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2024/5/2 目分量で突き進め

旅行に出ていた。ほんの1泊だ。丸1日、3食作らなかっただけで、もう台所での立ち居振る舞いを忘れている。そもそも悪い要領がより悪くなる。あちこちぶつかったり、こぼしたり、広く作ったはずの調理台は、まな板やらボウルやらであっという間にいっぱいになって、外した鍋の蓋を一体どこに置けばいいのかわからない。

空間をただしく認識する能力がいちじるしく低いのだ。遠近も容量もよくわからない。広さも。

だから盛り付けが一番苦手。今日も鶏胸肉を小さく切ってパン粉とカレー粉をまぶして焼いたものを皿に並べるうちにスペースが足りなくなって、結局積み上げるスタイルになった。最初からそうしときゃよかったんだ。無駄に色気を出して下に敷いた緑の葉っぱが完全に隠れている。なんのための緑か。

既に20年以上前から実母にはその盛り付けの才のなさを指摘されている。盛り付け下手くそ選手権があればぶっちぎりの優勝だろう。優勝し過ぎて殿堂入りになっていてもおかしくない。

いつもより数段要領悪く調理し、いつも通り要領悪く盛り付けられた食事を、家族は特段文句も言わず口にする。あまつさえ、おいしいねえ、などと言ってくれるのだから、ありがたいような、必要なセンスを育ててやれていない不安が付き纏うような。

そして、残り物を詰める保存容器の選択を誤って溢れさせてしまった。不惑も半ばに差し掛かっている。それでも人は研鑽を積めば成長できるものなのだろうか。甚だ疑問である。

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