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駄々っ子道初段

 さっき晩御飯の買い物に妻と一緒にスーパーに行ってきた。

 三連休の中日なのでお店はまあまあ混んでいた。

 ああ、今晩は何を作ろうかなぁ?と考えて妻に何食べたいと聞くと何でもいいよと言う一番困る玉虫色の回答が戻ってきた。

 昨日がお肉だったので魚にしようかなと思いつつまずは野菜コーナーから。

 ぬか漬け用に人参を買おうとしたら三本で198円と結構したのでスルーして一本98円のセロリにした。

 後は汎用性の高いキャベツと昨日三個入を買って二個痛んでいた玉ねぎのリベンジで三個158円の新玉ねぎを購入。

 それからお菓子コーナーに立ち寄った。

 最近文章を書いたり少し集中したい時の脳のブドウ糖補給用にラムネを良く買っている。

 あれこれと種類があるので選ぶのも楽しい。

 さぁてどれにしようかなと思っていると後ろの方で子どもが愚図っている声が聞こえた。

 やぁだ僕これが欲しいのぅと半べそをかきながらあるお菓子を指さしていた。
 
 一緒にいたお母さんとお父さんらしい二人は買いませんよと毅然とした態度だった。

 するとその子はその場に寝そべって買って!買って!かぁってぇぇぇぇぇぇぇぇ!と駄々をこねだした。

 あまりの大声に周りにいた人たちも何事かと覗き込んでくる勢いだった。

 至近距離でそれを眺めていた私はおじちゃんが買うちゃろうか?と言いたくなったがそれはどう考えても筋が違うのでぼんやりと眺めていた。

 するとその子は足をじたばたさせながらその場をクルクル回りだした。

 さすがに迷惑なのと気まずいと思ったのかお母さんがじゃあ今日ピーマン食べるんだったら一個だけ買ってあげると提案した。

 それを聞いたその子は我が意を得たりとばかりにうん!食べりゅ。と答えて何事もなかったかのように立ち上がった。
 
 顔は涙と鼻水でドロドロである。

 その間じゅうお父さんは何をするわけでもなくただ傍観していたのだが何となくそうだろうなぁと思った。

 その子の駄々のこねぶりはおそらく常習犯なのではないかと思われる騒ぎっぷりであった。

 その小さな事件を見終えて妻にそういえば自分もよくこうやって駄々をこねたけど願いがかなったことなんて一度もなかったよと話すと妻はそれはあなたのタイミングが下手なのよと切り返された。

 何でも駄々を捏ねる時には親に交換条件がある時の方が有効だと言う。

 ただ我儘を押し通してしまうと教育に良くないと思うが、そのかわりにこれをするのよと交換条件を出すことでお互いに信頼関係が生まれるとの事。

 妻は幼い頃にどうしても欲しいおもちゃがある時などはタイミングと親の機嫌まで加味して駄々をこねていたらしい。

 それは私からしたら免許皆伝の腕前だなぁと思った。

 ほんの少しのお出かけでもいろいろ勉強になった。

 今日の駄々こね坊主が晩御飯にピーマンを食べられますように。

 そんな事を考えながら昨日の晩御飯のお話を。

 昨日は玉ねぎたっぷりのクリームシチューを作ろうと思っていたのだが買ってきた玉ねぎが痛んでいたので路線変更。

 鶏モモ肉を一口サイズに切る。
 
 無事だった玉ねぎをざく切り。
 
 ニンニクを潰してみじん切り。

 フライパンに油を敷いてニンニクを加えて弱火で加熱。

 香りが立ってきたら鶏肉を投入、

 火加減を強めてこんがりとなるまで焼く。

 そこに玉ねぎを入れる。

 しんなりするまで炒めたらホールトマトをドボリ。

 水とコンソメ、塩、砂糖、ウスターソース、ケチャップを加えて火加減を中火にしてフタをしてクツクツ煮こむ。
 
 その間に副菜づくり。

 お惣菜で買ってきた鶏レバーの煮物を温める。

 卵を三個使って出汁巻き卵をレンジで作る。

 ぬか漬けはキャベツ。

 十分くらい鶏肉を煮こんで火が通ったらコショウを振ってお皿に盛り付けてパセリを散らしたら鶏肉のトマト煮込みの出来上がり。

 うん、まあこんなものでしょうと思いつつ妻を呼ぶ。

 いただきますをしてお茶で乾杯。
 
 昨日は休肝日。

 まずは出汁巻き卵を食べる。

 レンジで作ってもジューシーでなかなかいい。

 次に鶏のトマト煮込みを。

 トマトの風味と鶏の旨味が相性が良くて玉ねぎの甘みがいい仕事をしている。

 簡単な料理なのにご馳走感があって作っていても楽しい一品である。

 妻もこの味が好きなのでパクパク食べていた。

 キャベツのぬか漬けは漬かりが浅くてフレッシュな味わいだった。

 お惣菜のレバーはショウガの風味が効いておりいかにも元気になりそうな味わいだった。

 妻のお気に入りのアイドルの推し動画を見ながらの晩御飯でまあいつもの光景である。

 モリモリと食べて少し残してご馳走様。

 洗い物をササッとしてお風呂に入ってすぐに寝た。

 それにしても駄々っ子って今でもまだいるんですね。
 
 それに手を焼く親御さん、本当にお疲れ様です。

 坊主、男の泣き落としはここぞという時に使うんだぜ。

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