カーリングのマナー

マナーって明文化されてないから・・・
昔から言われてたことを少し文書にしてみました。
マナーはルールじゃないから、どうしても嫌なら守らなくておいいけど、した方がすっきりします。
マナーを守らない人は、結果、人に敬遠されて、だんだん楽しい試合ができなくなりますね。

まずは挨拶から

挨拶はコミュニケーションの基本です。
挨拶ができなければ、どんなに強いチームを作っても嫌われるだけです。
朝会ったら「おはようございます」
帰るときには「さようなら」
きちんと大きな声であいさつする。基本中の基本ですけど、とても大切です。
あなたは、プレイヤーや相手チームだけじゃなく、アイスメーカーさんや受付の人、掃除をしてくれている人にもきちんと挨拶してますか?

握手に始まり握手に終わる

こんな時代なので、握手できないですけど、私たちの時代は、カーリングは握手で始まって、握手で終わるといわれました。
昨今のコロナ禍で、不必要な接触を避ける風潮となっているので、握手はせずに礼をするだけでもいいですし、グータッチでも肘タッチでも「よろしくお願いします。」と声をかけるだけでもいいです。
何もせず、何も言わずに始まるのはちょっといただけませんね。

ちなみに、握手するときは、相手チーム含めて8人が円陣になってしまうと、だれと握手したかわからなくなっちゃうので、チームが1列になってお互いすれ違うような感じで「Good Curling!」です。

相手が投げているときには動かない

デリバリーの瞬間、動いているものが目に入ると気になることがあります。スキップの後ろで動かれたり、特に追い込まれているときに相手チームのバイスとスキップが動きながら笑ってたりすると、すごく気になります。スイーパーがシートサイドを歩いて戻るときも、相手チームがデリバリーするときは一瞬止まって投げ終わるまでじっとしてましょう。

相手のスキップの後ろに立つときのブラシは横に持つ

北海道の人は特にこれを教え込まれていると聞いたことがあります。
こちらでは、必ず横にとまではいわれてませんでしたが、縦に立てたブラシがスキップ以外にもあるとそれも気になる可能性があるから、横に持って待ちましょうね。ってことですね。絶対じゃないけど、手持ち無沙汰でぶらぶらさせるぐらいなら、横に持つ癖をつけたほうがいいでしょう。
そーいえば、海外だったか。振り回したりしてすっぽ抜けた人がいましたね。

ハウスの後ろに立てるのは2人まで

本来のルールでは、ハウスを任されている人=スキップ・バイススキップの2人だけだと思うのですが、最近は後ろにスイーパーがきて情報共有することがあるようです。ただ、その場合でも、ハウスの後ろでアイスに立てるのは2人までです。みんなで相談したければ、コーテシーラインの内側で話しましょう。

石が止まったら相手の時間

ある意味ルールですが、自分たちの攻撃で、すべての石が止まったり、バンパーに当たったり、バックラインを通過したら、その瞬間から相手の時間になります。
いつまでもハウスにいて、大声で今やった攻撃のことを話していないで、速やかに相手にハウスを明け渡しましょう。
スキップ・バイスはバックラインの後ろまで戻り、スイーパーはシートサイドによけて、コーテシーラインまで戻ること。
タイマーが入っている試合では、スイーパーがシートを開けるまでは相手のシンキングタイムが減りませんので、相手が有利になるだけですけどね。

試合時間は2チームの共有財産

オープン試合などの場合、試合時間は、2チームに与えられた共有財産です。自チームだけが極端に時間をかけたりすると、相手チームの時間を奪うことになります。焦ることはないですが、相手が投げる前に、相手の石がきちんと決まった時の次の作戦を考えるなどしておいて、できるだけ時間を使わないようにしましょう。
投げるほうも、相手が投げたら、次の石を出して、石の裏をきれいにして投げる準備をしておくことで、指示が出てからの時間をできるだけ使わないようにできます。
最近、シンキングタイム制になったのであまりわかりにくくなってしまったと思いますが、1エンドの標準的な時間は13分ぐらいです。ちょっと考える盤面で15分ぐらい。それ以上は、長考すぎると思ってください。

相手のミスを喜ばない

初心者の時は、相手のミスでガッツポーズしたり、声を出して「外れろっ」って言ったりしちゃいますが、「紳士淑女のスポーツ」です。相手のミスは喜ばないように心がけましょう。
相手のミスでエンドを取った時も、チームメイトだけで(ぐっ)ってやるだけで、はっきりと喜んだりしないように。
あと、相手チームの難しいショットが決まらなかった時に「ナイストライ」っていう人もいますが、これも、わざわざ言わなくてもいいことだと思います。※「相手チームの」を書き加えました。自分のチームのメンバーへの声掛けはいいと思います。
相手が決まった時に「ナイスショット」「うーん、やられたー」とか、最近一部で流行ってる「わらしょー(What a shot!)」って言うのはいいと思うのですが、決まらなかったショットに対して、上から目線で何か言うのは失礼じゃないでしょうか。
昔は、自分のショットが決まっても、あまり喜ばない風潮がありましたが、さすがにこれはやりすぎのような。。。自分たちの難しいショットが決まった時は、ちゃんと喜んでもいいと思います。

試合が終わったら喜ぶ前に挨拶

始まりと同様、最後は握手しておしまいです。
コンシードするときも、だいたいは相手チームのスキップ・バイススキップに握手を求めて終わりにします。
勝って飛び上がってうれしがるのは、相手のチーム全員と握手をし終わった後です。

道具を投げない

投げるたびに、アンチスライダー(グリッパー)と手袋を外しますが、それを投げないようにしましょう。
といっても、いちいち腰を落としておくのも疲れそうなので、上から落とすぐらいなら大丈夫かな。
時たまものすごい距離を放り投げてる人がいますが、自分のモノがどこに行ったか分からなくなるので、そういった意味でも避けましょう。
あと、氷の上に道具が乗ったままになったら、そのまま捨てられても文句を言えないので、それも注意。(これはルール)

R10.用具
(b) いかなる用具もアイス上に放置してはいけない。

日本カーリング協会競技規則

アイスに手や膝を付けたままにしない

いうまでもなく、氷を解かすような挙動はすべてNGです。
結構敏感にアイスは解けます。膝をついただけでも、若干アイスがあったまるようです。どうしてもバランスの取れない人は、手をブラシにおいて氷に直接ふれないように注意しましょう。
もちろん、氷を傷つけるような道具は使用できないですし、丁寧にアイスを作ってくれているアイステクニシャンにも失礼です。

カーリング精神

今更ですけど、ゲームをやるうえでカーリング精神は大切です。

カーリングは、技量と伝統のスポーツです。技を尽くして決められたショットは見る喜びです。また、ゲームの神髄に通じるカーリングの古くからの伝統を見守るのは素晴らしいことです。カーラーは勝つためにプレイしますが、決して相手をみくだしたりしません。真のカーラーは、相手の気を散らしたり、相手がベストを尽くそうとするのを決して妨げたりしません。不当に勝つのであればむしろ負けを選びます。
カーラーは、ゲームの規則を破ったり、その伝統を決して軽視したりしません。不注意にもこれが行われていると気が付いた場合、その違反を真っ先に申し出ます。
カーリングの主な目的が、プレーヤーの技術の粋を競う事である一方、ゲームの精神は立派なスポーツマンシップ、思いやりの気持ち、そして尊敬すべき行為を求めています。
この精神は、アイスに乗っているいないにかかわらず、ゲームの規則の解釈や適用に生かされるだけでなっく、すべての参加者のふるまいにも行かされるべきものです。

日本カーリング協会競技規則

他の競技のルールブックを読んだことがないのでわからないんですけど、競技規則の一番最初にこの文面が書いてあります。
ゲームをやっていると、カーリング精神で解決することが結構多いです。
フリーガードゾーンの石をアウトにしてしまったら、規則上は都合いいようにおいてもいいんですけど、だいたい同じ位置に戻ってきます。これは、相手も「不当に勝とう」と思ってないからですね。
うっかり止まっている石につまずいて「ごめん、蹴っ飛ばしちゃった」と言っても、「いいよいいよ」って感じで許してくれます。故意じゃないし、かつて自分も同じように許してもらってきたからです。
セコイこと考えず、おおらかな心で、ゲームそのものを楽しみましょう。

R2.
(c)ストーンがプレー中に割れた場合、「カーリング精神」に基づいて代替のストーンを置きなおす。合意が得られない場合は、エンドをやり直す。

日本カーリング協会競技規則

なんておおらかなカーリングルール!

他にもあるかな?

今思いつかないんでまた気が付いたら追加しますね。
経験者の方の「これも書いた方がいいよ」というものがあれば教えてください。

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