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2024/04/29 ゴールデンウィークの猫

ぎゃー、という叫び声と、何かが落ちて割れる音で目が覚めた。どうしたのー、と聞きながら寝室を出ると、私以外の家族全員が既に起床している。これはゴールデンウィークだからではなく、平日も同様なのである。

朝食係である夫が珈琲を淹れようとコーヒーメーカーから水を入れるタンクを取り出し方向転換したところで、猫3のしっぽを踏んでしまったとのこと。ぎゃー、は猫の叫び声で、落下音はタンクだった。可動式の持ち手の部分がぽっきり折れてしまった。そろそろこのコーヒーメーカー(10年選手)もお役御免かね、と話す。

猫3が我が家に来てもうそろそろ10カ月となる。首の後ろの皮をつまんでぴょっと持ち上げていた子猫が、もうちょっとした小型犬には負けないサイズになった。試しにこないだ首の後ろの皮をつまんで持ち上げてみようとしんたら、いつまで経っても後ろ足が床から離れない。餅のようにどこまでも伸びるので怖くなってやめた。つまりそれくらい大きい(長い)。

猫3は私の35年以上に及ぶ猫飼い歴の中で、初めてのしっぽの長い猫だ。猫という生き物が映像作品や漫画作品に登場する際、決まってしっぽが長い個体が選ばれるが、しっぽが短い方が優性遺伝らしい。数もかなり多いと聞く。そうであろう、私がかつて飼った猫たちもみなしっぽが短かった。

夫も、夫の人生において猫1と猫2が初めての猫で、つまり短い猫しか知らないということだ。だからしっぽの長い猫との距離感がよく分からない。猫を塊として捉えた際に、しっぽの分をなんとなく認識から取りこぼしてしまうのだ。結果踏む。私も何度かやってしまった。ごめんな、猫3。

しっぽの長い猫は、座った時に揃えた前足にしっぽを巻きつける。
しっぽの長い猫は、自分のしっぽをまじで追いかけてぐるぐる回る。
しっぽの長い猫は、しっぽをふぉんふぉん振って人の顔や足にわざとぶつける。
しっぽの長い猫は、しっぽで床を叩いてこちらの注意を引く時がある。

どんなに長いこと猫を飼っていても、個々はみんな違う猫なのだ。こんなに新鮮な驚きと可愛さを与えてくれる猫たちよ、ありがとう。永遠にともに。

どうだ、これが人間のGW脳だ。

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