私のこれまで 18

ノロキと付き合うようになって、私の夜遊びはノロキと一緒の時に限定されてしまった。迎えに来ない日は電話してくる。ある日の夕方、ノロキは用事があって今日は会えないからと連絡があった。夜になってノロキの友人達から電話があった。ノロキが酔って動けないから迎えに来てくれと言う。私はノロキはお酒飲めないはずなのに、どうしてそんな事になったのかと思いながら迎えに行った。指定された場所へ向かっていると、ノロキの友人が「お前を迎えに行く途中だったから、一緒に行こう。」と言って、先に歩き出した。ついていくとそこは繁華街の中のホテルだった。「こんなところにノロキがいるわけないじゃない。嘘ついたの?」と言うと友人達は「いや。動かせないからここで休ませてる。だから一緒に来て。」と言われ、私は一緒に部屋へ行った。当然オートロックだ。部屋に入ると「ノロキはどこ?」と聞いた。ノロキの友人の1人がニヤニヤしながら、「あんな嘘信じるほどノロキに惚れてるのかよ。」と私をベッドに押し倒した。こんな奴らの嘘を鵜呑みにした私が馬鹿だった。「ノロキがいないなら私は帰る。どいて。」と言ったが、押し倒した男の手は離れない。「一度でいいからやらせろよ。ノロキとはさんざんやってんだろ?」と言われ、我慢の限界を迎えた。私は1度もノロキとそんなことはしていない。それからは暴れに暴れた。男5人がかりで私を押さえつけようとする。左右の腕、左右の足それぞれ1人ずつに抑えられ、それでも私は逃げようと必死にもがいて、引っ掻いたりかみついたりしながら抵抗した。そのうち、1人の男が疲れたのか、私から手を放し「こんだけ嫌がってるんだからもうやめようや。」と言ってくれた。そして、「ちょっと俺と2人で話さない?」と入口の扉を開けて、私をそっちへ逃がしてくれた。初めは警戒していたが、その男は飲み物を持って来てくれて「こんな嘘ついてごめんね。本当にもう、何もしないから安心して。」と言った。「なんでこんな事したの?」と聞くと、どうやらこの5人はノロキの事をあまり良くは思っていなかったようで、その捌け口として私を襲う事を思いついたらしい。なんてバカバカしい話だ。飲み物を飲み終え、私は解放された。服はもう悲惨な状態だった。ボタンは飛んでるし、あちこちヨレヨレだった。自宅付近の、いつもノロキが待っている所まで来て、私は驚いた。ノロキが車で待っていた。私を見つけて車から降りてくる。「なんだぁその恰好は?」と言いながら、私の頭から足先までを眺めている。「誰にやられた?それとも俺が来ないって言ったからナンパでも行ってそのざまか?」言いたい放題言ってくれる。「あんたが酔っ払って動けないって連絡あったから行ったのよ。だまされたんだけど...」と素直にその後の顛末までを話した。ノロキは黙って聞いていた。私が話し終わると「わかった。悪かったな変なことに巻き込んで。また連絡するから。家に帰ってろ。」と言われ、私は家に帰った。幸い、誰もいなかった。お風呂に入り、眠りについた。翌日、学校から帰ってくるとノロキの車があった。が、人が乗っていない。おかしいなと思いながら路地へ入っていくと砂利の上で正座している5人とノロキがいた。「お前に詫び入れさせるのに連れて来た。」と5人が「昨日はすみませんでした!」と土下座している。勘弁してほしいのはこっちなんだけど?「もう、私が恥ずかしいから良いわ。もうやめてどこか行ってくれる?」と言うとノロキは「お前の気は済んだのか?」と聞いてくる。「こんな事された方が迷惑よ!私まだ中学生よ?こんなのおかしいでしょ。」と私は家に入った。その後すぐにノロキと5人はいなくなった。その後ノロキから電話で「今夜は大人しく家にいろ。」とだけ言ってきた。いう事を聞いたわけではないけれど、その日は出掛けずに家にいた。兄がいなかったからだけど。

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