僕の肝っ玉か~ちゃん
以前紹介した、障がいのある人向けのデイサービスセンターで、出会った人は他にもいます。
「辛島さ~ん、元気?」
にこやかな笑顔で、送迎車に乗ってデイサービスセンターにやってきたのは、ALSの女性。
彼女は、頚まで支えのある車いす(リクライニング車いす?寝台車?)で、20~30度ほど頭部側を上げていました。
四肢麻痺ですが、会話に関しては不自由があまりなく、天気が良い日は、センターの玄関を出て、本漏れ日の下に行き、よく2人でおしゃべりをしていました。
「ご飯は食べれているの?」
「ええ、ただ料理が苦手で…」
「だったらね~●●に●●を染みこませてから、レンジで1分加熱してみて!おいしく食べられるから。それだったら辛島さんでも出来ると思うよ。それから~」
若いころは、お弁当屋さんに勤めていたという彼女は、次から次に簡単な調理方法を教えてくれます。
「ありがとうございます、今度やってみます!」
「おっ、良いね~その意気込み!」
こんな感じで、四肢麻痺であることを忘れてしまうくらい、いつも元気で明るく接してくれました。
「あのね~辛島さんは息子でもないんだし…。そんな言葉遣い失礼だってば!」
「いえいえ、構いませんから…」
「だって…」
彼女には一人娘がいて、時々お会いしたことがあります。
定職に就くことなく、お母さんのことを全面的にサポートしていて、感心だな~心配で働くどころじゃないんだろうな~と思っていました。
そんな娘さんが、あるとき全くお母さんのサポートをしなくなり、部屋に閉じこもるようになった時期があります。
第3者から見たら、四肢麻痺のお母さんを放っておいて、仕事もせず引きこもって何様のつもりだと遺憾に思う人もいると思うのですが、みなさんなら、どう思われますか?
僕は、お母さんの力になってあげたらいいのにな~と思っていたのですが、お母さんである彼女は違いました。
「体が不自由だからと言って、娘がサポートして当然だと思ってはいけない。娘の人生は娘自身が決めること!娘は今、私のことを含めいろいろ悩んでいるのでしょう。親は、娘が決めた道を応援してあげればそれで良い」
支援を調整してくれる人?(ケアマネ?)のはそう言って、娘さんには何も言うことなく、それまで娘さんがサポートしてくれていたことを、福祉サービスや介護サービスを駆使してヘルバーさんなどで全てまかったのだそうです。
そんな彼女のような人を、肝っ玉か~ちゃんとでも言うのでしょうか?
考え方に筋が通っていて、簡単にはプレないすてきな女性…
僕を始め多くの人には、これまでと変わることなく、いつも元気で明るく接してくれました。
お母さん、ありがとう!
いかがでしたか?
今回送った「僕からの手紙」が、何らかの形で、みなさんのプラスになれたら、とても光栄です!これからも、たくさん手紙を送りますので、どうか目を通してほしいです。
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伝えたいメッセージをみなさんへ~
僕が書くすべての記事(手紙)は、長い時間かけて継続して書いてきた記録や、そうでなかれば得られないであろう考え方や貴重な体験を基にしています。いただいたサポートは、その評価だと捉えさせていただき、それを糧に今後も多くの記事を書いていきますので、どうかよろしくお願いします。