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📘 元気な会社。【会社を元気にする51の「仕組み」】読書感想

「働きがいNo.1」の企業が試行錯誤して生み出した仕組みのお話です。
全社員会議、研修制度など、51の「仕組み」が記されています。
感想は「当社での導入は難しい」です。よくある言い訳ではありません。経営層の従業員に対しての根本姿勢が大きく違いました。

しかし具体的な施策を当社にあてはめて考えてみることは、良い学びになります。その際には「当社とは事情が違う」では無く、「当社では、なぜうまくできそうにないのか」と疑問として考えることをおすすめします。

★GPTW 働きがいのある会社」ランキング、2年連続★1位★(従業員25〜99人部門、2015年、2016年)
★第5回『日本でいちばん大切にしたい会社』大賞 審査委員会特別賞受賞

■会社を元気にする「仕組み」
なんとなく会社に元気がない、社員が生き生きと働いている感じがしない、もっと活気ある会社にしたい!と思っている会社経営者、マネジャーの方は多いでしょう。本書は、創業25年で「働きがいのある会社」ランキング1位のITベンチャー企業が、起業時から順次取り入れ、試行錯誤しながら定着させてきた、
・社員が働きやすく
・しかも成果が出る「仕組み」
を紹介します。

■どんな会社でもできる!
それぞれの「仕組み」は、多少ハードルが高いものから、明日からすぐにできるものまで様々です。でも、やる気になればどんな企業でもできることばかりです。
■ありそうでなかったユニークな「仕組み」
バリ金、ホメキンコン、花一輪、勝負ランチ、倍返しセミナー、エレキテルボード、社員ファイル、アクロノート、
ほうれんそうシート、スパットメモ、30歳記念ランチ、配偶者誕生日休暇、パワータイ、ギブミーバジェット、Happy360……

などなど、名称からはどんな仕組みなのか、まったくわからないものも。でも、実際にやってみて、全社員で検討して、そして現在も行って効果を上げている、社員が気持ちよく働けて、売上も上がる51の「仕組み」です。

新免玲子. 会社を元気にする51の「仕組み」. 日本実業出版社, 2015, 197p Amazon解説より

「従業員を信頼すると決める」そんな覚悟が必要だと感じました。福利厚生、社員理念など、様々なコトを従業員が主体となって改善し続ける好循環が生まれています。まさに企業文化を築きあげています。

対話の仕組みを数多く設けています。いくら優秀でも、いくら洞察力が凄くても、対話をしなければわかりあえません。「あの人はあんな人だからこうだろう」「きっとこう考えているだろう」。私たちは決めつけがちです。傾向と対策に傾きすぎています。また自分のことは「察してほしい」という願望が強い傾向を感じます。相互理解には、対話がかかせません。ダイアローグがかかせません。

ダイアローグ(Dialogue)とは、対話や会話を通じて相互理解を深め、新たな洞察や解決策を見出すプロセスです。以下がその特徴と目的です。

1. **相互理解**:
- 参加者同士が互いの視点や価値観を理解し合うことを目的とします。

2. **オープンなコミュニケーション**:
- 自由に意見を交換し、率直な対話を重視します。

3. **協力的な態度**:
- 競争ではなく協力を通じて問題解決を図ります。

4. **深い聴取**:
- 相手の話を注意深く聞き、意図や感情を理解しようとします。

### 用いられる場面

- **教育**: 教師と生徒、生徒同士の対話を通じて理解を深める。
- **ビジネス**: チーム連携、問題解決、アイデア創出に役立つ。
- **政治と外交**: 異なる立場の者同士が共通の解決策を見出すために利用。
- **コミュニティ**: 地域社会の問題解決や社会的な絆の強化に使用。

### 手法

- **サークル方式**: 平等な立場で対話を行う。
- **リフレクティブ・リスニング**: 聞き手が話し手の内容を反映しながら聞く。
- **ソクラテス式対話**: 質問を中心に進める対話方法。

ダイアローグは、深いコミュニケーションを通じて、理解と問題解決を促進する手段です。

chatGPTより

以前、仕事をみじめにする3つの要因を投稿しました。

仕事をみじめなものにする3つの要因
①無評価
(自分のパフォーマンスを具体的な形で直接評価する方法がない)
②匿名性
(自分の貢献がリーダーに認められている、自分がリーダーに理解されている、と感じる機会がない)
③無関係
(自分の仕事がどのような違いをもたらしているのか、なぜ重要なのかがわからない)

クリステン・ハディード 奇跡の会社 p.135

本書ではそれにぴったりと符号するかのような記載があり、やはり大事なことなんだと理解が進みました。

そんな当社の元気の源は、3つの要素に分けられると思います。
それは、
1.「自身の成長を自覚できる」
2.「会社で自分のポジションを実感できる」
3.「仲間(社員)との一体感がもてる」
ということです。

新免玲子. 会社を元気にする51の「仕組み」. 日本実業出版社, 2015, 197p 「はじめに」より

私の仕事観とはあわない部分もありました。特にペナルティでの罰金(会社での懇親会費用となる)、勤務時間外の自主的な研修です。自分とは合わない部分も含め、実際の具体例を自社にあてはめてみる。そこからいろいろな気づきがありました。
正直、多くの会社では難しいと思います。ですが、社員が「働きがい」を感じるヒントも多数あります。縁があれば手にとっていただきたい一冊です。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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