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音楽家のいろいろなエピソードにちなんだ絵を描いて、皆さんにご覧いただいています。私自身…

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音楽家のいろいろなエピソードにちなんだ絵を描いて、皆さんにご覧いただいています。私自身はバロック音楽が好きで、フラウト・トラヴェルソを習っています。普段はグラフィックデザインとイラストレーション制作の仕事をしています。 https://www.miuramanami.net/

マガジン

  • note クラシック音楽の普遍化を達成する

    • 1,435本

    クラシック音楽の歴史や作曲家、作品について、哲学的な視点から分析し、その普遍性や深さを探求する和田大貴のnoteです。クラシック音楽について語り合えることを楽しみにしています。参加希望の方はマガジンの固定記事でコメントしてください。

  • コンサートレビュー

    クラシックコンサートの感想&イラスト

  • J.S.バッハ エピソード

    J.S.バッハのエピソード&イラスト

  • バロック・フルート レッスン記

    バロック・フルート(フラウト・トラヴェルソ)のレッスンを通じて学んだこと、気づいたことなどなど。

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バッハを聴く トン・コープマンのリサイタルがきっかけでnoteを始めました

今、こうしてnoteにJ.S.バッハのエピソードと絵を描いているのは、トン・コープマンのパイプオルガンリサイタル(2023.2.18)がきっかけです。 パイプオルガンはこれまでサントリーホールやオペラシティの入場無料ランチタイムコンサートは行ったことがありましたが、リサイタルは初めてでした。すでに満席に近い状態で3階の最終列でしたが、オルガンとの高さは同じくらいで、演奏者が良く見える席でした。 実はそれまでトン・コープマン氏がどんな方なのか全く知りませんでした。バッハのパ

    • この夏、絶対みたい映画 『ボレロ 永遠の旋律』 天才の魂を奪った‟魔の名曲”「ボレロ」の誕生秘話を描く音楽映画 https://gaga.ne.jp/bolero/ 大好きな「ボレロ」の秘話、楽しみです。

      • コラールカンタータ300周年記念コンサート

        バッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)の定期演奏会 コラールカンタータ300年プロジェクト第1回に行ってきました。 BCJ コラールカンタータ300年プロジェクトとは?今年2024年は、1524年、ルターが賛美歌集を出版した “賛美歌制定の年“ からちょうど500周年、さらには、バッハがライプツィヒに移り住み、その翌年1724年の5月から翌年の3月の終わりまでに、“コラールカンタータ”と呼ばれる特別なカンタータを40曲作曲してから300周年となります。そこで2024年から2

        • バッハ エピソード33 音楽嫌いなお妃さま

          1721年、バッハが再婚した1週間後、君主レオポルト侯(27歳)がアンハルト=ベルンブルク公の公女(19歳)と結婚しました。フリーデリカ・ヘンリエッタというこの侯妃は、芸術や音楽に全く関心を示さず、音楽士など低級な人種だと思っていました。 この音楽嫌いの侯妃は、バッハの音楽やバッハとレオポルト侯の友情に嫉妬していたようです。 そのため、レオポルト侯も次第に音楽に関心をもたなくなり、バッハに対する態度も変わってきてしまったのです。 ケーテンは元々豊かな宮廷ではなかったので

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        • バッハ エピソード33 音楽嫌いなお妃さま

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        記事

          フルート1本で出世したミッシェル・ブラヴェ

          昨年2023年のフルートの発表会はバロック・フルートを始めてまだ半年ちょっとでした。先生から「せっかくですから、今回はモダン・フルートではなく、バロック・フルートで演奏してみませんか」との提案があり、Ddurの曲を急ぎ探しました。(まだDdurしかやっていないという事実😅。そして、あと4か月しかない💦つまりレッスンは8回のみ)ようやくこれならできるかも??という曲をなんとか見つけ、挑戦することに。ミッシェル・ブラヴェのフルートソナタOP.2-5よりⅠ.Largo、Ⅱ.Alle

          フルート1本で出世したミッシェル・ブラヴェ

          バッハ エピソード32 父親の顔

          以前、バッハの教育システムについて書かせていただきました。 教育についてはとても熱心で、弟子たちのために惜しげもなく自らの技術を注ぎ込んでいました。バッハにとって『人を育てる』ということは、自らが苦労した経験からも、とても大切なこととして捉えていたのではないかと思います。 さて、息子たちへの教育はどうだったのでしょう? 1. 《フリーデマンのためのクラヴィーア小曲集》1720年、バッハは一冊の楽譜帳を書き始めます。 長男フリーデマンが9歳となり、教育目的を兼ねたもので、

          バッハ エピソード32 父親の顔

          楽器製作者ルドルフ・トゥッツ氏の素敵な映像

          だいぶ前のことですが、バロック音楽の演奏会に行った時、とても雰囲気のある楽器を使われていたフラウト・トラヴェルソ奏者の方がいて、あとでフルートの先生に「あの楽器はどこの工房のですか?」と尋ねたところ、「トゥッツという工房ですよ。最近トゥッツさん、お亡くなりになってしまいましたね。」と2、3年前に聞きました。 「そうか、もうお亡くなりになった職人さんなんだ、残念だな。。。」 と、それっきり忘れていましたが、 Yoshio Takamuraさんが紹介されたトゥッツ氏の映像を見て

          楽器製作者ルドルフ・トゥッツ氏の素敵な映像

          バッハ エピソード31 アンナ・マグダレーナ・バッハのためのクラヴィーア小曲集

          バッハは1721年に再婚した16歳年下のアンナ・マグダレーナ・バッハのために、翌年1722年から、一冊の音楽帳《アンナ・マグダレーナ・バッハのためのクラヴィーア小曲集》を書き始めます。のちに《フランス組曲》となる5つの組曲(第6番を除く)がバッハ自身の手で記入されているため、とても貴重なものとなっています。 そして、1725年から第2巻がスタートします。第2巻は特に有名です。『アリアと歌曲』BWV508~518や、クラヴィーアのための《パルティータ》の第3、6番の初期、《ゴ

          バッハ エピソード31 アンナ・マグダレーナ・バッハのためのクラヴィーア小曲集

          バッハを聴く カンタータ第214番「太鼓よ 鳴れ ラッパよ響け」BWV214

          爽やかな新緑と海風が心地よい横浜・山下公園。 古楽・アンサンブル山手バロッコによる横浜開港記念コンサート「バッハ珠玉のカンタータ 喜びのうた〜歓喜の響き〜」を聴きに神奈川県民ホールに行ってきました。3曲演奏されましたが、今日はその中から世俗カンタータBWV214を取り上げたいと思います。 さて、《カンタータ第214番「太鼓よ 鳴れ ラッパよ響け」 BWV214》ってどんな曲?この作品は、ザクセン選帝侯妃マリア・ヨーゼファの誕生祝として1733年に作曲された、世俗的なカンター

          バッハを聴く カンタータ第214番「太鼓よ 鳴れ ラッパよ響け」BWV214

          今日もnoteのイラストを描いています。 noteを開いたら、 「おめでとうございます!」と 初めてコングラボードが届きました✨ とても嬉しいです スキしてくださった皆さまに感謝🩷 https://note.com/musicandwords/n/n17dd72b2757e

          今日もnoteのイラストを描いています。 noteを開いたら、 「おめでとうございます!」と 初めてコングラボードが届きました✨ とても嬉しいです スキしてくださった皆さまに感謝🩷 https://note.com/musicandwords/n/n17dd72b2757e

          フランス盛期のフルート奏者 オトテール

          桜も散り始めた土曜の夕方、フルート教室のおさらい会がありました。おさらい会とは、日頃のレッスンで取り組んでいるエチュードなどをソロもしくは先生との二重奏で、人前で吹く会です。ピアノ伴奏はなし。毎年開かれる8月の発表会で、いきなりの本番は緊張感が高いので、発表会の前に「人前で吹く、広い空間で吹く体験をしてみよう」という機会を設けてくださっています。 本日の会場は、約40人ほど入る、音楽演奏用ステージがあるレストランです。 今回は2月に納品となった新しいバロック・フルート(フラ

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          バッハを聴く マタイ受難曲

          バッハ・コレギウム・ジャパンによる《マタイ受難曲》を聴きに行ってきました。 2月に《ヨハネ受難曲》を聴き、3月末、「いよいよマタイだ!」と期待と不安が入り混じった緊張感を持って席につきました。 《マタイ受難曲》の実演に接した人は一様に「感動した」と言う作品だそうです。 果たして、今日はどうだろうか? 《マタイ受難曲》は 1727年4月11日、バッハ42歳の時にライプツィヒの聖トーマス教会で初演されました。たくさんの作曲を経て、いちばん脂の乗っている時期であったと言えます

          バッハを聴く マタイ受難曲

          バッハ エピソード30 宇宙を旅するブランデンブルク協奏曲

          バッハのケーテン時代(1717-1723年)の有名な協奏曲といえば、6曲からなる《ブランデンブルク協奏曲BWV1046~1051》。《ブランデンブルク》の自筆譜は1721年3月24日付でブランデンブルク辺境伯クリスティアン・ルートヴィヒ(プロセインのフリードリヒ1世の弟)に捧げられたものです。 この第2番ヘ長調 第1楽章が1977年アメリカの宇宙探査機ボイジャー1号&2号に搭載されたゴールデンレコードに収められています。演奏はミュンヘン・バッハ管弦楽団 指揮者 カール・リヒ

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          バッハ エピソード29 再婚

          1721年12月3日、バルバラが急逝してからおよそ1年半後、宮廷歌手として当地にやってきたアンナ・マグダレーナ・ヴィルケと再婚します。 彼女は当時20歳でバッハより16歳年下のソプラノ歌手でした。バッハは彼女の美声に惹かれたのかもしれません。結婚10年を過ぎた頃、友人に宛てた手紙でバッハは妻のことを「とてもきれいなソプラノを歌う人だ」と書いているからです。 挙式は侯の命令によって、教会ではなくバッハの自宅で行われました。バッハは年収の5分の1にもなる披露宴用の大量のワインを

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          バッハ エピソード28 339回目の誕生日を祝う

          3月21日はJ. S. バッハのお誕生日(旧暦)です。 グレゴリオ暦だと3月31日になります。 今日は339回目のお誕生日です。 お祝いしましょう! ハッピーバースデー! 今日はこれを聴いてみましょう。 4台のチェンバロのための協奏曲イ短調BWV1065 この曲は、ヴィヴァルディ作曲の協奏曲集作品3『調和の霊感』第10曲の4つのヴァイオリンとチェロのための協奏曲ロ短調RV580のリメイクです。 バッハは,ワイマール時代、『調和の霊感』に含まれる協奏曲をはじめとしたヴィヴ

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          バッハを聴く 巨匠バルトルド・クイケン

          バロック・フルート(=フラウト・トラヴェルソ)を始めようと決意したちょうどその頃、バルトルド・クイケンのリサイタルがありました。 クイケン氏は世界的なフラウト・トラヴェルソの名手であり、古楽界のレジェンドです。 東京でフラウト・トラヴェルソ奏者として活動されているプロの方は、ブリュッセル王立音楽院やハーグ音楽院で学んだクイケン氏のお弟子さんが多いです。 その彼がバッハを演奏しにやってくるというのですから、これはチャンスだ!ぜひ聴きにいこうと思いました。 バルトルド・クイケン

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