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音楽の杜がおススメする70年代洋楽

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人生の大半を音楽に注いできた「音楽の杜」がおススメする洋楽アルバム集
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The Flying Burrito Brothers「The Flying Burrito Brothers」(1971)

来週、香港へ出張に行ってきます~。1年3か月前にも行っているので、さすがに大きな変化はないと思いますが、あの当時はコロナ明けで中国人も少なかったので、恐らく今は相当な熱気なんだろうなあと推測しております。 さてさて、今回はフライング・ブリトー・ブラザーズを採り上げます。 バーズを脱退したグラム・パーソンズとクリス・ヒルマンが結成したバンドとして知られてますが、カントリーロックという日本では今一つ人気のないジャンルが故に、その知名度も一般的にはあまり高くはないように思われます

Jo Mama「Jo Mama」(1970)

今日はシブい1枚をご紹介しておきます。ダニー・コーチマー率いるジョー・ママのデビューアルバム。 ダニーといえばジェームス・テイラーのバックバンド、ザ・セクションのギタリストとして有名ですし、またキャロル・キングとバンドを組んでいたことも有名ですね。 そのダニー、キャロル・キングとはザ・シティを結成して、1969年に素晴らしいアルバム「Now That Everything's Been Said」を発表しています。 このアルバムは今までのキャロル・キングの集大成といった感じで

Libby Titus「Libby Titus」(1977)

前回スティーリー・ダンをご紹介した流れから、この方、リビー・タイタスさんに繋げます。そう、ドナルド・フェイゲンの奥様ですね。 私は彼女のキュートな声を聴くと、なぜかキャロル・ベイヤー・セイガーを思い出しちゃいます。もちろんカラーは違いますが、声質やキャラ(もちろん会ったことも無いんですが)とか作風とか…、近しいものを感じます。 ちなみにリビーは後にキャロルの旦那様となるバート・バカラックとも本作発表後、コラボしておりますね。 リビーは恐らく2枚しかオリジナルアルバムを発表

Jackson Browne「Running on Empty」(1977)

渡辺貞夫さんの新作「PEACE」が心地いい。飲み会の帰り、疲れた体に聴くにはピッタリのバラードアルバムですが、驚くべきことに貞夫さん、御年91歳! まだまだ現役…、凄いですね。 さて、今回はあまりにも有名なライヴアルバムです。 以前、ヴァレリー・カーターの「The Way It Is」を採り上げた際に、彼女とジャクソン・ブラウン、ローウェル・ジョージの共作の「Love Needs A Heart」をご紹介しましたが、その曲が収録されたジャクソン・ブラウンのアルバム(つまり本

Fleetwood Mac「Heroes Are Hard to Find」(1974)

GWの真ん中3日は普通に出勤していたので、あまりGWという意識もないのですが、皆さんは如何お過ごしでしょうか。私も音楽三昧…ということで後半4連休で、アルバム2枚をご紹介したいと思ってます。 まずはフリートウッド・マックです。Note MateのSkyBlue⚽️さんの記事にインスパイアされ、フリートウッド・マックの「噂前」の作品、「Heroes And Hard to Find」をチェック。1曲目から先入観によるイメージとは全く違う展開に驚いてしまいました…。 そもそも

Rita Coolidge「Rita Coolidge」(1971)

GW、如何お過ごしでしょうか。 さて今回はスワンプ、デルタ・レディの登場です。リタ・クーリッジって最近では日本の楽曲をカバーしたりして、ポップス歌手というイメージがあるのですが、60年代後半のデビュー当時はスワンプ界のLAコネクションの重要なひとりと目されていました。その楽曲もいぶし銀的なシブさがあり、恐らくは商業的な成功とは無縁と思われますが、特にこのデビューアルバムはロックファンにとっては必聴盤ではないでしょうか。 テネシー州出身のリタは、デビュー前はメンフィスで姉のプ

James Taylor「Sweet Baby James」(1970)

桜咲く中、新年度入りしました…。そして今日、いよいよジェームス・テイラーの、たった1日限りの来日公演に参戦致します。 何度もご報告の通り、8,000人収容のホールの1列目、そう、最前列のほぼ真ん中の席。もう2度とない機会と思い、iphoneも6Sから13proへ買い替えてしまいました(苦笑)。いい写真が撮れましたら、また別途記事を投稿するかもしれません。 今回のツアーは、実は日本がスタートです。なのでセットリストは全く分からず。そしてドラムはスティーヴ・ガッド。スティーヴの

Traffic「John Barleycorn Must Die」(1970)

60年代後半のUKロックシーンには欠かせない存在のトラフィック。トラフィックのアルバムはどれもクオリティが高いのですが、様々な音楽のフュージョン・・・という観点からいえば、今回ご紹介する「John Barleycorn Must Die」が一番様々な音楽を昇華して、自分達の音楽を作り出していると感じます。 トラフィックは1968年、セカンドアルバム発表後、デイヴ・メイソンがソロ活動に専念するため脱退。グループの中心的な存在のスティーヴ•ウィンウッドはエリック・クラプトン、ジ

Free「Highway」(1970)

仕事で福岡出張行ってきました~。 この職に就いてから初の福岡出張。以前何度か商用で福岡には行ったことがあるのですが、5,6年振りの福岡は活気がありました。というかインバウンド客がいっぱいいらしてましたね~。 飛行機から見た富士山等々を一番下にアップしておきます。 さて、今回はいぶし銀的なハードロックのフリーです。このバンドをハードロックというジャンルで括るのは多少抵抗があり、ブルースロックという方がフィットするような気がします。 バンドをやっていた方なら音の隙間が気になる

私の大好きなRaspberries

それは突然の訃報でした。 エリック・カルメン、享年74歳。それはちょっと早すぎるんじゃないでしょうか。 1980年のリバイバル・ブームでモンキーズを知り、そこから洋楽にのめりこんでいった私ですが、自然とベイシティ・ローラーズ、ビーチボーイズ、そしてラズベリーズへと聴き込んでいったのですが、特にエリック・カルメン率いるラズベリーズは大好きでした。 もちろんエリックのソロアルバム、特にファースト「Eric Carmen」、セカンド「Boats Against The Curre

Stephen Stills「Stephen Stills」(1970)

CSN&Yのメンバーのソロ作では最もよく聴くのがスティーヴン・スティルスです。その彼のファーストソロアルバム。1曲目の「Love The One You're With」があまりに素晴らしく、「このアルバムはこれを聴けばいい」と思い込んでいましたが、もちろんそれ以外の曲も素晴らしいですね。 当時のピープルズ・ツリーが楽しめる1枚。参加ミュージシャンはエリック・クラプトンにジミ・ヘンドリックス、リンゴ・スター、ダラス・テイラー、ブッカー・T・ジョーンズ。デヴィッド・クロスビー

Santana「Abraxas」(1970)

今回は今までほとんど語って来なかったバンド、サンタナのアルバム のご紹介です。音の複雑なアンサンブルが堪能できる彼等のセカンドアルバム。また彼等にとってはセカンドにして、初の全米No.1を獲得したアルバムです。邦題「天の守護神」。 ジャケット、実に華やかです。 そしてこのセカンドアルバムにはまだジャーニーの二ール・ショーンは参加しておりません(後にジャーニーを共に結成することなるグレッグ・ローリーは既に参加しております)。ギターはカルロス・サンタナひとり。そしてここにはフリ

Elvis Presley「On Stage」(1970)

60年代、エルビス・プレスリーは軍隊を除隊後、活動の中心を映画に移していきますが、1968年12月に「カムバック・スペシャル」と題されたTVショーに出演し、再び音楽活動に力を入れ始め、1969年1月には伝説のメンフィスセッションを行います。 個人的にはスワンプ音楽が世間一般的に拡まったのはエルビスのお陰と思ってますが、このメンフィス・セッションは実に味わい深いスワンピーな音楽が堪能出来ます。ロカビリーのエルビスには興味がなくとも、私がこの頃のエルビスに興味があるのは、ソウルフ

Delaney & Bonnie & Friends「On Tour With Eric Clapton」(1970)

スワンプロックの中心的存在であったデラニー&ボニー。今から考えると彼等の周りにはスゴイ面子が集まっていたんですね。エリック・クラプトン、デイヴ・メイスン、ジム・ゴードン、リオン・ラッセル、ジム・ケルトナー、ジョージ・ハリスン、カール・レイドル等。 そんな彼等のステージの熱気を記録した本作。1969年12月のイギリス公演の模様を収めたものです。 このライヴのメンバーは以下の通りです。 Delaney Bramlett (Vo,G) Bonnie Bramlett (Vo)