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誰もかれも愛するなど 僕には出来るハズもないけど いつもいつも駄目では無く 都会で睨みつけたまま、いる。

公開されてから8年くらい経つ記事だが、ふとしたときに思い出す言葉がある。

「鈴木は死んだ」

高3になって卒業後を考えました。もうすぐこの日常は終わってしまう。女子高校生という価値が失われた自分に何が残るのか。

 女はしたたかです。刹那(せつな)的な楽しみを重視するギャルであっても、卒業後は勝っていたい。109のショップ店員になりたいと思いましたが、立ち仕事に耐えられる自信がない。イベントサークルのリーダーなどといったギャルとしてのフロントランナーを全うできるほどの自信もない。必然的に女子大生という新たな価値に向かいました。全然勉強してなかったのに、難関大学にさらっと合格しちゃう。勝ちですよね。高3の夏、仲間には「鈴木は死んだ」ことにし、私の受験勉強は幕を開けました。
女子高生という価値の喪失後に 夜のオネエサンの受験論

35歳の女が当時17歳のギャルの言葉を引用するのもなんだが。

仕事がなかなかにきついシーズンを迎えた。私よりきつい仕事をしている人などたくさんいると言うのは置いといて。
インプットとアウトプットの量が通常運行の2倍、いや、3倍。私ではないが私のチーム内で人事異動も走るし2月以降の業務はかなり負担がかかる。

「あ、これダメだ。情報量溢れかえる」と仕事をしながら直感した。仕事の情報量は制御できないので、私生活の情報量を制御するしかない。

タカナシは死んだ。じゃないけど、ちょっとそういう気分である。これから先(目先の目先ではあるが)のことを考えた時に一回「死んだほうがいい」と思った。概念の話。
一回死んで自分が何に勝ち何を新たな価値とするかは自分の中でも定まっていないが、とにかく一回死んだ方が良い。受験勉強のかわりになる事を。

私は一体何が好きで、何が嫌いで、何が得意で、何が不得意で、何に受け入れられて、何を傷つけて、何に嫌われて、今何がしたくて何をしたくなくて。
そういうのも次第にわからなくなってきた。わかったはずのものがまたわからなくなってきた。それは総合的に。
一回死ぬ、を言い換えるとリセットする、に近いかもしれないが、もう少し細微な部分は違う。リセットする、も肯定の言葉にも否定の言葉にも聞こえるだろうが、出来れば肯定の言葉として捉えたい。

そんな私のところにちょうど良いタイミングで届いてくれたなぁと思う。0.8秒と衝撃。の新譜だった。

みんなの音聞こうとして 気づけばひとりぼっちになって
誰もかれも愛するなど 僕には出来るハズもないけど いつもいつも駄目では無く 都会で睨みつけたまま、いる。
0.8秒と衝撃。Luding


都会「で」睨みつけたまま、いる。

まさに0.8秒と衝撃。に求めていた歌詞だったし、「あ、そういうことか」と自分のこれまでの気持ちを一つ整理してくれた歌詞だった。

いつも駄目ではなく、で思い出したけどこの曲は最後「いつもダメで いつもダメで。一人。だけど君と、だけど君と!!出会い!!!」と言う歌詞で締まる。
でも、10年も経つとひとりぼっちになるかもしれないけど、「いつも駄目ではなくなる」んだな。いつも駄目ではないってさ。

何がどうこう、と前述したが、わかっている事のひとつは今の私は会社員だし会社員以上のことできないし会社員であることがそこまで嫌いではない。もうひとつは家族との時間を大切にした方が良い気がしている。今更感は否めないがじいさんは永遠に死なないもんだと思っていた節があった。コロナを言い訳に会いに行かなかった事に後悔もしていないが、確かに昨年末に死んだ。死んで昨日の法事で納骨をした。富士山の見えるところに。
あと何度ここにくるのだろうか。と思ったから、昨日の法事の後は直帰せず1泊した。夜は母と真ん中の妹と私の3人で小中学校が同じだった人たちの話をした。
婆さんの老いる姿を見ていると、母ともその前にちゃんと会話をしておきたい。ぶつかることも多いけど。あと婆さんの持っているたくさんの服の一部を頂戴してきた。

静岡市はいいねぇ。


誰もかれも愛することなど出来るハズもないからこそ、「今この瞬間」わかっている事は自覚をしたい。

働く意味は経済的報酬のためなんだけど、経済的報酬=社会からの承認と見做している側面もあるからね。

さて。静岡駅と新幹線の中では酒だけ飲んで飯食ってない。何か食って早よ寝なくては。

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