朝山実

ライター&編集 117waniwani(ア)gmail.com 編集『「私のは…

朝山実

ライター&編集 117waniwani(ア)gmail.com 編集『「私のはなし 部落のはなし」の話』『君が死んだあとで』ほか 著『お弔いの現場人』『父の戒名をつけてみました』(中央公論新社)など 「ウラカタ伝」http://waniwanio.hatenadiary.com/

マガジン

  • ノンフィクションの書き手に聞いてみた

    雑誌媒体に取材記事は載ったけど、じつは分量の関係で載せられなかった部分がもったいないくらい面白かったので、ここに載せときます。

  • 本のこと

  • 誰も訊かないから聞いてみた

    ドキュメンタリー映画の作り手に疑問などをぶつけてみた。インタビュー

  • インタビュー田原町

    浅草・田原町の本屋さんで行っている、ノンフィクションの書き手にきくインタビューシリーズ

  • 「きみが死んだあとで」インタビュー

    映画「きみが死んだあとで」(代島治彦監督)が出来るまでをスタッフさんに聞いてみた。 6月末に映画からのスピンオフ本、代島治彦著『きみが死んだあとで』(晶文社)が出ます。

最近の記事

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市井の肖像を撮る写真家・鬼海弘雄をたずねる(前編)

「午後のかんだん」 2020年2月、鬼海弘雄さん宅を訪問しました(前編)インタビュー・文責=朝山実 写真=山本倫子 「写真、見る?」  おじゃましてから3時間を過ぎたころ、鬼海さんが平たい紙の箱を取り出し、カメラマンの山本さんにたずねる。ニューヨークの写真展用に紙焼きしたものだという。 「ええー、いいんですかぁ」  声を躍らせる山本さんに、鬼海さんは、この日いちばんの笑顔をみせた。床に箱を置き、ペッタリと座り込み、一枚ずつ眺めるふたりを見て、鬼海さんの妻の典子さんと長女の

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    • “インタビュー田原町10”のゲストは『正義の行方』を監督、ノンフィクション本も書かれた木寺一孝さんです

      “ものものしいのは嫌だからあなたひとりで来るんだったら、が希林さんからの一年にもわたる密着取材の条件で、おっとりと希林さんを追うテンポに当初、なぜ彼女は木寺さんを残された時間の中で選んだのだろうと観ていました。” 5/11㈯19時~21時 「インタビュー田原町10」 (銀座線田原町3分の小さな本屋さんReadin’Writin’ BOOK STOREにて)は、『正義の行方』(講談社)を書かれた映画監督の木寺一孝さんをゲストにお招きします。 各劇場連日盛況とsnsでも大反響の

      • 『ゲバルトの杜~彼は早稲田で死んだ~』interview(part2)劇パートを演出した鴻上尚史さんに話をきいた

        (part1よりつづく) 「……言ってみれば、ぼくが川口に部落差別や狭山事件のことを伝えたことで、彼が中核と関わるような縁を作ったっていうことはずっとぼくも感じててね、やっばりその責任っていうかな、ぼくがもし彼にそういう風に呼びかけなかったら、彼はああいうことにならなかったんじゃないかなっていう思いはずっとあるんですよ」 苦渋の表情で語るのは、1971年、早稲田大学第一文学部に入学、川口大三郎さんのクラスメイトだった藤野豊さんだ。のちに日本近代史の研究者となる。 5/25

        • 『ゲバルトの杜 ~彼は早稲田で死んだ~』interview(part1)鴻上尚史演出の劇パートに出演した若者たちに話してもらった

          1972年、早稲田大学構内で第一文学部2年生だった学生が、集団暴力を受けて亡くなった。のちに「川口大三郎君事件」と呼ばれる。彼を拘束、死に至らしめたのは大学の自治会を掌握していた学生たちだった。 この事件を追ったドキュメンタリー映画『ゲバルトの杜 ~彼は早稲田で死んだ~』が5/25より、渋谷・ユーロスペースをはじめロードショー公開となる。 原案は、樋田毅著『彼は早稲田で死んだ 大学構内リンチ殺人事件の永遠』(文春文庫・第53回大宅壮一ノンフィクション賞受賞)。 映画の企画・

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        市井の肖像を撮る写真家・鬼海弘雄をたずねる(前編)

        • “インタビュー田原町10”のゲストは『正義の行方』を監督、ノンフィクション本も書かれた木寺一孝さんです

        • 『ゲバルトの杜~彼は早稲田で死んだ~』interview(part2)劇パートを演出した鴻上尚史さんに話をきいた

        • 『ゲバルトの杜 ~彼は早稲田で死んだ~』interview(part1)鴻上尚史演出の劇パートに出演した若者たちに話してもらった

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        • インタビュー田原町
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          4/27(土)インタビュー田原町09、ゲストは『死なれちゃったあとで』を書かれた前田隆弘さんです。

          『死なれちゃったあとで』の前田隆弘さんの文章は、小説を読むようだ。 ジャンルとしてはエッセイにあたるのだろうけど、故人のことを、つきあいを思い返しながら書いていく。ポツン、ポタリ。あ、こんなこともあったなあと。 会社のパートの人たちを引き連れて海へ遊びに出かけるからという父に〈ジョン・レノンの顔がでかでかとプリントされたロンT〉を貸した。その日、息子のシャツを着た姿で父が溺死した。 息子はおもう。なんでまたこの格好でなんだ。 なんでといえば、一緒に海に行ったおばさんたち。そ

          4/27(土)インタビュー田原町09、ゲストは『死なれちゃったあとで』を書かれた前田隆弘さんです。

          『芝浦屠場千夜一夜』の山脇史子さんに聞きました(インタビュー田原町01)

          「そうそう。ケガの多い職場なだけに、いつもみんな何かあったら飛びだせるような身体の態勢が出来ていて、すごく安心感がありました。あの場所がもっている大きな歴史があって、闘っていた歴史もあるし。だから魅力も大きいんですよね。それこそあの場にいることの魅力は、ライターの仕事よりも面白かったりしたんですよね」(山脇史子さん) インタビュー田原町01 30年を経てかつて働いた居場所『芝浦屠場千夜一夜』を書かれた山脇史子さんに聞きました。 浅草・田原町のReadin’Writin’

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          『芝浦屠場千夜一夜』の山脇史子さんに聞きました(インタ…

          なぜか他店ではイマイチ本がここではロングセラー 開店七年目Readin’Writin’ BOOK STOREの落合さんにききました

          2/23㈮9:00~21:00 浅草・Readin’Writin’ BOOK STOREにて 「インタビュー田原町・番外編」 Readin’Writin’ BOOK STOREの落合博さんに聞きました。 会場からの質疑を含め2時間のやりとり。いくつか印象に残ったことを記録にまとめました。 話すひと=落合博さん 文・撮影©️朝山実 ひとつは、文章の書き方についての話です。 本屋を始める前は新聞記者をされていた落合さんだけに、経験に基づく、記事はどう書くのかという話はノラ(学

          なぜか他店ではイマイチ本がここではロングセラー 開店七年目Readin’Writin’ BOOK STOREの落合さんにききました

          インタビュー田原町07『触法精神障害者』を書かれた里中高志さんにきく

          【インタビュー田原町07】 作家・栗本薫の評伝本を書いたジャーナリストが、心神喪失を理由に無罪や不起訴となった加害者のその後を調べたノンフィクションを刊行した。ふたつの本をつなぐ線について聞いた。 浅草のReadin’Writin’ BOOK STOREにて、 『触法精神障害者 医療観察法をめぐって』(中央公論新社)を書かれたノンフィクションライターの里中高志さんをゲストに、取材の様子などをお聞きしました。 2024年1月27日の記録です。 話し手=里中高志さん 聞き手

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          インタビュー田原町08 『大川総裁の福祉論!』の大川豊さんに聞きました

          2/10㈯ 浅草・Readin’Writin’ BOOK STOREにて 「インタビュー田原町08」 『大川総裁の福祉論! 知的障がい者と“食う寝るところ、住むところ”』(旬報社)を書かれた大川豊さん(大川興業総裁)をゲストに、福祉の現場取材の様子をお聞きしました。 2時間のダイジェスト記録です。 2/10㈯の「インタビュー田原町08」のゲストは、お笑い集団「大川興業」総裁の大川豊さん。 車椅子のお笑い芸人・ホーキング青山さんをデビューさせたり、完全な暗闇の中で行われる舞

          インタビュー田原町08 『大川総裁の福祉論!』の大川豊さんに聞きました

          インタビュー田原町08 ゲストは大川総裁

          2/10㈯19:00~21:00 浅草・Readin’Writin’ BOOK STORE (東京都台東区寿2丁目4−7 地下鉄銀座線「田原町」駅下車3分)にて。 「インタビュー田原町08」 『大川総裁の福祉論! 知的障がい者と“食う寝るところ、住むところ”』(旬報社)を書かれた、大川豊さん(大川興業総裁)をゲストに、福祉の現場についてお聞きします。 2/10㈯の「インタビュー田原町08」のゲストは、お笑い集団「大川興業」総裁の大川豊さんです。 異色のお笑い集団「大川

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          ノンフィクションライターの井上理津子さんにききました【インタビュー田原町06】記録

          「ここはまっすぐ褒めようか。いや、ほめすぎるとアザといと思われるかな。逆に変化球を投げてみようか……。そうやって探っていくのが好きで。だからこの仕事をずっと続けているような気がします」 12/16浅草のReadin’Writin’ BOOK STOREにて、 『師弟百景』(辰巳出版)、『葬送のお仕事』(解放出版社)を書かれたノンフィクションライター・井上理津子さんをゲストに、2時間公開インタビューを行った記録です。 ※あえて要約すると、現場に即した具体的な取材の仕方、取材者

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          今年も「インタビュー田原町」します。

          1月27日(土) 【インタビュー田原町07】 浅草の本屋さん、Readin' Writin BOOK STOREにて。 『触法精神障害者 医療観察法をめぐって』を書かれたノンフィクションライターの里中高志さんをゲストに取材現場のことなどをおききします。 https://readinwritin240127.peatix.com 昨年実施できたのは、 『芝浦屠場千夜一夜』の山脇史子さん(01)、 『ジュリーがいた』の島﨑今日子さん(02)、 『ルポ 日本の土葬』の鈴木貫太

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          インタビュー田原町04『仁義なきヤクザ映画史』を書いた伊藤彰彦さんにききました2/2

          【1/2前編からのつづきです。“インタビュー田原町”当日、時間の制限もあり、どのようにして「映画史家」「ノンフィクションライター」となったのかを聞き逃したので、後日に行った追加インタビューです】 話すひと=伊藤彰彦さん 聞くひと🌖朝山実 伊藤さん(以降略) 先日アサヤマさんのインタビューを受けて、知らない分野の人にきかれるということは面白いなあ、こんなに本質に迫るものかと思ったんですよ。映画の専門家で「実録ヤクザ映画が、実際にあった事件や逸話をもとに作るのはどうしてな

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          インタビュー田原町04『仁義なきヤクザ映画史』を書いた伊藤彰彦さんに聞きました1/2

          10月14日、浅草・Readin’Writin’ BOOK STOREにて『仁義なきヤクザ映画史』(文藝春秋)の著者、映画史家の伊藤彰彦さんをお招きし公開インタビューを行いました。 質疑応答を含めた2時間に、脚本家を志し、映画制作にも関わるなかでノンフィクションのライターとなるまでの経緯を補足取材(後編)を加えた記録です。2万字になります。 話し手/伊藤彰彦さん 聞き手🌙朝山実 【ちょっと前置き・インタビュー田原町の説明 ※読み飛ばしてもらってもokです】 「インタビュ

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          インタビュー田原町04『仁義なきヤクザ映画史』を書いた伊…

          12/16(土)、ノンフィクションライターの井上理津子さんをゲストに「インタビュー田原町06」を行います

          「いちばん繁盛したのは、十二月三十日と三十一日でね。二日間で、一か月分を売り上げましたよ」 インタビューをするので、井上理津子さんの『絶滅危惧個人商店』(筑摩書房)を読み直している。 冒頭、話しているのは台東区・山谷にある「金星堂洋品店」の店主の大澤さんだ。労働者の街として活気があったころ「七万五千円の革ジャン」が売れたという。買っていったのは、正月に帰郷するのに服を新調する労働者たちだ。 井上さんがこの店を取材することに決めたのは、たまたま簡易宿泊所に暮らしているミズ

          12/16(土)、ノンフィクションライターの井上理津子さんをゲストに「インタビュー田原町06」を行います

          インタビュー田原町05、畠山理仁さんへの質問と回答

          11/4(土)、インタビュー田原町05「畠山理仁」をご観覧いただき、ありがとうございます。 ドキュメンタリー映画「NO選挙、NO LIFE」(前田亜紀監督)の公開(11/18~ポレポレ東中野ほか)を控え、映画の「主要な登場人物」となった畠山理仁(はたけやま・みちよし)さんに、撮られているあいだのデキゴトと本業のライターであることについてお聞きしました。 質問タイムを設けましたが、当日お答えしきれなかった視聴者からの質問に、畠山さんからご回答をいただきましたので掲載します。

          インタビュー田原町05、畠山理仁さんへの質問と回答