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何があったか忘れそうなので、街を歩いて感想を書きます。 カクヨム → https://kakuyomu.jp/users/flat_nomi

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最近の記事

神椿代々木決戦の二日間

 2024年1月13日(土)~14日(日)の二日間にわたって行われた神椿代々木決戦の日に、何をしていたかの記録と感想です。記憶というのは次第に薄れてゆくものなので、割と自分用です。  代々木第一体育館、現地に駆け付けた時刻は14時前後でしょうか。物販の始まる10時前から観測者が並んでいるという情報はTwitterで確認していたので、歩道橋を降りた先の広場は既に、神椿スタジオのモノクロなショッパーを下げた観測者でいっぱいでした。集まってみると、こんなに多いのかと思わされます。

    • 書き物の相棒ポメラについて

       こちらのポストで、書き物向けの小型ワープロ的製品であるポメラが記者発表から15年であることを知りました。思えば初代モデルからの付き合いであります。ただ、新モデルが出る度に買い替えていたのに、自分が文章を書けるようになったのは、DM200が登場してから何年も後だったので、ずっと無駄といえば無駄な(ガジェット集めという域を出ない)買い物でした。いつか書けるようになる……と思っていたのです。そこの壁を破れるかどうかは「不完全でも、間違っていても、発表する!」ことができるかという思

      • 亀山ダムの黒湯温泉

         いい湯に入りたい!  それは発作的な感情です。子供の頃から旅行体験してきたので、温泉は良いものという刷り込みがあります。特に、自分で見つけた旅行地は愛着が湧きます。そんなに一人旅しているわけではないのですが、気に入った所を紹介したいと思います。  それは千葉の奥地。といっても鴨川や館山ほど海寄りでない、山の中の亀山ダム。行き先は「亀山温泉ホテル」という旅館ですが……行き先はホテルのホームページに乗っているので、確認しましょう。車が無ければ高速バスを使って行きます。電車とい

        • 不可解参(想)、狂想、そしてαU

           3月4日に配信ライブ「不可解参(想)」があり、同月8日にはアルバム「狂想」、そしてKDDIとの共同研究開発プロジェクト「prompt αU」が公開され、さらに月末は「KAMITSUBAKI FES」が二日間に渡って開催されます。さらにNFTである「KAMITSUBAKI REGIDENT GENESYS」もローンチされる。それぞれの催し毎にグッズが出る。財布が痩せてゆく。まあ個人的な話だからそれはいいのですが。  今までの全てのコンテンツを統合するのか、「KAMITSUBA

        神椿代々木決戦の二日間

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        • 神椿スタジオ信仰関連
          11本
        • ひとり旅
          6本
        • 記憶飯
          6本

        記事

          #1 不可測

          ※本作は「洋灰の都うずめし神椿」に収録されています  もう、信じられない!  高校の廊下を、三つ編みの少女が眼鏡をぐらぐらさせながら進んでいた。放課後、学生が思い思いの相手と帰る中、彼女、岩結詩映は一人だ。  歩みは乱暴で、明らかに憤っている。 「三葉虫だとか、魔法瓶だとか」  ……訳が分からない。  要するに自分を馬鹿にしているんだろう。でなければ、何かの不快な勧誘だ。どっちにしろ、軽く見やがって!  詩映は鞄を投げつけたくなって、八つ当たりをやめた。  この高校に

          #1 不可測

          笛吹きの預言 3/3

           赤信号に囲まれて、稲倉酒造のトラックは停車した。 常盤木の地酒を駅近くの飲食店に搬入するためには、いつも通り、ここを横切る必要があった。そして、お決まりのエラーが起きる。  旧式のナビゲーションを積んだままの、元々はレベル5以下で製造されたこのトラックの場合、自動運転を切るのが定石である。酒造のドライバーは慣れたものだ。エラー表示を無視して、マニュアルに切り替えようとした。……先の闇に。 「なんだ、これ?」  珍しい、黄色い「!」の標識が立っていた。  それだけでも奇妙

          笛吹きの預言 3/3

          笛吹きの預言 2/3

          「あたしも年齢だし、乗れるのに」 「免許取ったらね」  そうは言いつつ、ハンドルから手が離れている。もはや自動運転が基本なんだから、自分が乗っても変わらないのでは、と理芽は思う。 車窓の霜が外の灯りをぼやかして、境界を曖昧にした。 「……ひとつふたつ昔の人達は、現実と虚構の区別が付かなくなるなんて、いちいち問題にしていたんやね。今ほど切迫していないのに」 「こんな世の中が来るなんて、誰も思わなかったのよ」  理芽の周囲では、〝現実〟と〝物語〟はほぼ同一の単語と化しつつある

          笛吹きの預言 2/3

          笛吹きの預言 1/3

          ※本作は「洋灰の都うずめし神椿」の前日譚にあたるお話です 茨城県常盤木 午前二時  眩いヘッドライトの行き交いを、等質に敷き詰められた高層ビルの窓が照らして返す。そびえ立つビルは、いずれも航空障害灯を赤く明滅させて、空を囲む。歩く者の居ない高速道の、美しい夜だった。  車載AIの相互連携によって制御された、自動運転レベル5の車列は大型配送車・普通乗用車・超小型モビリティ……、様々な車種とカラーで構成されている。それらは新しい昆虫のようにひたと止まり、また流れる。およそ雑

          笛吹きの預言 1/3

          「Qに贈るA」 C101サークル参加情報

           こんにちは、タタミベリ(Twitter: @tatamiberi)です。  2022年末に開催されるコミックマーケットC101、サークル参加の出し物(KAMITSUBAKI STUDIO 二次創作小説)についてご説明します。 C101サークル参加情報一日目 12月30日(金) 東1ホール K-06b サークル名「タタミベリ」 (サークル名と名義一致なのは伊東ライフ先生リスペクト) 頒布物KAMITSUBAKI STUDIO 二次創作小説 「洋灰の都うずめし神椿」 A5サ

          「Qに贈るA」 C101サークル参加情報

          (脳内)情緒と代官山で会食・個展鑑賞

          ※このnoteは虚構です。  ヰ世界情緒に会ったという事実はありません。 2022年9月10日・東京、代官山。KAMITSUBAKI STUDIO所属のバーチャルダークシンガー、ヰ世界情緒は初の個展を開きました。彼女は美声で歌いますが、絵も描くのです。 さて……わたしは代官山の駅に着いたわけですが、駅で情緒が待っていてくれました。白くて青い“普遍体・ネモフィラ”のお姿で。なんか女子がよく持ってる容量の小さそうな鞄を下げて。 純度100%のイマジナリー情緒が花のように笑み、

          (脳内)情緒と代官山で会食・個展鑑賞

          不可解参(狂)の感想

          2022年8月24日(水)、日本武道館で行われた『不可解参(狂)』に行ってきました。これはその体験の、浅漬け並の熟成で書かれた感想です。もしかしたら、しゃぶしゃぶ程度の湯通しでお出ししているかもしれない。ただし、どんなメディアや他者の感想も通していない、自分だけの感想です。質? 根拠? そんなものは無い。 思えば、自分が武道館で行われるライブに行ったのはEvery Little Thingの2000年前後のライブ以来なので、20年ぶりぐらいです。動画で観たYMO武道館ライブ

          不可解参(狂)の感想

          (ネタバレ)シン・ウルトラマンの山本耕史さんの役柄が良かったので解釈

          シン・ウルトラマンを観てきました。 メフィラスがね、いいんですよ。 昔のウルトラマンに出てきたメフィラスは人間をそそのかす神話の悪魔みたいな不気味な存在でしたが、今回は深々とお辞儀をし、まず名刺を出し、呑みニケーションをする。辺境の星の、いち地方のものに過ぎない礼儀を見事にやってみせることで、己の知性と教養の高さを見せつけてくるのです。宇宙人がカタカナで「メフィラス」と書かれた名刺を出すのはシュールで笑ってしまいますが、同時にこいつ……手強い! と思わせます。でも思惑通りに

          (ネタバレ)シン・ウルトラマンの山本耕史さんの役柄が良かったので解釈

          由緒あるコロッケを求めて

          連休中、発作的に旅行へ行った話をします。 突然行くことにすると様々な問題が発生しますが、まず困るのはお宿の予約です。基本的に、直近だと素泊まりしかありません。お食事まで出してくれる旅館は数が限られます。それはまあ、旅館の側からしたらいきなり一食分追加するなんて難しいのは当然なんですけど。 旅行は計画的に……というのは置いておいて、今可能な選択肢の中から選びました。日光へ行きます! 今回選んだ宿泊先は、日光市内の『ホテル春茂登』です。ちょっとね、風格のある構えですが……(親の

          由緒あるコロッケを求めて

          お安く、お刺身も美味いビジネスホテル

           ビジネスホテルが好きです。広く豪華で有り余る高級クラシックホテルは勿論好きなんですが、コンパクトに無駄なく、そして全てが備わっているのは、ビジネスホテルです。  あの機能が詰め込まれた感じ。そして安い。場所によっては大浴場や、サウナまである。アパホテルやドーミーインなど、ホテルチェーンは全国どこでも均一なサービスが得られます。内装も綺麗で、どこかのラーメン発見伝ではないですが、高級をひと巡りして辿り着いた終着点……自分にはこれぐらいが丁度良い……となるのも分かる気がします

          お安く、お刺身も美味いビジネスホテル

          文豪宿の背丈ほどもある深い湯

           忙しい世の中です。溢れるメール、終わらない打ち合わせ。情報と判断の洪水にかき乱されながらも、自分を保ってゆくにはひとつ。  心に温泉を飼っておくことです。  シルバーウィークの始まりの頃、東北へ短い旅をしました。行き先は、岩手県の古い宿、鉛温泉・藤三旅館です。宮沢賢治の『なめとこ山の熊』にこの温泉の記述があったり、田宮虎彦著『銀心中』はこの宿で書かれたそうで、間違いなく文豪の宿なのです。とにかく旅館らしい旅館に泊まってみたかったので、行ってみました。  新幹線で新花巻駅

          文豪宿の背丈ほどもある深い湯

          私は如何にして神椿の観測者になったか

           東京は中目黒、駅から歩いて……、多分迷うと思うので……15分~20分以上の所に『Walts』というお店があります。音楽を売っているのですが、ここが特異なのは、主にカセットテープを扱っている、という点です。  『Walts』の成り立ちは、検索すれば優れた記事が別にあると思いますので省きます。ただ、入ってみると、ヴィンテージ品に混じって、意外に新譜のカセットテープが世に出回っているものなんだなと思わされます。  殆どはアンビエントな……形容しがたい抽象的な楽曲が多いんですけど

          私は如何にして神椿の観測者になったか