキではポイントに落ちてほしくない札も多いため、5ルック羽川でトップを積み込んでから使用するなど、プレイのタイミングも気をつける必要があります。
自由登場を弾く効果は、デバフ羽川を構えた平パンが主なこのデッキにおいてはウィニー受けを否定でき、少し相性のいい効果になっています。

・2C墓地回収羽川翼(P-040)

役割:cipでのリソース確保
メインにキャストできることから使い回しが可能であり、実質1ハンドで面を埋められるカードとしても重宝します。
重ね引きによるコストの兼ね合いで捨て札においた2ドローキスショットなどの強カードもタイムロスなく回収して使用でき、バウンス羽川やEX2回収羽川など複数回使いたいカードについても実質的に枚数の嵩増しをすることができるカードです。
キーカードの回収、コスト選定の簡略化、同名回収によるサポート釣り出し忍&暦の展開補助など役割の多い便利カードですが、このカード自体が他のカードの嵩増しや補助をするカードであるため、このカードを増やして他の選択肢を減らすのは本末転倒であると考え、枠捻出のための2枚となりました。
他に減らせる枠があれば3枠取ってもよいカードだと思います。

・蟹を食べに行きましょう(02-025)

役割:連打できるデッキデス
このタイトルにおいて1枚で破棄できる枚数が最大であり、キャントリップ付であるため手札を減らさずにデッキデスができるカードです。
溜め込むことで相手がケアできない場面で一気にデッキを削りにいくこともできますが、破棄枚数が3枚固定であるため、あまり大事にしすぎてもこのカードでデッキを削りきれない場合もあるので注意が必要です。
0Cイベント封印サイクルが流行っておらず、このカードと面白い話の通りがいいというのがこのデッキの構築条件になります。
1Sの弱みはあるものの、LOを謳う以上4枚採用以外は嘘なので4枚。

・面白い話をしてあげる(02-031)

役割:対象を取らない防御
ここまでの解説で散々触れたので大きく割愛しますが、このデッキのスタート地点です。
コントロールギミックそのものを使用可能にするカードであり、4投からスタートして特に変更なく。

・因果応報(03-114)

役割:5枚目以降の全体ストップ
高速化に伴うイベント多様でのデッキ掘りに対してぶち当てることで1ターンもぎ取ったりカウンターを誘発させたりと、意識外の一撃として機能させることができます。
対『けいおん!』では序盤の継承アプローチを止めて面白い話を1枚分浮かせることを狙ったり、対『きんいろモザイク』と対『おちこぼれフルーツタルト』では面白い話では受け切れないコストの異なるアタッカーを止めたり、面白い話をケアしてきたところに当てたり、とにかく警戒されなさを活かして活躍するカードです。
言わずもがな、面白い話同様0C封印サイクルが環境で採用されていないことから活躍の場が用意できたカードで、面白い話以上にポイント落ちなどで見えることにデメリットが生じやすいカードでもあります。
あくまで5枚目以降の多面ストップとしての採用で、意識外から一撃を当てられれば十分、むしろ多数採用して相手に見えてしまうリスクの方が高いと考え、1枚のみの採用となりました。

・複数の可能性(04-114)

役割:リクルート兼デッキリカット
ここまでで何度か登場した通り、不要キャラを高コストキャラやサポートキャラに変換でき、実質的にそれらの枚数を+1するカードとして採用しました。
また、このデッキ唯一のデッキリカット手段であり、マリガンでボトムに送ったキーカードの束やデッキ回復で戻したキャラをデッキの上部に引っ張り上げ得るカードでもあります。
アプローチ相手という少しトリッキーなタイミングのカードですが、焼却撫子などとは相性がよく、仮に止められたとしてもこれに頼りきった展開方法という構築はしていないため、使い勝手はそこまで悪くもありません。
とはいえ通したいタイミングも多く、引き込む必要も考えると2枚程度採用したかったカードですが、枠の都合上、1枚のみとなりました。

・傷物語(06-001)

役割:展開札兼カウンター誘発
展開札としての役割は、前述の通りSR羽川2種を墓地から蘇生するのに使ったり、変わったところでは7Cキスショット(06-005)を蘇生したりもします。
『物語シリーズ』における強カードとして相手のメイン割り込みを誘いやすく、ここで割り込みを消費させることで後の面白い話や蟹食べを活かすことができるようになります。
こちらも当初は2枚採用していましたが、蘇生先があまり多くもなく強く打てないタイミングもあり、必要であればイベント回収撫子から2回目のプレイも可能であったため、枠捻出のため1枚となりました。

・何かいいことでもあったのかい?(06-097)

役割:面白い話へのカウンターケア
特に『けいおん!』対面において、メイン割り込みの採用されている構築も多く、面白い話が通りづらい場合もあります。
デッキデスの中でカウンターを落としてしまえるとかなり動きやすくなりますが、完全に運任せになってしまうため、打たれた場合のケアとして、こちらも割り込みを採用することにしました。
リソースを起点に相手のイベントをバシバシ止めるようなカードではなく、あくまでこちらの防御への致命的な割り込みに対してそれを有効にするために使用できればいいので、1枚の採用となっています。

・睡眠(06-101)

役割:受けケアのケア
現代プレメモにおいて場出しや出し直しによるアプ禁ケアはあまりにも用意で、どのデッキにもある程度標準で装備されているため、単純な対象を取るアプ禁だけだと有効になりにくく、それのケアとしてこのカードと合わせる必要があります。
ブレイク付き、キャントリップ付き、3Sと使い勝手はよさそうですが、環境的に単体で有効に打てる場面は多くなく、あくまで確定ストップとの合わせ引きが求められるカードであるため、1枠削っての3枚となっています。

・7Cキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード(06-005)

役割:無償展開可能な高コストキャラ
赤キスショット自体の採用も多くなく、出せる機会も多くはありませんが、2ドローキスショットを絡めて自由登場アクティブキスショット(06-029)で複数回殴るなどして無理やり点を通し、展開することもできます。
特に『おちこぼれフルーツタルト』対面において〔天然5〕のはゆを妨害するためにキャストしたいことが多く、一度キキャストすればこのカード自体も2ドローキスショットから複数回展開できたりするため、1枚採用しています。
また、連パン羽川を絡めた相手の隙をついたビートプランにおいても、打点の伸びとして使用されることがあります。
EXの枚数的には余裕はありますが、複数枚入れても使い切れないため1枚。

・0C焼却キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード(06-025)

役割:軽量除去(cipでアドの取れる面埋め)
メインのみですが相手の0Cを除去しながら面を埋められる赤キスショット、ということで何となく使い勝手のよさそうなカード。
2ドロー効果の使用のためにEX2回収羽川を積極的にキャストしていきたいのですが、手札にEXが嵩張っても邪魔になってしまうので、吐きやすいカードとして採用しました。
相手の1面を削る打点になり得ますが、メインのみの除去であり、明確に当てたいキャラがいるわけでもないため、選択肢としての1枚採用です。

・2C自由登場キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード(06-029)

役割:アクティブ打点兼妨害要員
特に語ることもなく。使いやすい赤キスショットの打点として。
打点用に1枚、妨害用に1枚採用で2枚になっています。
1枚目を序盤に使って墓地に置いておくと、相手が油断して面受けできないタイミングで2ドローキスショットから蘇生して7Cキスショットの展開まで繋げられるため、意識しておくといいかもしれません。

・2C焼却キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード(06-032)

役割:軽量自由登場兼除去
こちらも特に語ることはありませんが、基本的に『きんいろモザイク』対面や『おちこぼれフルーツタルト』対面でのアンブロや〔天然5〕以外の〔突破〕でのクロックをケアするために自由登場を多く採用したいと考えており、その中でEXカードで構えやすい自由登場としてこちらも採用しています。
除去効果はサポートも焼却可能なため、対『きんいろモザイク』ではキラーカードとなり得るテキスト封印勇を除去できる重要なカードにもなります。
ゲーム中使用したいタイミングが多くても2回程度だったので、2枚の採用。

・活動キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード(06-033)

役割:ポイントリソース回復兼活動ソース
1Sが7枚も採用されているこのデッキにおいて、ポイント落ちや手札の噛み合い次第ではソースが細り動きが鈍くなってしまう場合もあります。
そのため、2Cから最大6S捻出できるこのカードは、リソース源としても重要な働きをします。
活動ソースとしての活躍はデッキ回復月火の解説で話した通りで、面受けを放棄せずドローを狙うために必要な効果です。
使い切りサポートで除去で除外されるような環境でもないため、1枚のみの採用。

5Cデバフ羽川翼(06-042)

役割:デッキ潤滑油兼ビートダウン補助
EX2回収からデッキを掘りにいくことのできるカードであり、初動から能動でデッキを掘れる重要なカードです。
リソースを担うEX2回収羽川を握りたい初動のハンドキープ条件と噛み合いがよく、さらにEX2回収羽川→このカードと動いてデッキを掘りにいってもバウンス羽川の効果条件を阻害しないのが偉い点です。
デバフ効果は我慢羽川の1ドローパンチに意味を持たせたり、連パン羽川の圧を強めたりすることができ、返しの受けが成立する状況であれば、このカードを嫌がって妨害してこない相手に強気にウィニー羽川で殴っていく展開も存在します。
活動キスショット同様、除外されるような環境ではないため、1枚の採用です。

・2C自由登場羽川翼(06-048)

役割:〔突破〕受け要員
前述の通りクロッカーのコスト帯がバラバラである『きんいろモザイク』対面や『おちこぼれフルーツタルト』対面において、可能な限り面白い話を連打せず受けを成立させるために、受けやすい〔突破〕でのクロックを否定できるようにしています。
このデッキではリソースカードとしてEX2回収羽川を多用するため手札に抱え込みやすく、腐ってもデバフ羽川と合わせることでアタッカーとしての運用も可能になるため、テキストから一番〔突破〕ケアしやすいこのカードを厚く3枚採用としています。
また、傷物語から蘇生対象とする機会の多い羽川名称のEXを増やす意味合いも兼ねて、手札に抱えても腐りづらいこのカードを増やしています。

・0C羽川翼(06-049)

役割:面埋めする羽川
基本的にテキストを使用する機会はなく、0Cバニラとして運用する場合がほとんどですが、2C自由登場羽川同様腐っても羽川名称はデバフと合わせて殴ることができ、面が足りず平パンを受けるようなくだらない失点を面を埋めることで防ぐという仕事もあります。
特に『きんいろモザイク』の9Cアリスの4C以上妨害不可効果に対して出して妨害しやすい面として運用でき、〔突破〕受けの際やEX2回収羽川の効果使用のためにチャンプブロックする際などで退却を厭わないキャラとして、また複数の可能性の対象にもしやすいキャラとして、0Cのこのカードは使い勝手がよかったです。
当初は出しやすさを評価して3枚でしたがどこまでいってもバニラ運用のカードで、〔突破〕ケアのために2C自由登場羽川を増やしたかったため、3枚目の枠を入れ替える形で2枚になりました。

・0C復活阿良々木暦(06-072)

役割:無限妨害面
除外されない限りは無限に蘇生することができ、毎ターン1面を埋めるのに役立ってくれるカードです。
面受けを意識しなくてもいい場面ではチャンプアタックしてEX2回収羽川の退却条件を満たす仕事もでき、チャンプブロックにも参加させやすい、とにかく自動で蘇る効果が優秀なキャラです。
後手プランを取った場合には面数にもよりますがコストに含めて捨てておいて蘇生してアプローチすることで、後手1でEX2回収羽川の使用を狙いことができます。
一応ほぼないですが、『きんいろモザイク』にボトム送りの除去陽子(01-071)などが採用されている場合もあったため、除外されることも考慮して2枚採用しました。

5.立ち回りの解説

もしこの記事を参考に同じようなデッキを使用する方がいらっしゃれば、プランと合わせて参考にしていただくと、より強みを引き出せると思います。

・基本的な立ち回り
基本的なプランとしてはバウンス羽川、そして復活暦とEX2回収羽川の存在から「後攻」の選択を意識しています。
対『けいおん!』における継承持ちへのバウンスと睡眠を構えるプレイや対『きんいろモザイク』においてEX2回収九条カレン(P-047)と場出し烏丸さくら(P-051)から展開された9Cカレンへのバウンスなど、場出し環境とはいえバウンス除去が嫌がられる場合も多く、そこを意識した構築でもあるため、後攻選択の上、マリガン基準はこのバウンス羽川のキープ、次点でEX2回収羽川のキープによります。

ゲームプランとしては、定型的なものはなく防御カードを有効に使用しながらゲームを長期化させ、LOを狙ってデッキデスを進めていくことが目標になりますが、対面問わずデッキデスカードを序盤から多用しLO狙いであることを露呈してしまうと相手の動き方が変わってしまうため、序盤は相手のデッキ掘りによるセルフデッキデスに任せ、蟹食べなどを溜め込んで相手が高速で殴り切れずロングゲームに付き合うしかないと気づいた時にはゲームエンド、という展開に持ち込むのが理想的な展開です。
この点においても、後々蘇生したい5C戦場ヶ原などをコストで墓地に置くことでデッキデスギミックが公開になりやすいため、非公開の状況でデッキ掘りを多用してもらえるよう、後攻プラン選択としています。

・防御カードは安易に毎ターン使用せず、被ダメによるポイントソースの追加やデッキ濃度からの落ちるカードの予測なども含めてプレイの有無を決める必要があります。
・特にバウンス羽川はハンデス貝木との兼ね合いで出したいタイミングが明確にあったりするため、意識してチャンプブロックしたり圧殺したりで退却させるよう立ち回ることが重要です。
・蟹食べは破棄枚数も多く強力ですが相手のデッキが3の倍数でないとLOにはできないため、終盤は細かな枚数確認をしましょう。
・墓地回収やデッキ回復もあるとはいえ使い切りになるリソースも多いので、ロングゲームに引きずり込んだ際にコントロールしきれるよう、リソース管理を意識して動くことで勝ちやすくなります。

・各対面解説

・『けいおん!』対面
6Sさわ子のおまけデッキ回復効果がキツく、これのおかげでデッキデスが間に合わなくなる試合も多々あります。
面白い話で天使梓を止められるとはいえ、ワンショットの可能な『けいおん!』に対してはコインが4枚貯まってしまうターンには面白い話のプレイを要求されてしまい、LOまでの時間を稼ぎきれない場合も発生します。
ただ、相手のデッキを掘る速度もかなり早く、またイベントの採用比率も高いため、さわ子でのデッキリカバリー込みでLOを狙えるゲームも十分にあります。

基本的には面白い話でのストップがメインになり、横の継承持ちも全て止められるため、面受けを意識する必要がない場合も多く、その場合にはチャンプアタックでリソース補充しにいきつつ、与ダメでのデッキデスも狙っていくプランになってきます。
序盤にアプ禁暦やアプ禁月火を引いたり、バウンス羽川+睡眠や5C戦場ヶ原のキャストに成功すると、継承完了までのターンを稼ぐことができ、面白い話の温存に繋がります。(5C戦場ヶ原はイベントを破棄する必要がありますが。)
面白い話の通せる回数が重要になるため、イベント回収撫子を絡めながら打てる回数を増やし、相手の公開領域にあるカウンターの枚数の確認なども細かくするようにしましょう。

・拒否反応(01-128)によって面白い話を止められる展開があるため、複数枚もしくはこちらもカウンターを握る必要があります。
・5C戦場ヶ原でキャラを破棄した場合、パンプ効果を連パン羽川に付与することでコイン4枚以上の天使梓以外は打点で突破できるようになり、面の退場もしくは被ダメを要求することができます。
・蟹食べを序盤からプレイすると相手もデッキ枚数の管理がしやすくなり、デッキリカバリーやドローソースのプレイを適切にされやすいです。抱え込んで圧をかけながら少し早いタイミングでのさわ子キャストを誘い、リカバリー後に投げつけてデッキを削るプランの方が勝ちやすいです。
・相手のワンショットプランにはもういっかいっ!を1〜2枚使用しますが、キャントリップ付であるため、使用時にデッキが1枚削れます。2C焼却鈴木純が裏目にはなりますが、置きデッキデス戦場ヶ原を置いておくことでギリギリLOを狙える場合もあるため、最後まで諦めずにデッキデスを狙いましょう。

・『きんいろモザイク』対面
基本的にはデッキ回復が採用されておらず、デッキデスを狙いやすいように見えますが、9Cカレンによって殿堂戦場ヶ原が活躍しづらく、クロッカーのコスト帯が5Cと9Cで分かれる他、バーンによって1パンで2点食らってしまうなど、意外と受けづらく、デッキデスもしづらい対面です。
また、サポート焼却やテキスト封印も採用されており、キャラの効果も活かしづらく、決して戦いやすい対面ではありません。

ドローソースもそこまで多くなくセルフデッキデスも強くは望めませんが、クロックを〔突破〕に頼っていてケアしやすい部分もあり、9Cカレンの除去効果を逆手にEX2回収羽川が使いやすくなったりもします。
9Cアリスの4C以上妨害不可効果は意識した盤面を形成することである程度ケアできます。この際、自由登場羽川はアリスとカレンどちらにも回答となるため、準備しておくようにするとよいです。 
展開札は恒久的なものもありますが、メインに置かれて退場しやすい場合も多く、ビートプランと合わせてバウンスが有効な場面も多いです。
適切にプレイできれば環境デッキの中では勝ちやすい対面だと思うので、練習すると勝てるようになると思います。

・面白い話でクロックを止めきれないため、アプ禁暦、アプ禁月火、ダメ禁月火が重要になります。特にダメ禁月火は使い回しが可能で使う機会が頻繁にありますが、テキスト封印勇が裏目になるため、こちらも焼却キスショットなどケアを用意する必要があります。
・連パン九条カレン(02-070)はイベント使用が条件のため、相手が使用してないターンに蟹食べなどを打って条件を満たすようなプレイには気をつけましょう。
・バウンス羽川+ハンデス貝木のギミックで5Cカレン&アリスを除外できるとかなりゲームが楽になるため、積極的に狙っていきたいプランです。
・あまり採用されていませんが現実逃避(02-109)を蟹食べに当てられるとそのターン使用不可になってしまいます。ギリギリまで溜め込まずある程度分散してプレイすることでケアできるため、意識しましょう。

・『おちこぼれフルーツタルト』対面
※上述した通り現在最も強いと考えられる衣乃&はゆのデッキタイプについて対面想定しています。
この対面においては相手が後攻を選択する場合もあるため、先攻でプレイすることもありますが、やはり後攻の方が勝ちやすい気がします。
こちらもデッキを掘る速度がかなり速いですが、ビートも速く、はゆの〔天然5〕をほぼ妨害できないこのデッキは為す術もなく7パンされて負けるゲームも多いです。
正直なところ相手の引きにも左右される対面で、少しでも付け入る隙があれば捲り得ますが、逆にこちらが下振れるとワンサイドで終わってしまうこともある、そんな対面です。

相手のSR各種のアプローチ時ドロー効果が強制であるため、こちらがLO狙いだと気づいてもケアしきれないこともあり、デッキ回復も採用されていないことが多いことから、序盤から積極的にデッキデスするプランを取るのが有効になります。
コスト帯は一応分かれますが基本は3Cと5Cで構成されるため、面白い話の重ね打ちでターンをもぎ取ることも可能です。
ビートプランで面を削り、リソース回復や展開にイベントを使ってきたところで因果応報をぶち当てるプランもあるため、ビートをする姿勢も大切になります。止血仁菜(ST-011)を起動された場合は面除去はできませんが後のビートプランへの妨害要求値を上げられるのでさほど悲観する展開でもありません。
環境デッキでは一番勝ちづらく、このデッキのお陰でボツ案になりかけましたが、何とかプレイを磨けば勝てるゲームメイクもできるようになりました。

・置きデッキデス戦場ヶ原の早期着地は強力ですが、テキスト無効仁菜が裏目になります。ただ2ドローキスショットやEX2回収羽川などを止められ続けてもキツくなるため、割り切ってヘイト分散のために早期着地を狙うプランも、イベントの使用状況や相手の仁菜の着地ターンによっては必要です。
・こちらもバウンス羽川+ハンデス貝木の除外プランを〔天然+2〕はゆに当てることでかなり楽になる、というか当てないとゲームできないこともあるため、死ぬ気で狙いにいきましょう。
・連パンサポートは0Cなので焼却キスショットで1打点はケアできる他、ハンデス貝木でも飛ばすことができます。アプローチ中の登場は嫉妬(01-102)でケアされてしまう場合もあるため、焼却キスショットは2枚構えるプレイを取ると打点ケアをしやすくなります。
・ビートプランを取る際、アプローチ時ドロー衣乃(01-002)が妨害に参加してくることがありますが、デバフ羽川をここに割かずスルーすることで返しのビート時のドローを強制し続けることができます。相手のデッキ枚数次第でプレイを変えましょう。

・その他のデッキ

環境での活躍はそこまで見られないものの、プール的には『ガルパン』という選択肢も存在しました。
今回は仮想対面3つよりは優先度が下がるだろうと考え重く調整していませんが、カチューシャは平パンは問題ありませんが支援でアンブロ化されるとこちらは受けがなく、連パンを投げられて負ける展開が予想できるため、難しいと考えます。西は0Cイベント封印がメインギミックにいるので無理です。
あくまで今回構築したのは環境対面に勝てるデッキということなので、想定外の対面には強くなく、使用の際には適切なメタ読みが必要であることをご理解ください。

6.このデッキの弱み

強みについては序盤で語った通り、「ロングゲーム(≒有利な土俵)に持ち込ませる力がある」というところですが、明確な弱みとして「0Cイベント封印に弱い」なども含めて「ネタが割れると弱い」という点があります。
これは文字通りネタバレすると相手にケアする動きをされてしまい、勝ちづらくなってしまうという、この記事の存在自体が弱みそのものになるなんとも皮肉なデッキとなっています。
これは環境デッキをメタったデッキであるが故仕方のない部分でもあり、特にLOというある種の特殊勝利を狙う搦め手がメインなデッキであるため、それをケアされると勝ち筋が極端に細くなるという弱点になります。
が、あくまでもケアに寄せられるのはプレイの部分であり、デッキ回復を採用するなどの構築レベルでのケアは、それ以上に勝率を優先したい環境デッキがある上、このデッキの使用率もわからない中で貴重な枠を割いてまで寄せることは多くの場合されないため、やはり正確なメタ読みの上で使用することで、一定の勝率を叩き出せるデッキではないかと思います。

7.最後に

デッキ構築の考案から採用カードの解説、立ち回りの簡単な解説と長々と語ってきましたが、いかがだったでしょうか。
なるべく今回のデッキ構築以外のデッキにも活かせるよう、論理の解説をしてきたつもりですが、読みにくかったりわかりにくかった方、申し訳ありません。僕の力不足です。

今回のこのデッキは、考案から完成まではそこまで時間がかかったわけではありませんが、如何せん競技シーンも参加する機会がなく、使用実績のないまま埃を被っていました。
この記事が公開される本日、ガルパンスリーブプロモが発売されるということで、環境変化の前に公開とさせていただいた次第です。
これから競技シーンが再開されるのかはわかりませんが、興味のある方、物語シリーズのファンの方はぜひ使用してみていただけると幸いです。
また、これからデッキを考案しよう、構築しようという方には、参考になる内容があれば嬉しく思います。

解説しきれなかった部分や、わかりにくい部分も多々あるかと思いますので、コメントやTwitterリプライ、もしくは下の質問箱へ質問いただけると、お答えできることもあると思いますのでよろしくお願いいたします。

最後になりますが、ここまでの長文にお付き合いいただきありがとうございました。お相手は水希でした。

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