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「ずるい」病気は一つもないと思う

 7月20日を最後にジャイアンツの時間軸は止まっている。この写真の打席の日がチーム活動停止前最後の試合だ。そして今日で7月は終わる。7月は野球もだし仕事も色々なことがあり過ぎて、詰め込み教育の弊害のように心身が不安定な感じがした。やっと終わるかと思っていたコロナ禍の急拡大、また職場では休園や夏休みなのに学童保育が閉まってしまうなどで欠勤者が増え、日夜問わずなんとなく雰囲気的にバタバタしている。

 どうにも調子の上がらないジャイアンツに吹き荒れたコロナ7波。毎日のように若手育成選手から主力、スタッフまでも陽性判定。他球団のファンからは「巨人ばかり延期が認められてずるい」という声もSNS上では上がっていたが、ずるいもクソも代替選手すら出せない状況だし、その人たちが皆一斉に復帰しても一斉に療養期間に入っていたので、「はいじゃあ今日から試合ね」と言われても今度は筋肉やらスジやらを故障するし、目が慣れていないことで予期せぬ当たりどころの悪い死球など選手生命だけでなく命に関わる結果を引き起こしかねない。一度、二軍戦があったので「なんで二軍はできて一軍はできないんだ」と言う声もあったが、推しの降格の時にSNSに書いたが二軍はプロ野球選手であってプロ野球選手でないのだ。支配下登録の選手もいるが、育成選手は特にだ。そのため、二軍で何本ホームランを打とうとも、一軍で打ったものが「プロ初ヒット」と言われ、記念のボールを確保されたりするのだ。二軍はそう言う場だから育成選手も出場でき、試合もなんとかできたが、一軍に育成選手を出すことは規約でできないので、一軍の試合が今日の時点で6試合できないのはやむなき事情だ。

 私は今のところ陽性になったことはないが、復帰した人はとにかく隔離生活だったので体力的なことや久しぶりに大勢の人の中に戻ることで心身を消耗すると言う。後遺症のある人もいる。他の病気だって、数日しんどくて寝込んだり、外に出られなければ、復帰してから1週間以上はフラフラしたり、無理ができないことを実感するはずである。デスクワークの方も久しぶりに座っているだけで疲れてしまうという。

 チケットを持って楽しみにしていた方もいるし、延期の6試合はビジターゲームだったので、そちらの関係者の方やファンの方には残念な思いをさせたりお手数をおかけすることになっている(球団の人みたいな言い方してすみません)が、なに分、新興感染症の変異で感染コントロールがなぜか日本は諸外国と異なりいつまで経ってもつけられないので、ご容赦願いたい。何も「巨人だから」こうなっている訳ではない。

 以前noteで書いたが、特に感染症については疾病そのもののコントロールと同等に患者さんのメンタル、そして人権に最大限の配慮を要する。なのでこの度のことも「巨人だからずるい」ではなく、気をつけて生活や管理をしていても思いもよらず陽性判定と言われて戸惑う人の想いに心を寄せ、8月の再開の折には、現地では心の声と拍手で、テレビでは声援で支えて行こうと思う。