2024年5月の古本浪漫堂その5 浪漫堂の青春
ちょっと店やイベントのこと以外を書いてみたくなる。
宮本輝の作品が好きで読んでいたのは10代の後半から20代にかけてだろうか。青が散る、春の夢、道頓堀川、私たちの好きだったこと、などの若者が主人公のものは特に好きで何度も繰り返し読んでいた。宮本作品は主人公がいろんな人間のごった煮の中でもまれて成長していく、というようなものが多かった気はするが、安易なハッピーエンドやいい話にはけしてならず、主人公と周りの大人たちが善人も悪人もそれぞれいろんなものを背負いながらしがらみの中を絡