届かないアイツ
お盆ボケか昨日の夜は晩ご飯を作る気力とエネルギーがゼロだったので妻に外食でいいかなぁとお伺いを立てた。
まあ、たまにはいいわねとお許しが出たので小躍りして出かける支度をした。
普段は晩ご飯を作ることは全く苦にならないのだが年に数回どうしても気が乗らない日がある。
そんな日はお惣菜で済ませたり、外食に頼ることになる。
車を出して何食べようか?と話しながら家を出た。
お寿司がいいかなと妻が言うので近所の回転寿司に行ってみた。
車は停められたので店内には行ってみると待合スペースは家族連れでギッチリ埋まっており立ち待ちのお客さんも大勢いた。
うひゃぁ、これはと思って待ち時間が表示されているパネルを見ると二時間待ちだったのでとてもじゃないがそこまで待てないので断念。
あらかじめ予約しておけばよかったねぇと反省しきりに次のお店に。
二軒目は焼肉屋さん。
駐車場がいっぱいだったので少し遠くのコインパーキングに車を停めて歩いていくと店内はギュウギュウ。
見ただけでああこれは満席だとすぐに分かったのでスゴスゴと退散。
お腹は減ってくるしお店が決まらないしでだんだん二人の間に不穏な空気が流れてくる。
私はデートでお店を決めきれないダサい男のようだなぁと内心思いながら三軒目に最期の砦であるファミリーレストランに足を運んだ。
すると時間帯が少し遅くなったのが良かったのかすんなりと席に通してもらえた。
それでもお店はほぼ満席で店員さんが忙しそうにパタパタと動き回っている。
ようやく座れた安堵感からメニューを取り出してじっくりと眺めた。
お腹はまあまあペコペコだったのでとり天定食に決めた。
妻はコラボキャンペーン中のスヌーピーのアラビアータという変化球を頼んでいた。
後デザートにかき氷を選んで店員さんをボタンで呼んで注文を伝えた。
やれやれと思ってお水を汲んできて一息ゴクリ。
運転があるのでお酒は飲めないのが少し残念。
混んでいるので当分料理は来ないだろうなと思っていたら、割と早く届いた。
いただきますをして大分名物とり天を頂く。
サクリと揚がっており鶏肉はジュワッとジューシーでからしをつけて食べると鼻の奥がツンとしてなかなかイケル。
ご飯も上手に炊けており食が進んだ。
妻のアラビアータも辛さは控えめでタバスコで辛みを調整するタイプだった。
一口分けてもらったが全然辛くないトマトソースのスパゲティというお味。
妻はあまり辛いものは苦手なのでこれ位が丁度いいと言いながらするすると食べていた。
妻の仕事の話を聞きながらモグモグと食べてほどなく完食。
後はデザートのかき氷待ちである。
店員さんには食後に持ってきてもらうようにお願いしていたのでぼんやりと待っているとこれがいつまでたっても来ない。
まあ、お店が混んでいるし仕方ないかなと思ったが、あまり待ち続けていても仕方がないので呼び出しボタンを押してかき氷をお願いしますと頼んだ。
店員さんは伝票をチラッと見てからすぐにお持ちしますっと言って戻っていった、
…それからどのくらい待っただろう、水のお代わりを二回ほどしてトイレにも行って話すこともある程度話しきったがかき氷は届かなかった。
時計を見ると再注文してからニ十分以上経っている。
しびれを切らした妻がもうキャンセルしましょうとやや不機嫌な声で言って立ち上がった。
ここのかき氷はファミレスにしては氷がフワフワでシロップの味もいいので楽しみにしていたのだが届かないのではまったくお話にならない。
レジに会計に行くと注文を取ってくれた店員さんが出てきたのでかき氷はキャンセルでと伝えると明らかにうろたえていた。
こういう時に妻は交渉上手なので厨房に注文が通っているか聞いてきていただけますか?と毅然とした態度で臨んだ。
私は事態をややこしくしないように傍観者を決め込んだ。
しばらくして戻ってきた店員さんは大変事務的に申し訳ございませんと言ってかき氷分の値段を差し引いた金額を請求してきた。
納得の金額だったので支払ってお釣りをもらうと店員さんはお礼も言わずに背中を向けて厨房に消えていった。
帰り道に妻はもうこの店には来ないと宣言して大層お怒りであった。
それをなだめるためにコンビニでアイスを買って帰った。
帰宅するとすでに九時半を大きく回っておりいつもよりもずっと遅い時間になってしまってぐったりと疲れてしまった。
週末の飲食店は予約を取ってから行く事と、頼んだものが来ない時はしつこいくらい注文を繰り返した方がいいというのが今回の教訓。
今日はエネルギーがあるので晩御飯はこれから作る気力満点である。
自分の料理が絶品とは思わないが注文忘れは無いのでその点はいいかもしれない。
さぁて何を作りますかね。
冷蔵庫と相談だ。
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