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仏教・瞑想

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仏教や瞑想についての記事です
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記事一覧

精神分析と仏教1

 斎藤先生がラカンと仏教を一緒にするなと書いてた気がするけど、どっちも臨床心理学だから似…

げんにび
3日前
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死ぬ前に成仏する 死ぬ技法

 実家は天台宗の檀家なのだが、お坊さんに「死んだ母親はどこにいるのですか」と聞くと「輪廻…

げんにび
6日前
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受け入れる 受容 海 聞くこと 縁

 20代前半の頃、「自由に生きる」という仏教書を読んでいて、その中の対談に「受容」という…

げんにび
10日前
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恋人を分析する 罪と恥 瞑想の臨床心理学

 経験から得られた知が欲しい。恋人が瞑想やポリヴェーガル理論を実践しているので、パーソナ…

げんにび
12日前
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世界はずっと新しい 無常という鍵

 レディ・サヤドーという人の本がネットで無料で読めたので、昨日と今日と読んでいた。探せば…

げんにび
2週間前
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自我の存在証明 なぜこんなに生きづらいのか

 「自我」というのは存在しない。脳科学者に聞いてもそう言うだろうし、社会心理学者に聞いて…

げんにび
2週間前
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仏教における「疑い」について 瞑想のある種の困難さ

 最近、唯識仏教の勉強をしているんだけれど、「根本煩悩」の中に「疑」がある。僕も思い当たる節がある。瞑想についての疑いが深い時期があった。  まずどの方法が正しいのか全く分からなかった。〇〇式というのが6個ぐらいあるし、どれも「自分達が本物」と言って憚らないので、混乱した。瞑想をしていても「これでいいんだろうか」という疑いが消えなかった。  更に「悟り」というのも胡散臭い。古代人の妄想じゃないか?と思った。  紆余曲折あって瞑想に対する疑いがなくなったのだけれど、本当に紆余

虚無主義を徹底化する

一番端的に虚無主義を表している言葉はこれだと思う。  シオランという作家は冷めたところが…

げんにび
1か月前
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最近フォロワーが増えてきた まなざし

 僕は人より自意識過剰なので人より余計に気にしてしまうが、フォロワーが増えると書きたいこ…

げんにび
1か月前
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自己責任! 種まき

 弱者男性という言葉が人口に膾炙してから、強者と思われる男性が弱者に言及することが増えた…

げんにび
6か月前
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ニヒリズムと時間と仏教

 日本で現在読める思想書はだいぶ読んだと思うけれど、虚無主義と真正面から取っ組み合ってる…

げんにび
5か月前
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神経道路 自由 「見る」こと

 草が生い茂る山の中で、獣がよくとおる場所は「獣道」になる。じゃあ道路は「人道」だろう。…

げんにび
4か月前
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自己治療仮説 パスカル 四聖諦

 釈迦は「医王」とも呼ばれる。凡夫は心の病気だからだ。  不安や欲望といった情動は、遺伝…

げんにび
4か月前
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自己と世界と執着と空性

 自分の体験と坊さんの本を読む限りでの理論をまとめたい  自我というのは「執着」の塊である。80年代に人は差異化するために知的な雑誌を読むとかファッションに凝るとかそういう言説が流行ったらしいが、それはポストモダンに限った話ではなく、人間の本性だと思う。  人間は「何に執着しているか」でしか自己を語ることができない。僕の場合は「哲学をする人」「探究者」「死の問題を解決する人」「日本人の仏教徒」等々だった。これらは無意識に遂行されているので、まず無意識の習慣パターンを見破ら