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インドネシアのカトリック高校へ出前授業

イスラム教が大多数のインドネシア🇮🇩ではありますが、オランダ植民地時代からの洋館と教育を受け継いだキリスト教の学校があります。マラン市内の日本語の授業にお邪魔することになりました。インドネシアでは日本語が高校の第2外国語に指定されているんです。
カトリックのSMAKSaintAlbertusMalang高校。イスラム教の最大人口を占めるインドネシアにも結構クリスチャンがいるんです。
名門校の此処には社会学系、科学系、語学系の学科があり、日本語授業は全学科の1年生と語学系では1-3年生までが、週に2時間勉強をしています。

教科書

インドネシアは国定教科書は1種類。高校では「きらきら」という日本語教科書ですが、デンポーの生徒は教科書を持たずに、先生がPDFをプロジェクターに投影して授業が進みます。この教科書では文字は扱わず、ローマ字表記。カタカナ語も発音をローマ字で書いてあり、日本人としては違和感ありありです。
例:バイク:Baiku 
  ノート:Nooto
  ボールペン:boorupen などなど

日本語が好きなわけではない

必修科目の第2外国語なので、興味のない生徒には退屈で面倒な時間になっています。1年間のみ週に2回だけの授業では定着も運用も大きく期待は出来ませんが、日本や日本語を嫌いにならないようにネイティブとしては楽しい授業を心がけます。

越境入学

高校までは義務教育で、公立学校には学区はありますが、評判のいい学校に越境するのはOKで、同じ市内の公立高校でも優秀な学校には予算が投入され、設備や人材が整い格差が広がっているようです。公立私立を問わず、島しょ部から親元を離れての入学も一般的で、私学では寮を併設している学校もあります。

祈りで始まる祈りで終わる日課

勤務校は国立大学でイスラム教のモスクも学内にあり、キャンパスの外には1日5回のアザーン(イスラム教のお祈りの調べ)が響き渡りますが、授業がお祈りで始まることはありません。デンポー高校では朝7時~15分間、スタッフさんも事務室も教室も神父様の校長先生のお話を聞き、シスターと一緒に静かにお祈りをして1日が始まります。放課後もお祈りの後に下校です。

業間の職員室では4月9日のイースターに併せた、クワイアーのコンテストに向けて、職員の皆さんが「ハレルヤ」の練習をしていました。教職員にクリスチャンコードは特に設けていないと聞きましたが、大半はカトリックとプロテスタントなのでしょう。本気の宗教教育を垣間見た半日でした。


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