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エッセイ

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主に自分の話
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#詩

【詩】明けの明星

 盲いた、油ぎった者が、人を喰らっている。背丈は5メートルを優に越えていて、呼吸の音は聴…

棄郷と、空っぽの胸のうちと、生への渇望

自作詩(東方Project二次創作)  地上を跳ねる弾丸/鈴瑚 解説:  鈴瑚は月の民に使役さ…

すべてを擲つに値する希求

自作詩(東方Project二次創作)  天体の死するとき/赤蛮奇 解説:  『東方輝針城』にお…

いつか尸体となるまでに

自作詩(東方Project二次創作)  火蓋の死/宮古芳香 解説:  生きた人間、あるいは死ん…

誰の役にも立てなくて、ごめんなさい

自作詩(東方Project二次創作)  長雨/多々良小傘 解説:  一つ目あるいは一つ足の怪物…

再起不能なんてあるものか

自作詩(東方Project二次創作)  偽りの喪失/古明地さとり  非愛/古明地こいし 解説: …

純粋を失った後もつづく人生

自作詩(東方Project二次創作)  失はれた夜星/犬走椛 解説:  天狗と呼ばれる妖怪がある。日本において彼らは山の神そのものであると神格化されることもあり、鞍馬山、大山、那智大滝など四十八天狗といった、全国津々浦々の地名を与えられた大天狗たちが伝説として残っている。天狗には知恵があり、神通力があり、千里眼や未来を見通す眼があり、それは近代化する以前の日本において人々に重用されるものであった。  天狗にはその出自や見た目から種類が多く存在する。黒羽の鴉として天狗にな

嫌なものから目を逸らす、嫌な自分への歌

自作詩(東方Project二次創作)  散る花束/風見幽香 解説:  風見幽香は花の妖怪とされて…

歪んだ愛情でも、寄り添ってくれたもの【詩】

自作詩(東方Project二次創作)  いつも傍にある/ミスティア・ローレライ 解説:  ミス…

正しさも間違いも認めなくちゃ始まらない

自作詩の解説  遠き盈/西行寺幽々子  文化的に絶大な影響を後世に与えたとされる、平安時…

取り返せないものへの祈り

詩の解説  滑落した全身/エタニティラルバ  昆虫の変態そのものを内包する妖精。幼虫でも…

捨てなくてもいいよ

自作詩の解説  スノウフレイク/チルノ  昨日の大妖精の詩にて、無垢や純粋とのお別れを描…

かつての無垢は流れゆく

自作詩の解説  置き去りのソレイユ/大妖精  妖精は東方Projectにおいて自然の力の象徴であ…

生きてるだけで背負う業

自作詩の解説  生涯の果ての地/ルーミア  ルーミアについては過去にもう1作『季節は次々死んでいく』という詩を書いていて、解説のためにそちらも掲載する。 季節は次々死んでいく 各々の想いで生を駆け抜けた万物は、何かしら食物連鎖の流れで食い荒らされ、捕食者と一部が同一となって残るのだとおもう。 あるいはやはり、何も残らないのかもしれない。 数多の時間と思考を投じ、その先がどれほどの後悔で満ちようと、最期は誰も彼も、彼女に喰らわれ、平らげられる。 その様はまるで荒れ狂う