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影の主役は塩昆布

 ほんの一月前は桜前線の話題で持ちきりだったのが嘘のように暖かい日が続いている。

 花冷えの頃は手放せなかったコートに袖を通すことも無くなった。

 食べ物も暖かいものと冷たいものをバランスよく食べている。

 温かい食べ物の筆頭であろう鍋物も今月に入ってから二度ほどやった。

 すき焼きと水炊きを食べたが部屋が温まりすぎて思わず窓を開けるくらいだった。

 箸休めに作ってあった新玉ねぎのサラダが嬉しかった。

 昨日は日曜日だったので外出はせずに家にあるもので晩御飯を拵えた。

 冷凍庫に豚バラ肉があったのでこれを解凍しておく。

 冷蔵庫にピーマンを発見したので種とヘタを取って千切りにする。

 それに塩を振ってしばらく馴染ませたらギュッと絞ってアクを抜く。
 
 ピーマンを水洗いしたら塩昆布と鰹節を和えて一品完成。

 副菜をもう一品欲しかったので卵料理を作る。

 卵を割って牛乳を加えてよく混ぜておく。
 
 塩コショウを振って軽くした味をつけたらフライパンに油をしいてそこに細かく刻んだきゅうりの漬物を入れる。

 軽く火が通ったら卵を加えてカシャカシャとフライパンを揺すってオムレツを作っていく。

 味付けは漬物の塩分があるので必要ない。

 お次は汁物を、これはもう簡単にとろろ昆布にカツオ節、梅干しをお椀に入れて熱湯をかけたら出来上がり。

 最後にメインの豚バラ肉を調理していく。

 新玉ねぎをみじん切りにしてフライパンにいれる。

 そこに豚バラを加えて中火で炒めていく。

 火が通る寸前でお酒を加えてフタをして蒸し焼きにする。

 五分位置いておくと美味しい肉のエキスがしみ出した炒め物になっている。
 
 味付けはシンプルに塩コショウと一振りの醤油。
 
 これで豚バラ肉と玉ねぎのソテーの出来上がり。

 ようし、出来た出来たと思いながら居間にご飯を運ぶ。

 昨日のお酒はここ最近お気に入りのジンソーダ。
 
 プシッとプルタブを開けてクイッと飲むとのど越しが爽やかでほんのり薬草の味がするのが嬉しい。

 ではではとメインの炒め物に箸を伸ばす。

 いただきまーすと言いながらアーンと口に含むと豚肉のコクと玉ねぎの甘さのバランスがとてもいい。

 新玉ねぎなので柔らかくとろける様になっているのが嬉しい。

 いやぁ、こまったなぁこれはお酒が進んで仕方ないなぁと思いながらグビリ。

 お次にピーマンの和え物を頂く。
 
 ショリショリした生ピーマンのちょっと青臭い味と塩昆布の組み合わせが楽しくてつい箸が進む。

 ここでお酒をホットウイスキーにチェンジしてゆっくりと飲んでいく。

 卵焼きもきゅうりの漬物の旨味がぴったりで食べていてつい後を引く味である。

 ううん、今日のおかずもどれもこれもつまみにもってこいだなぁと思いつつウイスキー(おお、なんと!いつの間にか二杯目)をグビリとやるのであった。

 あ、お吸い物も小休止にはちょうどいい存在感を放っていましたよ。

 お酒を結構飲んだのでご飯は無しにして気持ちばかりの糖質制限をしてごちそう様にした。

 片づけをしながら美味い晩御飯は活力の素だなぁと思ったのであった。

 さあ、今日は何を食べようかな。

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