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<英検1級の二次対策:有益な情報サイト含む>

1.はじめに


2021年5月に、副業として、英検1級(準1級)の英作文に特化した添削サービスを始めていて、おかげさまで、受講生さんが一定の成果(高得点で合格)を出してくれているのですが、毎回、二次試験対策について、私なりに悩んでいます。なぜなら、私は英作文の添削はできても、二次の面接対策が十分にできないからです(模擬面接官として、スピーチの良し悪しを判断できますが、正規の講師としてはふさわしくないとの認識)

しかしながら、2023年6月下旬以降、英検1級の二次対策について問い合わせを受ける、あるいはZOOMで個別説明する機会が多いので、情報共有の観点から、以下のとおり整理していくことにします。

(適宜、加筆修正していくので、役立つ情報があれば、SNSのDMで、教えてもらえると助かります)

なお、ナベ自身は、1回目の二次試験は不合格で、その4か月後の試験を目指して必死に勉強したので、特に、不合格になった方の悔しい気持ちは非常にわかります。

また、発音はイマイチでしたが、それでも、スピーチの練習と、きちんとした対策をすれば合格できると思いますので、このnoteに、私が知っている情報を可能な限り、共有していく予定です。

(参考:2021年11月の二次試験:2回目でのナベの試験結果)


<順不同:別途、順番は入れ替える可能性があります>

2.対策本とオンライン英会話

私のおススメは、旺文社の二次対策本。
https://www.obunsha.co.jp/product/detail/093077

発売日が2021年5月と比較的新しく、トピック文も新鮮な気がします(UBI:Universal Basic Incomeもある)。また、Q&Aまで丁寧に書いてあるのもよいです。

その次は、黒の面接大特訓(定番)で、私も愛用していましたが、二次のスピーチとしては難易度が高い気がするので、場合によっては、準1級のライティング大特訓(論点が2つ)の併用もおススメです。



<2021年当時、私が活用していたオンライン英会話は以下の2種類でした>

(1)毎日タイプ
DMM英会話・・・理由は、元々のユーザーで、欧米人が多い(≠フィリピンのみでない)。但し、英検二次対策のコースがないので、私の場合は、以下のような使い方をしていました。(DMMの代替で、ネイティブキャンプでも良いと思います)

a. トピック文を5つ準備して、チャット欄に貼り付け
b. 講師に1~5のどれかを選んでもらい、即興で2分間スピーチ(自分で時間を確認)
c. 私のスピーチ内容に関して、幾つか質問をしてもらい、
d. 別のトピックで、スピーチする
 →25分で、だいたい2つのトピック文をこなす

なお、ここからが大事なポイントで予習と復習。

予習としては、5つのトピック文については、予め、ある程度、スピーチできるように、自主練しておく。少なくとも、キーワードは覚える(自分の立場、2つの論点、具体例など)

また、復習としては、当時、otter.aiを、DMM英会話の裏で使う(録音)しておき、レッスン後には、レッスンの内容を聞いて(心が折れる作業ですが)、さらに、文字起こし機能で、自分の意図して話した単語と、コンピュータが読み取った単語の差分を分析して、「間違って認識される単語→発音修正か、出来るだけ言わない」「不用意に繰り返す表現の確認→コロケーション単位で覚える」「2分間でスピーチできる文字数を確認する→スムーズさを追求」。詳しくは添付PDF参照


写真ではよみづらいと思いますので、要すればPDFをダウンロード頂ければと思います


(2)週1回タイプ ・・・約2,000円/回(当時)

a. Takaさんのレッスン
元々、Azusaさんのブログを読み込んでいたので、二次試験に一回落ちた後は、迷わず、Takaさんのレッスンを申し込みました。私は、4回セット✕2回で、計8回を、約8週間で受講しました。 あと、twitterでのTakaさんの投稿(アドバイス、Inspired EnglishのHPからも確認できる)を何度も聞きました。 (なお、2021年当時は、25分で2,000円くらいでした)

b.ケイコさんのレッスン
英作文の延長で、2週間に1回くらい、しろくまスタディセッションのケイコさん(私の英作文の師匠であり、英作文の添削サービスの本家)にスピーチを聞いてもらっていました。日本人講師の方の良さは、その多くの指導経験から、日本人学習者の多くが「つまづく場所」を日本語で的確に解説してくれる点だと思います。ケイコさんの英作文も二次対策も人気が高いのですが、もし枠が空いていればお願いするのが良いと思います。


c. バリューイングリッシュ
私は使ったことがないのですが、評判が非常によいです。しかも、オフシーズンは割安らしいです(もし不合格になってしまった方は、次の4ヵ月間の前半は、オフシーズン価格で受講するのも一案かと)

(3)勉強会仲間との面接の練習
私の場合は、同時期に1級二次試験を受験した、石川さんと、2日に1回くらい、お互いに面接練習をしました。ZOOMで面接カードを投影しあい、即興スピーチと質疑応答

また、副業を開始してからの2023年2月頃は、一次試験に合格した受講生さん8名で、一つの勉強会グループを作成して、同じ二次試験を目指す人同士で、面接練習をしあったり、ナベが主催する、グループ模擬面接(ZOOM)で、トピックカードから1つトピックを選び、複数名が聞いている状態で、2分間スピーチをするという練習会をやっていました。

その結果、なんと、8名中の6名が合格という、素晴らしい相乗効果がありました。
→ その8名に、英作文の添削結果を提供してもらったnoteがこちらです(宣伝)



3.トピック文の管理

実は、1回目の二次試験の前と、不合格になった直後は、なんとなく、スピーチ原稿を作成したり、オンライン英会話をしていましたが、
とある時期から、「記録」をつけるようになりました。

具体的には、
a. オンライン英会話で使ったトピック文をEXCELにタイプする(添付は1stの例ですが、他にも旺文社の対策本や面接大特訓のシートもあります。著作権の関係もあり、添付はしません)

b. トピック別に、日本語で、立場・論点・具体例を一覧表に整理する
 → これは、英作文にも効果的な手法です


なお、二次トピックの整理を始めたのは、2021年10月頃で(2021年11月23日の二次試験本番の1ヵ月くらい前)、いろいろとやりっぱなしだったトピック文の「覚え込み」を意識していました。その際は、Yuriさんのブログ記事を参照にさせてもらいました。(※ここまで完璧に取り組むのは私には無理でしたが、最後の1ヵ月は覚え込むという点に、非常に共感しました)


4.スピーチ対策の3ステップ


a.  日本語で1分30秒話してみる
b.  日本語(キーワード)→英語の練習
c.  英語で、2分間、話してみる

a. 最近、二次試験のアドバイスをする際には、本当の初期の頃は、「日本で話せますか?」と質問しています。実は、日本人はスピーチするのに慣れていないので、最初のうちは、日本語でも話せない方が多いのですが、これは練習すれば慣れてくるので、私は、日本語スピーチを提案しています(※英語脳の推奨派とか、日本語を介するのはダメという方から反論を受けそうですが、私には、いきなり英語は無理です)

b. ここは、特に、動詞+名詞(目的語)、形容詞+名詞のコロケーションをたくさん覚えることを意識しました。具体的には、あらゆる対策本で、覚えたいと思った表現を、ひたすらEXCELにタイプして、日本語訳をつけて、日本語→英語で言う作業です。専門用語は不明ですが、反復化というか、自動化、瞬間英作文に近いやり方で、コロケーション単位で英語がでてくると、ある意味で、無意識でしゃべっている感覚になり、実は、次なにを話そうかと考える余裕にもつながります。

また、EXCELにタイプするのが時間がないなら、面接なり英作文の対策本の日本語訳に下線を引いて、その英語部分にも下線を引いて、日本語→英語にしていくこと。 大事なのは、コロケーション単位で覚えることで、主語は一旦忘れました。(なんとなく、私の場合は、次の文の主語は、前の文で話した目的語のことが多いので、主語は不要との判断。すなわち、SVOの後に、OがSになって、SVOと続き、論理が展開するイメージ)

cは、ひとりスピーチ練習で、何回か、スピーチ原稿を読み込んだ後、トピック文だけをみて、2分間、話す練習。英作文でも、写経をした後は、手書きノートをふせて、どんな内容だったのかを思い出す「復元」という作業が、記憶の定着に役立ちます。書いて終わりでは、もったいない。

この a, b, c の作業(=自主練)をせずに、オンライン英会話を繰り返ししても、同じ表現ばかりで、大きな進歩がないと思うので、精神的には辛いのですが、個人的には、インプット7(自主練)で、アウトプット3(相手あり)でよいと思います。 

もちろん、アウトプットで言えなかった表現は、自主練で覚えなおして、言えない表現を減らす努力をしないと、アウトプットの成果があがりません。

5.採点基準(予想)と作戦?

私の勝手な想像も入っていますが、二人の面接官の配点は、以下のとおりだと思っています。

           外国人     日本人    合計
             
スピーチ     543332 + 543332  6 7
インタラクション 543332 + 543332  6 6
文法語彙     543332 + 543332  6 7
発音       543332 + 543332  6 6
                         24 26
                        不合格 合格

ネット情報も含めて、不合格の方で一番多いのが、オール6で不合格。
逆に、合格した方の最低点は回によって異なるが、26点か27点。

よって、最低点で合格するには、4つの評価項目の中で、どちらかの面接官の方に、4をつけてもらうことだと思います。ただ、上記で、意図的に333と書いたとおり、3の幅が広いと思います。そこそこ話せるレベルだと、3点で、多少失敗しても3点だが、多少良いくらいでは4点に届かない。

ちなみに、項目別に、私が当時意識したことは、

「スピーチ」は、
2分間、きちんと話す。私は、ここで得点を稼ぐしかないと思って、必死に頑張りました。2回目で合格した時は8点でした。内容はもちろんですが、2分間で話す単語数を意識しました。

「インタラクション」は、
とにかく、相手との言葉のキャッチボールを楽しみというか、相手の意見を一旦受け入れて、的確に話して、ポンポン会話が弾むことを意識しました。よく、Q&Aでたくさん話して、質問数を減らした、という方がいますが、私の場合は、長く回答するとボロが出やすいので、質問に対して、3文前後で30~45秒くらいで応答していたと思います。

また、1回目の面接で落ちた時は、相手の質問の意図がわからず、想像で回答したら、相手の求める答えでなく、同じ質問を言い換えた形で聞かれて、それでも意図がわからず、Q&Aが不成立というか、その設問が✕評価で、結果として、インタラクションが5点でした。

その反省を踏まえて、2回目の質問では、聞きとりにくい、あるいは、質問の意図がわかりにくい場合は、「あなたの質問に対する私の理解はこうですが、あっています?」と聞き直して、YESとの反応をもらってから、回答しました。いわゆる、聞き直しですが、7分間のQ&Aの中で、1回は使ってよいと、誰かのブログで書いてあったので、私は、この聞き直しカードを1回使いました。その結果、2回目で合格した時は7点でした。

「語彙文法」は、
これは、なんとも言えません。私は、コロケーション単位で回答する、副詞を使う、語彙レベルを準1級くらいにする、時々、無生物主語をいれる、分詞構文も使ってみるで、英作文の時と同じです。ただ、2回目で合格した時は、8点でした。

「発音」は、
とにかくダメで、合格後の今でも良くないと思っていますが、単語レベルで、きれいな発音をできなかったので、私も場合は、発想を変えて、とにかく、「話を止めない、スラスラ話す、言い直しをしない、聞き取りにくいと思われる単語は言わない」、そして、とにかく「スムーズさ」を求めました。その甲斐

→ 発音トレーナをやっているような、きれいな発音の方も、単語が出てこなくて、詰まってしまった時は、発音は6点だったようです。他の試験(IELTS他)の採点基準は知りませんが、英検1級に関しては、音素レベルの綺麗さよりも、面接全体での、英語の聞き取りやすさとか、スムーズさが評価されるのではないかと思います。 私は、一文ずつの区切りはきちんと間をおき、コロケーション単位では、さらっと発音して、(うまく表現できませんが)、発音の上下というより、左右(前後)の強弱を意識しました。(↑ 自分が面接対策をしていた時の話)

→ 英検1級に合格後、発音を矯正したくて、松崎先生に一時期、指導してもらい、多くの学びを得ました。素晴らしい方です。その時思ったのは、「二次試験を受ける前に、松崎先生に教えてもらっていれば、もっと発音点もあがったのに」という後悔でした。特に、男性は、発音が苦手な方が多いので、機会があれば、発音レッスンを受けることをおススメします。
https://www.honyakuconcierge.info/


6.自己紹介文

1回目の二次試験の時は、スピーチ対策で手一杯でしたが、2回目の二次試験の時には、時間的な余裕もあり、自己紹介文も、少し「盛り」ました。トピック文に左右されることなく、自分のペースで30秒くらい自由に話せる機会なので、ここで、ありきたりなこと(どこに住んでいて、子供が何人で、趣味が何で・・・)などを言うのではなく、発音・語彙力・表現力をアピールする機会ととらえて、「こいつは、英語を話せそうだ=合格にしてもいいか」と第一印象をよくすることを意識しました。

参考までに、2回目の二次試験の前に準備した、自己紹介文を共有します。

My name is *** Watanabe.

I work for a (業界名)and oversee business planning.

One of my passions is contributing to our society by providing better social infrastructure, such as a transportation system, renewable energy, and various industrial machines.

In addition, my favorite word is “dreams come true,” so improving my English ability leads to my working abroad.


7.スピーチ原稿


a. 自家製の原稿
 →英作文の添削結果などを、論点2つで編集したもの。自分の口から話しやすいように修正しました。2回目の受験の前には、100近くは用意しました(ある程度覚えました)

b. ネットで入手・購入
 → 1st  (こちらも、DMM英会話との併用でお世話になりました)

   → Junさんのnote 「そこそこ・・・」。 実は1級の一次試験前に購入して、英作文対策としても覚えるくらい繰り返していたので、そのまま二次多作でも愛用しました。

 → あと、1級に合格後に購入したのは、みっしーさん(インスタのフォロワーさん)の有料note。 よく整理されていると思います。

8.ナベが、二次試験に合格した後に、2人の師匠に送ったメッセージ(そのもの)


<当時、SNSのDMで送ったメッセージの抜粋>

こんにちは。英検二次試験の結果を報告させて頂きます。

2021/11/23(祝)14時集合で、実際の面接は、15:20頃から。場所は、四ツ谷の日米会話学院。

選んだトピックは、日本の社会の分断に関する内容で、確か、英文では、Is Japanese society becoming socially and economically divided?
(5つのトピックスをみて、消去法で、これを選びました。残念ながら、トピックス選びで、30秒くらい使いました)

私の立場は、分断されている(されていく)で、理由は、以下の2点

理由1は、都会と田舎での分断。若者が都会に流入して、田舎では労働力不足が発生。例えば、農業や伝統工芸が廃れている。うまく共存する方法を考えるべき。

理由2は、経済格差。日本は資本主義を採用しており、金持ちが更にお金や資産を増やしやすい。例えば、日本では、半数近くが今の経済状態に満足していなくて、少数の金持ちと、多数の低所得者という構図にある。これでは、幸せな社会とはいえない。

質疑応答は、あっという間に4分が終わり、殆ど覚えていませんが、

・田舎を活性化するには?
・日本の税制は公平では?
のようなことを聞かれて、もっとよくする、あるいは、分断を改善するためには、こんな施策があると、説明しました。

Socially dividedが、もっと違う論点だったら良かったかもしれませんが、思いつきませんでした。

本音としては、もっと定番のトピックス、あるいは、経済、環境、技術、外交などの得意分野で、議論したかったのです。

出来は、なんとも言えませんが、合格なら嬉しいですが、不合格なら、来年3月に再挑戦します。

以上

→ なお、このトピック(社会の分断)は、ちょうど1年後の、2022年11月の二次試験にも、まったく同じトピックがでたようで、NABEライティングの受講生さんが私の報告メモを覚えていたので、「ナベさんと同じトピックが出て、迷わず選んだ」となり、見事、合格してくれました。 すごい偶然ですが、トピックカードにも、リピート問題があるようです。



9.二次対策で役にたつサイト

(YouTube)
a. JunさんのウィダロカTVの二次対策全般

b. 一ノ瀬先生の二次対策(200題チャレンジをメモしながら見ました)

https://www.youtube.com/playlist?list=PLwqp6hwHW5qr2WPkjd5cExmrrWPnXz1-W

c. オーパス英語学院
https://www.youtube.com/@Opus-english/videos

→論理構成とか時事ネタの解説が素晴らしい。機会があれば、レッスンを受けてみたい方です。

d. Yumiko さんのインスタグラム
→ 英検1級に合格した後に、Yumikoさんのインスタグラムをフォローしたのですが、彼女の2分間スピーチは非常に勉強になります。おススメです。
なお、過去に私のZOOM講義にも参加してくれました。非常に嬉しかったです。
なお、2023年6月12日のライブ動画(アイデアは、こうすれば、ひろがる!)には、二次対策全般について語ってくれています。



(ネット記事他)

たくさん、ありすぎるので、順不同で、貼り付けていきます。

まずは、JunさんのHP(note)
→ スピーチ原稿は、幾つか購入しました。私にとってのバイブルです。


その次は、Twitter界では非常に有名だと思いますが、「付け焼刃シリーズ」でしょうか。私も、二次対策の時に大変お世話になりましたし、誰かにおススメのサイトは?と聞かれたら、勝手ながら「付け焼刃シリーズ」をお伝えすることが多いです。

https://twitter.com/chrischrisjapan


NABEライティングの受講生(卒業生)で、英検1級英作文で満点をとった、ずっとあいさんのブログ


Alice先生という方のオンライン学習サイト
→ 面接の流れとか、対策の解説が丁寧


フォロワーさんのぽわろんさんのブログ
→ 私の英語仲間の方も、このブログを絶賛しています(私は合格後に、このブログの存在を知りました)


WeKnowの予想問題

1stというサイト

なみすけさんのブログ(国連英検も、この方)

 

バリューイングリッシュのサイト

AtsuさんのHP


まだまだ、思い出せないだけで、たくさん有益なサイトがあると思いますので、見つけ次第、追加していきます。 
→ このnoteを読んだ方で、これもおススメ(自薦他薦)があれば、ここに追加させて欲しいので、SNSのDMで教えてもらえると助かります。

10. 合格者された方(卒業生)からの投稿

<2023年第2回:C日程は11月23日(祝)>

こちらについては、以下のnote記事で、別に作成したので、参照して頂ければと思います

最後まで読んで頂き、ありがとうございます。

一人でも多くの方が、英検1級の二次試験に合格できるように応援しています。

ナベ




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