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週刊金融日記 第480号 民主化デモも国家安全法もすべてはある香港人男性の非モテから始まった、東京五輪音楽担当の小山田圭吾氏の壮絶な障害者イジメ記事が大炎上、レストランレビューのレビュー再開 第315号-第325号、托卵女子の生態など進化生物学バックナンバーガイド・受験数学参考書、他

// 週刊金融日記
// 2021年7月20日 第480号
// 民主化デモも国家安全法もすべてはある香港人男性の非モテから始まった
// 東京五輪音楽担当の小山田圭吾氏の壮絶な障害者イジメ記事が大炎上
// レストランレビューのレビュー再開 第315号-第325号
// 托卵女子の生態など進化生物学バックナンバーガイド・受験数学参考書
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 ご存知のように、日本、そして、世界が東京オリパラの作曲担当だった小山田圭吾氏の過去の凄惨な障害者イジメ自慢で炎上しておりました。27年前の音楽雑誌のインタビュー記事がこのタイミングで発掘され、ネットで広がり、燃えに燃えました。すでにそこら中に記事が上がり、いろいろ書かれていますが、僕のブログのほうにも簡単な経緯をまとめておきました。これはやはり問題の雑誌記事を直接読まないと、よく理解できないことかと思います。ググれば簡単に出てくるので、興味がある方は読んでみてください。

●東京五輪音楽担当の小山田圭吾さん、過去の壮絶な障害者イジメ自慢の記事が発掘され音楽家として世界へ羽ばたく
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52191261.html

 たぶん小山田さんはいっしょに仕事している人には評判がいいんだと思います。開催直前だということもあり、ふつうに考えればどう考えてもIndefensible(弁護の余地のない)な案件で、五輪組織委員会としてはすぐに外す以外の選択がないことは明らかだったのですが、続投するとかグダグダします。危機管理がしょぼすぎますね。そして、最後は、政府のトップ筋から、小山田に切腹させろ、と言われて、彼は辞任することになりました。担当部分の音楽も差し替えです。

★すぐに切らない五輪組織委員会に加藤官房長官が「適切な対応」を求めました。

 まだ辞任していなかったら、この話題をもっと書こうと思いましたが、辞任で沈静化に向かうでしょう。よって、この話題はこれぐらいにしておきましょう。
 小山田氏の件が引き金となり、大スポンサーのトヨタ自動車は、社長は開会式にも出ないしCMも流さないと発表しました。莫大なスポンサー代を支払っていますが、サンクコストに囚われず、すぐに損切りできるのがやはり世界のトヨタ自動車なのかもしれません。

●トヨタ、国内で五輪関連CM放送せず「色々なことが理解されない五輪に」
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20210719-OYT1T50098/

 一方で、学校観戦の際に、飲料を持ち込む場合はコカ・コーラ社の飲料にしろ(もちろん自腹)、と学校に通知しており(これはコカ・コーラ社ではなく、それを忖度したどこかがやったことだと思います)、これがネットに流出して炎上し、こちらは格を落としてしまいました。

●「持ち込み飲料はコカ・コーラ社」 学校観戦で通知、苦情殺到
https://mainichi.jp/articles/20210719/k00/00m/040/258000c

★不祥事が続く東京五輪です。

 しかし、もう今週の金曜日に開幕です。やるからには選手を応援したいし、ぜひとも成功させてもらいたいと思います。

 今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

- 国家安全維持法が施行されてもなぜ所長は香港に住んでいるのですか
- 浮気相手の子供を夫に育てさせようとする女性の心理など動物行動学のバックナンバー
- 大学受験のための数学参考書について
- 勤続10年ですが乗り気でない異動辞令は断った方がいいですか
- 米Big Techの法人向けセールスに転職したものの最近仕事に対してやる気が出ません
- オフィスに来なくては仕事ができないレベルの人間は会社にいらないのでは
- 低所得層の家庭から学生ローンを借りて薬剤師になった場合毎月5万円の返済を20年続けることになります
- フリーランスは地方に住むべきでしょうか
- お互い既婚・子ありの場合でも上手くいく不倫戦略をご教示ください

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.香港の歴史入門 民主化デモも国家安全法もすべてはある香港人男性の非モテから始まった

 一国二制度であたかも別の国のように自治を認められているはずの香港が、どんどん中国の一都市になっております。また、米中覇権争いもありますし、日本でも「反中」は割とポピュラーな思想でもありますから、いろいろ香港の先行きに対するネガティブな報道が目立つようになりました。

週刊金融日記 第439号 申し遅れましたが当研究所は香港に拠点を移しました 前編
週刊金融日記 第440号 申し遅れましたが当研究所は香港に拠点を移しました 中編

 こうしたことを心配する読者の方からの投稿を紹介したいと思います。

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- 国家安全維持法が施行されてもなぜ所長は香港に住んでいるのですか

久しぶりにご相談します。
H(エッチ)郎です。
さて、ここに来て香港をめぐる報道が目立つようになりました。
昨年6月施行の「香港国家安全維持法」から1年余りが経過したのが背景でしょうけど、ちょっとググっただけでも

●香港にいる必要あるのか? 国際企業 撤退相次ぐ
https://jp.wsj.com/articles/do-we-need-to-be-in-hong-kong-global-companies-are-eying-the-exits-11623029983

●香港からの大量脱出、現実かつ悲痛
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-07-13/QW6G82T0AFB801

●香港 民主派区議200人以上が辞職 政府に忠誠尽くす宣誓前に
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210711/k10013133681000.html

香港国家安全維持法違反の疑いで逮捕された香港の民主活動家、周庭(アグネス・チョウ)さんは7カ月の服役を経て6月12日に出所しましたが、ちょっとしたことでもまた逮捕されかねません。
こうした中で所長はなぜ香港に居続けるのでしょうか。
香港にいるメリット(デメリットも)は何なのでしょうか。
じつは香港での不動産投資を考えているのですが、上記のことが引っかかって踏み切れません。
美味しいものは確かにあるでしょうけど、正直「食」としては大阪の方が優れていると思います。
住環境も日本の方が上です。
確かに税金は安いですし、金融関係の情報は東京よりは取りやすいかと思います。
この辺りに注目して他のデメリット(香港国家安全維持法など)には目を瞑る、と言うことなのでしょうか。
よろしくお願い致します。
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 もともと歴史的には、香港というのは中国政府の圧政から逃れてきたような人たちが作った街ですので、香港では反中思想はポピュラーです。この辺の流れはバックナンバーなんか読んでもらいたいのですが、今週号では簡単に香港の歴史を整理しましょう。

週刊金融日記 第382号 香港国際空港閉鎖
週刊金融日記 第384号 香港デモ激化
週刊金融日記 第478号 アップル・デイリーが廃刊に追い込まれるなど香港の情勢に心を痛めております

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