見出し画像

大山。天の導きのような道案内をして下さった旅人女性 vol.2(2019年50歳)

こちらは「天の導きのような道案内をして下さった旅人女性 vol.1」つづきです。
※vol.1こちらから👇😌

ではつづきをどぞ!👇


とそこへ、突然後方から「ピーピー!ピーピー!ピーピー!」と野鳥の声。
それがまた、ハッとする程に美しく力強い。
私は反射的に確信した。「あっ!これは戻れってことだ!」

バッと顔を上げ、勢いよく振り返る。
その刹那!スタート地点から大きな声が響いた。
「そっちの道より、川に出やすい道がありますよ!」
乱視の目を凝らし、声の主を確認すると、トレッキングを楽しんでいそうな同世代の女性である。

「えっ!?こっちじゃなくて!?戻った方がいいってことですかー!?」
急に始まった会話に混乱しながらも、ひとまず大声で返す。
女性は参道の先を指差し、即答された。
「そうそう!向こうにありますますから!案内しますよ~!」

なんと清々しく、堅実そうなお声!
その素敵な波動に引き寄せられるように、階段状をわっせわっせと上る。
……いや~ありがたい。本当にありがたい。……でも、どうして川に行きたいことが分かったんだろ?謎だ。だって、あまりにも都合が良すぎるじゃありませんか……?

私は、合流後真っ先にお礼を告げ、早速疑問を投げかけようとした。
しかし、女性が待ってましたとばかりに階段状を指し、開口一番におっしゃったのだった。
「私、数日前に川からここを通って参道に出たんですけど、ものすごく大変でした。もっと楽に行ける道がこの先にありますから、ご案内しますよ!そっちの道の方が、靴も汚れないし!」

な、な、な、なんなんですか!この察知能力!……エスパー!?神様!?
おまけに、私の白いスニーカーへのご配慮まで!……なんだか色々すごすぎる!
きつねにつままれたように、圧倒される私。女性は特に気にすることなく、爽やかに歩き始めた。……うーん、只者じゃない!
夢見心地でただただ喜び、ついてゆく。

「その脇道はここから割と近いですし、川にもすぐですから!」
ニッコリと補足説明をして下さる女性。
彼女自身も旅人で、ちょうど帰る途中らしく(←ついでのことでよかった!)、この山の魅力を語って下さった。

その内容や雰囲気に、なんとなく「同じ関東圏内」フレーバーを感じた私。勝手にちょっとした親近感を抱き始めたのだが、間もなく、彼女の旅の目的が「参道沿いの宿坊で開催された“瞑想会”への参加」であったと知り、驚きとともに一挙に心が近くなる。
……そう、これまでレイキやヨガ、ヒーリングなど様々な心身の癒しを学んできた私からしたら、この出逢いはもはやディスティニーとしか思えなかったのである。

内心興奮した私は、話題を掘り下げるべく、質問を切り出そうと口を開きかけた。……が、どういうわけか珍しくまごつき、一向に口から出ない。

そうこうしているうちに、脇道への分岐点に着いてしまったようで、
「ここです!この道を下ると、すぐに川に着きますよ!歩きやすいですし、水辺にも行けます。素晴しい眺めですよ!!では、私はここで!お気をつけてー!」
と、涼風のようなご挨拶をいただいたため、私は慌てて質問をのみ込んだ。
そして、若干の心残りを抱きつつも、ありったけの感謝を伝え、脇道を急いだのだった。

……ひとり木々の中を行く。
草の生えた道筋はおぼろげだが、おっしゃっていたとおり、とても歩きやすい。
木立の間にチラチラ見える、河原の姿。ザーという川音も近い。
嬉しさ余って駆け寄る。
辿り着いたのは、一面に大小の石がゴロゴロ転がる穏やかな渓流だった。

ふと上流を見る。
その景色に息をのむ。
な…なんと、山頂がドカンと広がっているではないかー!

例のワイルドな山肌と、ギザギザな稜線も見て取れる。
でもってこれがまた、石ゴロゴロな河原と新緑の森、そして澄み切った空との色味対比が感動的に美しい。私のチンケな想像など、足元にも及んでいなかった。
「ちょっとぉー!!すごい、すごーーい!」
誰も居ないのをいいことに、はしゃぎまわる五十路。

……程なくハタと立ち止まった。
「それにしても、あの方は一体どういった方だったのだろう。要望なんて一切伝えてなかったのに、最善な導きを与えて下さった」

瞬間、この世の見えざる力を感じた。
ありがたさが自ずとこみ上がる……。

私は、素晴らしい景色を目に焼き付けながら、ひたすら感謝した。
おそらく何かしらの能力者だったであろう女性と、早々にご利益をもたらして下さった厳しくも温かいご神体であるこのカリスマ山に。……厚く厚く。

↑ 通称「賽の河原」。
まさかここから山頂を拝めるなんて思ってもいなかったので、感動たるやなかった。
(ネタバレせずご説明下さった女性には、あらためて大感謝!😭)
所々石積みもされていたが、陰の気はそれほど強くなく、至って穏やかな空気感

回れ右をすると、両岸に切り立つ岩がそびえる、通称「金門」と呼ばれる場所(下画像👇)。
覗き込むと、なかなかの高さの断崖になっており、滝状に水が流れ落ちてゆく。


↑ ちなみにこちらは、参道脇の手水舎
道案内の途中、女性はここでもう一点貴重な情報を教えて下さった。
「この手水舎の水(湧水・御神水)はパワフルなので、汲んで飲んだほうが
いいですよ!……なんて、私も受け売りなんですけどね(笑)」

……いやはや、なにからなにまでありがたいことこの上ない。
そして、その気取りのなさったら!なんとオチャメでかわいいお方なのか……。

ここまでご覧くださいまして誠にありがとうございます😌
余談もありますので、よろしければ……👇