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天鳳反省録⑨(油断と集中力の維持)

麻雀打ちに求められる能力とは何だろうか。このテーマについてはこれまでも少し書いてきたし、今後も書き続けていくだろうと思うが、今回は麻雀に限らず勝負事全てに当てはまる原則を、自戒を込めて綴りたい。つまるところ、それは勝負は最後まで気を緩めてはいけない、ということである。

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南2局の親でトップ目。あまり安手の連荘に意味はない局面だが、12巡目に七対子のみを聴牌し、3筒を切ってダマに構えた。ドラの東は見えておらず、点棒的に高い手への振り込みは絶対に避けたい状況で、リーチが入ればすぐオリに回れることがその理由だった。

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…と思っていたが赤5を連続で引いて勝負手に急変。ただ5索単騎でのアガリまでは厳しく、危険牌でも引けばオリも視野に入れながら8索くらいは、と牌を置いた。

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幸運にも8索には声がかからずその後も危険牌を引くことはなかったが、最後に海底にいたのは危険牌の6萬。さてどうするか、、。もはや自分のアガリはなく選択肢としてはオリてノーテン罰符を払うかツモ切るかの2択。トップ目であるが安泰というほどではなく、もう少し点棒を増やしたいという思いもある。ただし振り込んでしまえばトップどころかラスの可能性もグンと上がってしまい、それは天鳳においては最も避けたい事象である。少考の末に出した結論はオリ。…なのであるが、問題はそこではなく、オリる牌にあった。皆さんは捨て牌を見て何を切るだろうか。

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見れば見るほど切る牌は7筒しかないことがわかる。6筒と8筒が全部枯れていて、7筒も自分からは全部見えていて、当たる可能性は0%である。それでも私は西を切った。見れば見るほどの時間がなかったことと油断がその理由である。時間制限のないリーグ戦や、もう少し集中力を保てている状況なら7筒を選ぶこともできただろう。ただリーチも入っていない状況で、ドラでもない西が当たる可能性はとても低い、そんな油断から下家にハネマン放銃。断然有利な状況から振出し時に戻ってしまった。

はっきり言ってしまえばこれは技術の問題では全くない。あるのは集中力の欠如、それだけである。もしこれが競技麻雀でのトーナメント戦であれば、西は絶対に選ばないと言い切れる。ただし日常の一部となっている天鳳での対局にはどこかに緊張感の欠如と、時間切れが迫っているという焦りがあったのだろう。もう少し時間があれば、という言い訳もできる。だが天鳳においては全てのプレーヤーが同じような体験をしていて、それを含めてプレーヤーの雀力なのである。何百戦、何千戦、と戦う長期戦で成績を残すためには、最後の打牌をするまで息を吐くことは絶対に許されない。

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