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日本酒ナビゲーターになる!「SAKE Street」で日本酒集中講義

このたび、「日本酒ナビゲーター」という資格を取ることにしました。講義を受けたら誰でもとれる原付程度の資格ですが。

きっかけは、酒販店と日本酒メディアを展開する「SAKE Street」を支援するクラウドファンディング。そのリターンとして「日本酒ナビゲーター受講」があると聞き、これを機にいちから学ぶことにしてみました。

場所は浅草橋にある「Sake Street」(メディア運営と酒販店を展開しています)。日本酒学講師・WEST Level3 in SAKE・国際唎酒師の資格を持つ店長・藤田さんによる、座学とテイスティングの3時間コースを受けてきました。

Sake Streetとは?

今回の所感
・座学…「直接聞ける」から面白い
・テイスティング…「フレームワーク」を使い倒せ
・市場…海外の「流通」を変えなければならない

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(講師の藤田さん。肩書きからして男前です)

座学は直接聞けるからこそ面白い

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座学は、日本酒の分類から醸造方法まで、全体をざーっとなめる内容。体系だてて知れるいい機会です。個人的に面白かったのはこちら。

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(質問に対して、おもむろに化学式を書き出す)

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(板書を参考に書きました)

なんかこういう「式」をみると「気づき」を得たような気分になります。読めないけれど。
こんなふうに、話の流れで藤田さんにいろいろ聞けるというのが、今回の会の一番の魅力でした。他の参加者の意見から別の話につながっていったりと、リアルならではの楽しさがあります。

たとえば、
・なぜ十四代がすごいのか(本来でるはずの苦みを見事に消しているとか?)
・なぜ酵母は決まっているのか(野生酵母は結構危険とか?)
・仕込み中のタンクに落ちたらほぼ死ぬ(泳げる、とかの問題ではなくタンクの中は酸素がないので)
・精米は大変だから、福井とかではみんなで協力しあってやったりしている
とかとか。何気ない話題がおもしろいものです。

テイスティングはフレームワークを使い倒せ!

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後半はお酒のテイスティング。
日本酒の分類にはよく「薫酒」「爽酒」「熟酒」「醇酒」の4タイプが使われるのですが、今回もそれを利用。また、表現しやすい味のキーワード例も教えてもらいました。

「味覚はひとそれぞれ。この分類や表現も必ずしも正しいわけではないんです。だけど、既存のフレームワークを使うことでわかりやすく説明することはできます」(藤田さん)

無理に当てはめることはないけれど、フレームに乗せれば表現がしやすくなるのですね。なるほど、たしかに。

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講義では4タイプのお酒をテイスティング。味を分析しつつ参加メンバーで味の感想を説明していくのですが、ここもポイントが。

「テイスティングをするときは、流れで説明するといいですよ。日本酒って最初と終わりで味が違うんです。まずは甘み旨みが感じやすく、後半は酸や苦み。4つの味の表現を組み合わせて説明するとわかりやすく伝えられますよ」(藤田さん)

これからは憧れていた「アタックは〜、テクスチャーは〜、余韻は〜」という言い回しをしていきます。

日本酒市場…海外の「流通」を変えなければならない

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ここからは「日本酒ナビゲーター」のカリキュラムからさらに一歩踏み込んだ、酒販店を営む藤田さんならではのコーナー。日本酒市場の現状と未来についてです。

実は藤田さん、日本とロンドンで金融マンとして活躍したのちに日本酒業界に転身した(というか起業)という経歴の持ち主。日本酒を世界の消費者に届けるために事業を起こしたそうです。

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(最後はテイスティングのお酒の飲みながら聞きました。テイスティングどうこうよりただただ美味しい)

記憶に残ったことを少し。

<現状>
・日本酒蔵は毎月2〜3蔵ずつ廃業している
・そもそもアルコールを飲む人が減っている
・全体として見た場合、日本酒の市場規模の縮小は今後も続くだろう

<海外展開>
・輸出増が話題になるが、その規模はまだまだ少ない(フランスワイン1兆、イギリスのウイスキー6000億、日本酒234億!!)
・新興国では日本酒レストランが増えている。そこには日本酒も当然入る

<課題>
・日本酒の多くの銘柄は温度にデリケート。海外現地の陸上輸送やその後の管理が課題
・ワインでいうソムリエのような伝え手が、日本酒では海外に少ない

だから、
「僕は日本酒のマーケティング支援と物流の効率化を目指しています。
『Sake Street』のWEBサイトでは正しい日本酒の知識を世界の消費者に直接伝えたい。実際の店を起点に、消費者に正しい扱い方、知識とともに消費者に届けられる流通の仕組みを作っていきたい」

藤田さん、熱いです。
最近はいろいろな日本酒スタートアップがありますが、僕はここを応援しています。

Sake Streetはお店もいい

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今回は講習でお邪魔しましたが、店舗のSake Streetも面白いです。
人気・流行のお酒ではなく「この人はこういうのが好きなんだなー」と人柄がみえるラインナップ。

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角打ちも充実。知らないお酒を片っ端から飲んで選べます。

藤田さん、ありがとうございました。
またお酒買いにお邪魔します。そして応援しています!

SakestreetのSNSページはこちら

twitter: https://twitter.com/SakeTrader
insta: https://www.instagram.com/sake.st/

藤田さんの教室情報は後日追記します!


もちろん、お酒を飲みます。