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夫が微熱でへこたれる現象は、「ノーベル賞理論」で解決できた

ある朝、夫がそそくさと脇に体温計を挟みだしました。
ピピっと音がなってその数値を見ると、『37.2℃』の文字が。

「あーーやばいわ、これ熱あるわ」
そして自室に引きこもりしんどそうに横たわる夫。
その瞬間、我が家の家事育児を担うリソースが1/2となりました。

本日は、夫が微熱(主に37℃前半)でへこたれる現象をノーベル賞受賞理論で少し改善してみた件について書きます。


我が家だけではない?夫が微熱でへこたれる現象

いやいや、37.2℃て。
その体温なら1歳の娘でも保育園に行けるんだが?(娘の保育園は37.5℃未満なら登園可)
そう思われた方は私だけではないはずです。

少なくとも私の周囲のママ友界隈では同じ事象が多発しており、この『夫が微熱でへこたれる現象』は我が家だけではないようです。

ノーベル賞受賞の原理:フレーミング効果

フレーミング効果とは、同じ情報であってもそれが提示される文脈や方法によって、人々の意思決定や判断が異なる現象を指します。

例えば手術を受けるにあたってその難易度を医師から告げられる際、以下の2通りだと前者のほうが安心しませんか?
①「90%の人は成功します」
②「10%の人は失敗します」
同じ確率なのですが、「成功」のフレームで提示されたほうが肯定的に受け取られるのです。

フレーミング効果そのものがノーベル賞を受賞したわけではありませんが、2002年にノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンなど多くの理論の骨子となっています。

試してみたこと

『夫が微熱でへこたれる現象』のとき、夫にとって37.2℃の体温はこのように捉えられています。

 「普段の体温36.5℃」と比較して提示される「37.2℃」

なんならこの現象が起こるときに高確率で繰り出される謎の言い訳「俺、平熱低いから…」を加味するとこうなっているはずです。

「平熱低い俺の体温35.8℃」と比較して提示される「37.2℃」

そこで私は、37.2℃の提示方法をこのように変えてみることにしました。

「まじでやばい体温39.0℃」と比較して提示される「37.2℃」

そして、夫に伝えました。

 「37.2℃だったの?!えーーー良かったね!!39℃だとベッドから立ち上がれないくらいしんどいけど、37.2℃で良かったね!安心した!!」

心配してる顔をして言うのがポイントですよ!!!

ポイントは、「たった37.2℃なのに、へこたれてるんじゃないよ!」と言うのではなく、「(大切なあなたが)39℃じゃなくて良かったわ」と相手を心配する気持ちをチラつかせることです。

ここは微熱でへこたれる夫にイラつく気持ちをぐっと堪え、ノーベル賞に加えてアカデミー女優賞も意識していきましょう。

結果

フレーミング効果により37.2℃の見え方が変わり「へこたれる」という意思決定が「なんとか頑張る」に切り替わったのか、はたまた妻からのプレッシャーを感じただけなのか、その日の夫はたまにため息をつきながらも通常時とほぼ変わらぬ働きを家庭内で果たしてくれました。

まとめ

ここまで読んで、「いやいや旦那さんが熱があるなら優しくしてやれよ…」と私の鬼嫁っぷりに辟易とされた方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、ただでさえトランプタワーのような絶妙なバランスでなんとか回している家事・育児・仕事が、夫というカードが倒れた瞬間に全て崩壊し、長い間再構築できなくなることもありえるのです。

本当に毎日、ギリギリのバランスで生きてますので

少しの思考の変化で、家庭内平和が保たれるのならいいのではないでしょうか。

ちなみにこちらの記事は、以前書いた『ノーベル賞理論を使ってみた』シリーズの第二弾となります。

この記事が、『夫が微熱でへこたれる現象』にヤキモキしている方のお役に立てると幸いです。

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