読書感想文 知念実希人「優しい死神の飼い方」
死んだ人間の魂を「主」の元へと導くことを仕事とする死神の「私」はとある事情から左遷され、犬の姿となって地上に遣わされるという憂き目に遭っていた。
余命幾ばくもない状態で、様々な後悔や未練を持った人々に生前から働きかけることでその未練を解消して地縛霊となることを防ぎ、滞りなく「主」の元へ導く。それが「私」の新たな仕事だった。
しかし、「私」を左遷した上司の手違いで吹雪の屋外に放り出されて凍え死ぬ寸前だった「私」を救ってくれたのが、左遷先のホスピスで看護師として働く朝比奈菜穂