マガジンのカバー画像

詩集

137
note をはじめたころから貯めてきた詩をまとめています。
運営しているクリエイター

記事一覧

セキララ・キララ!

うちら輝きたい 惹かれたい 内の世界も 外の世界も ルールは三秒で無効 フールは八百も嘘 …

小清水志織
2週間前
14

葉桜

伝えたい言葉は春の訪れと一緒に 背伸びした青空へ吸い込まれていった 咲きはじめだけが取り柄…

小清水志織
1か月前
28

アマテラス

あなたに出逢えたあの日のことを 私は今でも覚えている まるで劇中劇のような 出来すぎた科白…

小清水志織
5か月前
28

泡いっぱいの人生

思い出すほど単純だ 朝から夜まで 同じ気持ちを行ったり来たり B5サイズ一枚きりの 思い出ばか…

小清水志織
5か月前
29

蒼生

東に吹く風は  異国の竹笛の音に似て あなたの想いを  世界の果てまで運んでくれる どこまで…

小清水志織
6か月前
30

めざめて

1. 痛いほど寒い銀世界を なぜ僕は選んだのだろうか 予告なく こと切れた時間は まるで赤い…

小清水志織
7か月前
26

つなぎめ

大したことなくていいから 美しいものに触れたい 夏の神社とか 遊ぶ子どもたちだとか 大したことなくていいから この薄い胸を埋めたい 君のもっていた優しさを ぼくに分けて 割れてしまった過去と戦うのなら ぼくはきっと こぼれたままだ 心のすべてを解き放つほど 強くはないけど 君だけが真実を知ってくれたら 夏を愛した 君の背中 陽炎のなかに消えた 最後の言葉 想像の世界で生きると逝った 君は ぼくを嘲笑うか 頭の混沌と 眼の浸潤と わずかな光明と しずかな彷徨を なんど 

聖域

もうひとりの君に出会った そんな予感がしたんだ 君の瞳は冬の星空に似て どんな言葉も見劣り…

27

ガラスの雨

夏 ガラスの雨が降っていた きれいで 透明で 人を傷つけやすかった ゆるいカーブを曲がった農…

32

正解

渚を歩いた子どもたちは 遠い光に攫われて ぼくの名前を知る者は 夕陽の奥に見えなくなった …

32

夕暮れ躑躅

洗いたての白さをくれた あなたの人肌が恋しくて 夕焼け躑躅の道をゆく この日常を許すのはわ…

33

浮遊戯

迷うでもなく 恥じらうでもなく ただ一息にこと切れる椿のように 世界樹から切り離されて また…

37

一歩ふかく

ひとつ歳を重ねるごとに 一歩ふかく が難しくなる ひとの心には安寧がないことを 知らず知ら…

31

時を照らす月

青い月が時間を照らす そんな世界を夢に観る 液晶に浮かんだ文字列は 現代を縛っている時の柵 ああ 今日も"04: 18" 毎日おんなじ朝に目覚める 刻まれた手のひらは冷たい 連打する指の感覚ばかりが鋭い おんなじ景色を 異なる風合いで 味わっている 感じている そんな気分になりたいだけ 進歩するくらいなら眠りたい 劣っていく優越感に浸りたい 何も果たせずとも  何も遺せずとも 君だけが僕の名を呼んでくれたら 合成音声が心地よい 彼らに命はなくても 素朴な魂だけを渡してく